- 職場において日々の雑談コミュニケーションの機会が減っている
- 対面でのイベントと同等に職場の仲間とのコミュニケーションが深められるオンラインイベントを開催したいが、ノウハウがない
- もともと仲の良かったメンバーでもまだ知らなかった新たな一面が見えた
- オンラインでもざっくばらんに話せるイベントが開催できた
「丸投げ可」のフレーズが響いた
「バヅクリ」の導入に至るまでの背景を教えてください。
古和田さん: やはり、コロナ禍により、急に社員全員が在宅テレワークを基本とする働き方になったというところが始まりです。
これまで、労働組合は、春闘や定期大会、職場委員会など、様々な会議体は、当たり前の様に対面で丁寧に対話することにこだわっており、昨今オンラインの環境が整備された後も、色々な場面で一人ひとりと対面でコミュニケーションすることを意識していました。
しかし、コロナ禍による緊急事態宣言により、この状況が一変しました。
社員全員が在宅テレワークを基本とする働き方になり、組合事務所を訪れる人がまったくいなくなり、当然、職場へ行っても人はまばらで、労働組合にとって生命線となる「職場の声」を拾い上げることが困難な状況となりました。
更にコロナ禍の状況が長引き、アフターコロナも、従来の対面を基本とする働き方に戻ることは無いという会社施策も打ち出され、これからの労働組合の在り方について、あらためて考え始めたところでした。
もともと在宅勤務の制度はあって、それを徐々に取り入れていこうとしていた段階だったこともあり、幸い、テレワークの環境や設備は整っていました。労働組合も緊急事態宣言下において、日常の相談対応から機関会議、会社との交渉等を全てオンラインに切り替えました。
当初は音声が途切れる等の若干の技術的な問題はありましたが、社内でのオンライン環境の補強により、思いのほか、色々な業務がオンラインでも遜色なく出来ることが見えてきました。
また、機関会議はこれまで北海道から沖縄までの各職場代表の職場委員を一か所に集めて開催していましたが、オンラインで開催することで、各段に出席率も上がるというメリットも見えてきました。
オンライン化により、準備する資料の印刷も不要となり、会議室の設営も不要となり、業務効率化は各段に進んだのですが、何かもの足りない。。。。
職場からも効率化とは裏腹に、職場でのコミュニケーションの在り方について、多くの違和感の声が上がってきました。
そこで、労働組合が「オンラインで何かできないか?」と検討し始めたのがきっかけです。
「バヅクリ」を選んでいただいた決め手を教えてください。
古和田さん: 労働組合は、組合員が日々職場で感じている課題や本音を引き出すために、機関会議後に開催するグループ討議や懇親会の場を重要視していました。
北海道から沖縄まで全国の組合員が集まって、会議体の後に立食パーティー等を行うと、ちょっとした日常会話から職場の課題が見えてきたりします。
では、オンラインでこれに変わるイベントが何か出来るか?小規模でのオンライン懇親会は何度かやってはみたものの、「対面でやっていた大規模な立食パーティーのような懇親会をオンラインでもできるのか?」という不安がありました。
そんな中、バヅクリさんのサイト内にある「丸投げ可」というフレーズが響きました。
イベントの企画は私たち労働組合執行部の役割ですが、オンラインイベントとなると未知の領域です。
「丸投げできるし、色々なプログラムがあって良さそうだ」と魅力を感じましたが、「そもそもオンラインイベントで職場コミュニケーションに何が出来るのか?」という疑問もあり、執行部のメンバーで図工のプログラム(お絵描き)の体験会に参加させて頂きました。
執行部13人はもともと仲が良く、気兼ねなく話せる間柄なのですが、お絵描きプログラムを通して一人ひとりに対して新たな発見がありました。
私は絵が苦手なので、正直最初は不安だった面もあったのですが、「この人はこんな思いで日々の仕事に取り組んでいたんだ」などというメンバーの意外な想いを感じることができ、図工のプログラムに可能性を感じました。
桜庭さん: 普段絵を描くことも少ないですし、仕事とは違うアプローチの仕方なので、日常的な会話の中では見えてこなかった以外な一面が見えたので良かったです。
逆に私は絵を描くことが苦手ではないので、すらすらと描けてしまい、「自分の本音がうまく出せているのかな?」と少し不安になりました(笑)
プロの演出で、オンラインでも非日常を味わえる
「バヅクリ」にどんなことを期待していますか?
古和田さん: 職場の仲間同士で仕事以外でのコミュニケーション機会が生まれればいいなと思います。オンラインになって、仕事の内容自体は変わらないのですが、日々の雑談コミュニケーションの機会が減っているというのが明確な課題として職場からの声として挙がっています。
先輩は「分からなかったら何でも聞いて!」というが、オンラインでは若手にとってはやっぱり先輩には聞きにくいのが実態の様です。。。出社して隣の席の人と業務以外のちょっとしたことを話すような空気が、オンラインではなかなか生まれません。
コロナ禍になって初めての新入社員が入って1年が経ちますが、彼らが普段感じている本音がなかなか聞けていないような状況です。組合としても、普段声に出ない現場・職場の本音の言葉を拾い上げられるような場になればいいなと期待しています。
桜庭さん: あとは、自分たちでは用意できないコンテンツを提供できる専門性です。
お絵描きもそうですし、オンラインでの焚き火の演出なども自分たちでなかなかはできません。
そういう演出があると参加者も非日常の雰囲気を味わえて、普段より意見も出やすくなると思うので、"プロの方の力を借りられる"という点に期待しています。
実際に開催してみて、いかがでしたか?
古和田さん: 「普段自由な会話の場がなかったので良い機会になった」という声が多く、参加者からも好評でした。
普段は会議のあと、対面でグループ討議を行なっていました。
対面だと自ずと自由な意見が出てきますが、オンラインでグループ討議をしたときに、「果たして今まで通り話し合うことができ、同じような効果があるのか?」という不安がありました。
そこで今回、いつも行なっていたグループ討議にバヅクリの図工のプログラムを取り入れました。
講師の方が明るく先導してくれおかげ、オンラインでもざっくばらんに話せたので良かったです。
「PCをキャンプ場に持ち込んで、キャンプファイヤーを囲んで、オンライン会議に出席したい」という発言が出たのは、オンラインプログラムの成果だったかと思います。
執行部メンバーで進行すると、どうしても真面目でお固くなりがちなので。。。(笑)
今後ともぜひ「バヅクリ」をご活用していただきたいのですが、何か要望などはありますか?
桜庭さん: 先ほども話に出た「丸投げ可」というのは大きな魅力ではあるのですが、組合イベントは執行部の成長機会でもあります。
今まで執行部で話し合いながら企画していた部分を丸投げすることで、執行部のスキルアップや協力体制が薄れてしまう懸念があるので、伴走しながら一緒に作り上げていけるようなカスタマイズ性のあるプログラムがあるともっといいなと思います。
今回はバヅクリさんのご好意でイベントの前後に組合の時間を設けていただいたり、担当者の方としっかり打ち合わせができたので安心感はありました。
ただ、そこで今以上に、担当者の方と何度か打ち合わせを重ねながら作っていけば、私たち執行部も"一緒に作っている感"が得られ、オンラインイベントのノウハウも身に付き一石二鳥。
丸投げでお任せできるプログラムと、企画する執行部同士もつながれるプログラムの2種類があるとより嬉しいです!
2001年10月設立。神奈川県横浜市に本部を置く労働組合。