バヅクリ

中期経営計画を達成するためのカルチャー変革

エバンジェリスト育成で「変わるまでやりきる」組織変革を実現

中期経営計画を達成するためのカルチャー変革
大手人材会社
課題
  • 新しいビジョンは理解している。でも、誰も行動に移さない
  • 「言われたことをやる」文化が、変革の足を引っ張っていた
  • 「伝えた」と「動いた」の間に、大きな溝がある
効果
  • 組織全体を動かす起爆剤となるエバンジェリストを育成し、「自分ごとで動く管理職」が生まれた
  • ビジョンが「日常の判断基準」になり、現場の行動が変わり始めた
  • 2年目以降は自走。外部に頼らず、変革が続く組織の仕組みを作った

中期経営計画を達成できるカルチャーになっていない

2030年に向けた中期経営計画を策定し、新たなビジョンや戦略を打ち出したものの、社員への浸透が課題として浮かび上がっていました。全社説明会でビジョンを語っても、社員は「わかりました」と素直に頷く。反論も摩擦もない。一見スムーズに伝わっているように見えましたが、それから数ヶ月が経っても、現場の行動は何も変わっていませんでした。

組織インタビューを通じて見えてきたのは、「反発がない」のではなく「反発すらしない」社員の姿でした。上司や会社の意向を察して波風を立てず、求められたことを的確にこなす。一見「優秀」に見えますが、自分の意見を持ちにくく、主体的に何かを変えようとする姿勢が希薄です。これは個人の性格ではなく、組織の構造がそう育てた結果でした。トップダウンの意思決定が続き、提案しても通らない経験が積み重なることで、「考えるより従うほうが評価される」という学習が組織全体に広がっていったのです。

結果として、3つの文化的な課題が根付いていました。短期視点・依頼対応中心の「御用聞き体質」、前例踏襲ありきで付加価値を提案できないこと、そしてトップダウン・指示待ちカルチャーの定着です。

こうした組織体質は安定期には機能しますが、中期経営計画で掲げたのは現状維持ではありませんでした。新規事業への参入、既存事業のモデル転換——それらは指示された通りにやっていては実現できない。不確実な状況でも自ら判断し、周囲を巻き込んで前に進める人材が各部門に必要なフェーズに、組織はようやく差し掛かっていました。責任者会議という場はあったものの情報共有にとどまり、管理職が自組織に持ち帰って実践するための構造は設計されていませんでした。

「うまくやり過ごす文化」から「本気で変えに行く文化」へ。それが今回のプロジェクトに求められた、最も本質的なテーマでした。

管理職研修だけではできない4つのアプローチで「変わるまでやりきる」カルチャー変革を設計

バヅクリが提案したのは、以下の4つのアプローチを組み合わせた2年間の段階的アプローチです。

① エバンジェリスト(チェンジエージェント)の育成・巻き込み

カルチャー変革において、資料や動画で情報を伝えるだけ、あるいは経営トップから一方的に語るだけでは、社員には「他人事」として届きます。身近な存在であるエバンジェリストが「自分の言葉」で語り、率先垂範することで、初めて「自分事化」されます。

GM・マネジャー層から「直近評価高評価×高エンゲージメント」の70〜100名を選出し、彼らをカルチャー波及のハブとして育成。2年目以降は自走しながら、自部門でカルチャーを体現・波及できる体制を整えます。

② ビジョンや戦略を「現場での判断基準や行動」に落とし込む

新たなビジョンをそのまま噛み砕いて伝えても、行動の根本は変わりません。「なぜ今のカルチャーではいけないのか」「どんな行動を求めるのか」まで具体化することが必要です。

バヅクリでは現状分析をもとに「カルチャーデッキ」を作成。現場で日常的に参照できる判断基準として「Do's(とってほしい行動)」「Don'ts(とってはいけない行動)」を定義し、事業・機能ごとにローカライズした行動例も盛り込みます。

③ 波及対象の順序とステップを丁寧に設計

カルチャー変革では、いきなり全社に一斉展開しても浸透しません。まず「クリティカルマス」(全体の約3割)を形成することが鍵です。

1年目はエバンジェリスト→他管理職層の順に波及し、2年目にメンバー層へと広げます。まずエバンジェリストが変わることで、他の管理職へ連鎖的に波及し、「止められない変革の流れ」を生み出します。

④ 現場での実践を促すイベント設計(責任者会議+分科会)

理解や納得で終わらせず、現場での実践につなげるために、以下のイベントを線でつないで設計します。

  • 責任者会議:ビジョンを起点に自組織のカルチャー改革施策と実施計画を立案
  • エバンジェリスト向け研修(背景理解・スキル獲得の2回):変革の必要性の腹落ちと、ファシリテーション・コミュニケーションスキルの習得
  • 分科会:責任者会議で設定したテーマ・アクションを持ち寄り、月1回の進捗管理と課題解決を実施

「理解した」で終わらせない。行動を変えるための設計

トップダウン文化を打破する成功体験を設計

分科会や責任者会議のアウトプットをそのまま役員にプレゼンする機会を設けました。改革案を「本気で」とりまとめ、役員にぶつけ、フィードバックをもとにブラッシュアップする。このプロセス自体が「提案しても良いんだ」という体験となり、管理職の指示待ち姿勢の払拭につながります。

エバンジェリスト向け研修の設計

研修の終盤には「予祝ワーク」を組み込みました。「5年後、自社のカルチャーが大変革し業績躍進した件の記事で立役者としてインタビューを受けたらどう答えるか」というテーマで、成功した未来を先取りして体感することで、変革へのコミットメントを醸成します。単なる理解・納得で終わらず、「やりきろう」という意欲に変えるための設計です。

「伴走してもらわないと動けない組織」からの脱却

1年目終了時点で「何が変わっていて、何が残るか」を事前に設計する

カルチャー変革で陥りがちな失敗は、1年目に熱量が高まったまま終わり、2年目以降に失速することです。バヅクリでは1年目終了時点での状態を事前に3層で想定したうえで、2年目の施策を設計します。

① エバンジェリスト(管理職層)の状態

責任者会議や分科会という「カルチャーを語る場」では、求められる言動が取れるようになっている。一方、日常の業務レベルへの落とし込みはまだ完全ではない状態を想定します。

② メンバー層の状態

管理職や会社の周知を通じて、新たなカルチャーの内容は知っている。しかし業務中の行動を自ら変化させるまでには至っていない状態を想定します。

③ 仕組み・インフラ面の状態

育成施策、人事評価、1on1などの面談運用ルールに、新たなカルチャーのエッセンスがまだ盛り込めていない状態を想定します。

この「想定される課題」を前提として、2年目の施策を逆算で設計することが、「伴走されないと動けない組織」から抜け出すための鍵です。

2年目:内製化を軸に3つの課題を解消する

上記の3層それぞれに対して、2年目は以下のアプローチを取ります。

A. エバンジェリスト(管理職層)のさらなる教育

メンバー向けのカルチャー波及ワークショップに講師・ファシリテーターとして登壇させ、「教える」経験を通じて日常業務レベルへの落とし込みを深めます。バヅクリは研修の企画設計と登壇マニュアル作成でサポートし、実行・運営はエバンジェリストを巻き込んで内製化します。

B. メンバー層への波及施策

責任者会議・分科会に代わる、メンバー層向けのカルチャー波及ワークショップを企画・実施します。ワークショップの当日運営は人事・HRBPが中心となり内製化。バヅクリは他社事例や第三者視点でのアドバイザリーに徹します。

C. 評価制度・面談ルールへの組み込み

評価項目・評価面談の調整や、1on1などの社内コミュニケーションルールのブラッシュアップを実施します。企画設計の議論にバヅクリが参加しながら、制度変更と運用は人事が内製で担います。

2年目のバヅクリ支援は1年目より低い総額費用感でのコンサルティング伴走となり、組織が自走できる体制への移行を支援します。

大手人材会社
業種

人材

導入規模

約80,000名