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会社全体として個人のウェルビーイングを高める活動

オンライン化による孤立感や孤独感を払拭し、身体面・精神面・社会面で良好な状態を作る

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
吉川 玄徳
課題
  • オンライン化によりコミュニケーションが疎な状況に追いやられ、多くの社職員が孤立感や孤独感を感じていた
  • 対面ではできていた些細なコミュニケーションが取りづらく、社職員の成長の妨げになっていた
  • 業務外での飲み会やリフレッシュの機会が失われ、そのようなエンジョイ軸をどのように作っていけば良いのか悩んでいた
効果
  • オンラインでも孤立感や孤独感を払拭するような機会を提供できた
  • 仕事面だけでなくパーソナリティを含む相互理解を深めていくためのトリガーになった

まずは自己紹介をお願いします。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下DTFA)の吉川と申します。
DTFAのWell-beingリーダーとして、社職員のウェルビーイング拡大に努めております。
オンライン化によりコミュニケーションが疎な状況に追いやられ、つながりが失われていく中で孤立感・孤独感が生まれたり、”ちょっと聞けば済む話”がすぐに聞けず成長の妨げになってしまったり…そういったものをなくすためにコミュニケーションのしやすい環境を作っていくのがWell-beingリーダーの仕事です。
特に対話と傾聴の2つの要素に力点を置いています。

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引用元:デロイト トーマツ グループ「Well-being社会」の実現に向けて

社員のエンゲージメントやウェルビーイングを高めるには、1on1だけでは不十分

お問合せいただいた当初、どのような課題を感じていたのでしょうか?

DTFAは専門家集団であり、成長意欲が高く自己啓発に強い意欲を持った人が多い点が特徴です。
そのため業務に関する部分における自己啓発は積極的にできていると自負しています。

一方で、新入職員・転職してこられる方の割合が多いのも特徴です。
社歴の長い社員にとっては当たり前のことが、新卒者・転職者からすると理解が難しい事柄もたくさんあるため、繰り返し手を尽くしながらコミュニケーションを取ることが大切です。
コロナ過では、対面と違って、わからないことをすぐに聞きづらくなっているという状況があり、多くの新入職員・転職してこられる方が孤立感を感じていることが一つの大きな課題でした。

また、仕事が終わった後の飲み会やリフレッシュの機会、職場での会合はほぼゼロになり、エンジョイするという軸が失われた印象を持っており、コミュニケーションが疎な状態の中で、エンジョイ軸をどのように作っていけば良いのか、という点にも課題感を持っていました。

自社で取り組んでいた内容を教えてください。

もともとコーチング制度として、1on1を行っていました。
そこで業務課題を聞いたり、各自が設定したゴールに対してキャッチアップできているかなどを確認したりしています。
ただし1on1は日々の業務や直近の課題にフォーカスされがちで、例えば、5年後の自分はこの世界で生きていけるのか、未来の自分はどういう社会人であるのか、などといった個人の漠然とした不安の解消はなかなかできていません。
特にオンラインでは尚更です。

未来の自分というのは、仕事人としての自分だけで形成されるものではなく、家庭人・生活人としての自分も大切ですね。
会社では役職で判断されがちですが、家では一人の父親・母親であったり、息子・娘でもあります。
そういったことを総合したお互いのパーソナリティを可能な範囲で理解した上で、5年後10年後の話の議論は成り立っていくので、それがない中で1on1を繰り返し行っても、未来の話までは到達しないと考えています。

個人のパーソナリティを嫌がられない範囲で理解し、関係性をほぐしながら総合的に補完していくことが必要だと感じていました。

バヅクリに対しての第一印象を教えてください。

先ほども少し話に出ましたが、弊社グループでは学びに対して積極的な人材が多く、倫理観を持ちながら仕事に取り組む風土がありそれが強みになっていると感じています。
ウェルビーイングを考える上で、やはり、楽しい要素を入れていきたいと考えていましたが、コロナ禍でそうした倫理観を保ちながらオンラインで仕事をしている環境の中に、単純に楽しむという要素をどのように取り入れていくことができるのかというのが悩みでもありました。

いわば、ラーニング軸(学ぶ)とエンジョイ軸(楽しむ)の両面からのウェルビーイングの創出です。このエンジョイ軸にふさわしいアプローチは何かを探しているときにバヅクリさんの取り組みを知りました。

ただ、オンラインでのエンジョイ軸に対して社職員がどういった反応を示してくれるかの確信がなかったので、今回の取り組みは一つのチャレンジでもありました。

導入する決め手となったポイントは何ですか?

コンテンツの多様さに魅力を感じました。
お坊さんが教えるマインドフルネス、グラレコ、おえかき、モテ声など独特なプログラムが多く、エンジョイ軸の側面もありながらビジネスにつながるラーニング軸の側面を持つコンテンツも含まれているので、それぞれが参加したいものを選択できる仕組みにすればハマるのではないかと思いました。

企画から実行、分析・提案まで行うコンサルティング能力の高さ

当初の課題に対して有効だと思えるプログラムでしたか?

はい、有効だと思います。
講師の皆さんのファシリテーション能力が非常に高く、内製で同じクオリティのイベントを開催するとなると難しいです。
たとえスキル的に可能だったとしても、複数の世代の人たちの交流の中で、オンラインで遠慮のないコミュニケーションを自然に行うのはかなり難しいと思います。
年上だろうが関係性の薄い人だろうが良い意味で忖度がないので、特に若手社員にとってコミュニケーション促進のトリガーになり、良い影響が出ています。

実施した中で印象に残ったプログラムはありますか?

私自身も参加させていただいたモテ声が特に印象に残っています。
モテ声では講師の方が絶対音階を持っていて、自分の声がどういったタイプなのか判定していただき、相手にとって聞きやすい声のトーンやスピードについて学びました。
他人にモテるという意味もありますが、お客様に好感を持ってもらえるような意味も含まれていて、仕事にもダイレクトに役立つ内容となっており非常に面白かったです。

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グラレコのイメージ

イベントに参加した方々の反応はいかがでしたか?

「こういう機会は大事だよね」「バヅクリのような活動は続けていくべきだね」といった声も出ています。
バヅクリさんの内容について一定以上の理解が広まっていて、コアなファンができつつある状況です。

想定していなかった良い点はありますか?

分析力と提案力の高さです。
イベントを企画するだけではなく、実行し、分析して次に繋げるためのコンサルティングまで行う能力をきちんとお持ちだと感じました。
定期的に次回につながる提案をし続けていただき、非常にありがたかったです。

今後のオンラインでの展望があれば教えてください。

バヅクリさんを使わせていただくという意識ではなく、創意工夫をして皆さんに提案していくフェーズにあると感じています。
参加しやすい状況をいかに作っていくかが重要で、我々が使っている言葉で”岩盤層”という言葉があります。
岩盤層とは、声をかけてもなかなか動かず参加してくれない層を示します。
彼らにとって何が障壁となっているのかを分析し、アプローチしていく必要があります。

特に年齢の高い人の中には、若手と一緒にバヅクリのようなワークショップを行うことに抵抗感がある人もいると思います。
会社内で自分を曝け出すのが得意ではない人もいるので、部門ごとや役職が同じ人同士で固めるなどの方法を試しながらよりコミュニケーションの質を高めていきたいです。

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デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社

デロイト トーマツ グループの一員として、主にM&Aアドバイザリー、フォレンジック&クライシスマネジメント、リストラクチャリング、インフラ・公共セクターアドバイザリー、不動産アドバイザリーのサービスなどを提供。

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