- 長引くコロナ禍とテレワークを併用した働き方改革により、メンバー同士の関係作りがこれまでどおりの手法ではなかなか実現しづらい状況に
- 強みであるチームワーク力を発揮するには、多くのメンバーとのリレーションが必要
- オンラインでタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションの機会が実現
- 新入社員同士の関係構築とともに、社員の一員になれたという安心感(不安感の払拭)を与えることができた
- プログラムに参加した先輩社員同士も意外な一面を知ることができ、既存メンバーの相互理解が深まった
会社の強みであるタテ・ヨコ・ナナメのつながりをどうやって早期に築くか
コロナ禍において、新人研修や配属後のOJTに対してどのような課題を感じていたのでしょうか?
安野さん: 2020年、2021年と2年連続コロナ禍で新入社員を迎え入れることになりました。
昨年は現在ほどコロナに関する情報や罹患事例がなく、入社式やその後の研修も一律全てオンラインへシフトせざるを得ませんでした。
入社式からその後の研修もオンラインで行ったのですが(4月20日まで)、オンラインで研修を行うことの難しさ、対面だからこそできる研修(対面でないとできない研修)もあり、研修効果という面で改善の余地を感じていました。
また、オンラインがゆえに研修期間中もコミュニケーションが取りづらく、研修期間中に現場社員と対面する場を持つことなく現場へ配属せざるを得ませんでした。
現場配属後も、先輩社員自身テレワークをしている環境下、先輩社員からは「初対面の新人に仕事を教えるのはなかなか難しい」という声がある一方、新人は新人で「会ったことのない先輩にどう話せばいいのかわからない」など、対面であればなんでもないことが、テレワーク環境下ではなかなか実現しにくいことに、「何か解決策はないか」と思案していました。
またこれは新人に限らず、コロナ禍に入社したキャリア採用者からも同様の声が聞こえてくるなど、何かしらの対策が必要な状況にあると認識していました。
他にもオンラインイベントや研修サービスがある中で、「バヅクリ」を選んでいただいた決め手を教えてください。
安野さん: 長引くコロナ禍の影響で仕事や生活に不安やストレスを感じている方が多くなったというニュースを聞きます。当社においてもそうした兆候が見えはじめてきていました。
わたしたちの基幹事業であるPRとは、人とのコミュニケーションを軸とした事業でもあります。組織や先輩後輩関わらず、タテ・ヨコ・ナナメの円滑なコミュニケーションをとりながら仕事進めていくのがサニーサイドアップの強みであり仕事のスタイルです。
また当社は2020年11月にオフィスリノベーションを行いフリーアドレス化としたこともあり、フレキシブルな働き方ができるようになった一方で、入社されたばかりの社員にとって誰がどこに座っているかわからない/わかりづらいという新たな悩みも抱えていました。
社内にいても全員マスクをしているので尚更ですよね(笑)
以前は「干支飲み」や「動物占い飲み」などを開催していましたが、それもコロナ禍で実現することは難しく、「飲み会って大事なんだなあ」とつくづく感じましたし、コミュニケーションのきっかけ作りの場を作ることは本当に必要だと痛感していました。
よって、21年入社の新人研修のカリキュラムを検討するにあたり「相互のコミュニケーション構築は絶対外せないテーマ」だと思っていました。遊びでもなんでもいいので、何か一つのことを一緒に行うことで、自分の殻を破ってお互いを理解し合い、同期の絆を深めて欲しい。どうせなら先輩社員にも入ってもらって、タテ・ヨコ・ナナメのつながりもこの機会に実現させたい、そんなことを考えているうちに『バヅクリ』と出会いました。
たくさんの狙いを持ったオンラインコンテンツがあるなかで、導入にあたり1つ1つのコンテンツについてその狙いや効果の説明をいただきました。わたしたちが課題と感じていることや実現したいこと、解決したいことが各々プログラムにちりばめられており、正直「これだ!」と感じたことを思い出します。
あまり接点のない先輩と話すことで生まれる、”メンバーの一員になれた”という安心感
「バヅクリ」にどのような効果を期待していましたか?
安野さん: 21年入社の新人には関西出身者もおり、コロナ禍でなくても、入社前に全員が頻繁に一堂に会するのが難しい状況でした。
同期がどういう人かがわからいって不安ですよね。プログラムを通じて、まずは新人同士お互いがしっかり理解し合って、良好な関係を築いて欲しいというのが1つ目の狙いです。
また、ヨコ(同期)だけでなくタテ(先輩社員)も、せっかくならナナメ(局や部といった組織横断)の関係も創るきっかけにしたい。
前年度の声(会ったことのない先輩/新人と会話しにくい)を踏まえ、現場へ配属してすぐにでも良好な関係ができるよう、少しでも多くのメンバーに会わせ、顔と名前、できれば人柄も理解してほしかった、これが2つ目。
この2つの目的は達成できたと思います。
副次的には、先輩社員も一緒に行った「寸劇」において、別の部署の社員の演技を見て「〇〇さんはこんな愉快な人だったんだ」といった、意外な一面を見たという声も多数聞きました。
飲み会や社内行事等の何気ないコミュニケーションで気づく仲間の「素」の一面を知る機会が減っていること、こうした場を創ることの重要さを改めて感じました。
イベントに参加した方々の反応はいかがでしたか?
堀野さん: 研修の前半、新人同士で行った「おとなの図工」では、同期の将来像や人となりを知ることができたという声がありました。関西のメンバーや内定の時期が違うメンバーもいたので、当初の狙い通りの目的が達成できて良かったです。
研修が始まった当初、今年の新卒は例年よりも”わちゃわちゃ感”がないというか、みんな大人しめで、音頭をとるようなメンバーも少なく、「まだあまりコミュニケーションが取れてないのかな?」と気になっていました。
私もイベントに参加してセッションを覗かせていただいたのですが、みんないろんな話を楽しそうにしていて、見たことのない表情をしているメンバーもいたので、密なコミュニケーションが取れたのかな、と思います。
「寸劇」に関しては、先輩社員の中にも「初めてあの人と話した」という声も出ているので、新人同士だけでなく、会社全体として行ったのはいい機会になったと思っています。
イベントの前後で変化などはありますか?
安野さん: 開催からまだ日が浅いのですが、新人にとって安心感は生まれていると思います。
今回の「寸劇」では執行役員局長2名も入り、新人にとっても局長の素顔を見て、感じることができ、親近感も沸いたんだと思います。
研修期間中に、1つ上の先輩とは交流の機会は作ったんですが、それより更に上の年次の先輩との交流はなかったので。
新人にとって、こうした機会をつくることで、これまで以上にメンバーの一員になれたという気持ちが芽生えたのではないかと思いますし、先輩社員にとってもフレッシュな新人との接点を通じて「しっかり育成していこう」って思ってくれたんじゃないですかね。
費用面はいかがでしょうか?
安野さん: 飲み会の一人あたりの単価と比較しても、バヅクリのイベントの方が安いんじゃないですかね、その効果も含めるとプライスレス?(笑)
今後ともぜひ「バヅクリ」をご活用していただきたいのですが、何か要望などはありますか?
安野さん: 自宅でPCの前で座りっぱなしの時間が多くなっているので、「筋トレ」や「ストレッチ」など健康系のプログラムは気になります。
堀野さん: あとは「食レポ」もやってみたいです。
PRパーソンとして表現力・伝える力が大事なので、そこのスキルを身につけるためにも。
安野さん: 個人的には執行役員を対象に「焚き火」をやってみたいですね(笑)
お互いを知り尽くしている同士なので、日ごろ話せない胸の内を話してもらって、執行間のリレーションをより深めてもらうことに繋がればいいなと。
東京都渋谷区に本社を置くPR会社。企業広報やマーケティング支援などを行っている。
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