業務効率を高めるためにテレワークを導入する企業が増えている一方、多くの現場が「雑談の減少」という新たな課題に直面しています。
テレワークには通勤不要・集中しやすいといったメリットがある反面、オフィスであれば自然に生まれていた何気ない会話が発生しにくくなります。その結果、チームの一体感が薄れたり、社員が孤立感を抱えたりするケースが少なくありません。
テレワークで業務を行う企業へのアンケートによると、テレワークで雑談が減ることで孤独感や不安を感じ、仕事にも影響が出ると多くの方が回答しています。
本記事では、テレワークでの雑談の重要性から、すぐに実践できる施策・話題ネタ15選・おすすめツール比較まで、まとめてご紹介します。
テレワークで雑談が減った?世間はどのように感じているのか?

テレワーク中の雑談について、スコラ・コンサルトがアンケートをとったところ、テレワークによって「雑談が減った」と答えた割合は84.7%となりました。
雑談が減ることで「仕事で困る」と回答した方は74.7%となり、雑談が減ったことに「不安を感じている」方の割合も69.6%と非常に多い結果となっています。
ほとんどの方がテレワーク下での雑談減少に対して課題感を持っていることが分かりました。
どうして雑談の減少は、ここまで業務に影響を及ぼすのでしょうか?
雑談の重要性

テレワークでは、オフィスで自然に発生していた次のような雑談の機会が失われがちです。
■テレワークで失われやすい雑談シーン
- お手洗いでたまたま会った社員と立ち話をする
- 客先へ訪問するとき、行き帰りの移動時間に雑談をする
- お昼休憩を一緒にとって、食事をしながら雑談をする
- オフィスを出るタイミングがたまたま一緒だった同僚と最寄り駅まで話しながら歩く など
テレワークでは、こうした偶発的なコミュニケーションは意識的に行わない限り生まれません。雑談の内容は業務の報連相から家族・趣味の話まで多岐にわたりますが、仕事に直接関係しないこの会話には、実は重要な意味があります。
カジュアルコミュニケーションは心理的安全性を高める
雑談のようなカジュアルコミュニケーションを行うことは、社員同士の信頼関係が構築され、社員の心理的安全性を高めることができます。
業務に直結しない話題に関しても「社内の人には、いつでも何でも話しができる」という環境をつくることができれば、社員の人間関係におけるストレスも緩和され、心理的安全性が高まるのです。
Googleが行った「プロジェクト・アリストテレス」の調査でも、高いパフォーマンスを出すチームの共通点として心理的安全性が最重要因子として挙げられています。雑談はその心理的安全性を日常的に底上げする最もシンプルな手段の一つです。
雑談の中でイノベーションが起きる
目的のない会話だからこそ創造性が高くなり、イノベーションが起きやすくなります。
イノベーションには、既存の概念にとらわれず新しい意見をどんどん取り入れて新たなものをつくっていく破壊的イノベーションや、外部資源やほかの業種・人材が持つアイデアを取り入れていくオープンイノベーションがあります。
なにか新しい企画をつくったり、凝り固まった従来の手法をひっくり返したりしたいときこそ、雑談が重要になります。
たとえば、Slackの雑談チャンネルで何気なく投稿した話題がきっかけで、新しいプロジェクトのアイデアが生まれた、というケースは珍しくありません。意図していなかった相手との自由な会話の中にこそ、創造性と問題解決のヒントが宿るのです。
雑談きっかけに社員の不調に気付くことができる
テレワーク中は、同じ空間にいないため、社員の顔色や様子を日常的に観察することができません。「元気がなさそうだな」「最近口数が減ったな」という気づきが生まれにくい環境です。
そのため社員のちょっとした変化やSOSに気付くことができません。
テレワーク中の雑談は、社員が今何に興味を持っているのか、業務以外に困っていることはないかなどを聞き出すきっかけとして最適です。会話を通してお互いの様子を確認し合うことは、社員のメンタルヘルスにも重要な要素なのです。
テレワークでどのように雑談をつくるべきなのか?

業務を進めるうえで、雑談は重要な要素ということが分かりました。
では、テレワークのときもオフィスと同じような雑談を生み出すには、具体的にどのような手法をとればいいのでしょうか。
ここではここでは、テレワーク下でも雑談が生まれる10の取り組みをご紹介します。
雑談をつくる施策その1 雑談専門のオンラインルームをつくる
多くの企業で取り入れている施策として、雑談専門のオンラインルームをつくる方法があります。
テレワーク中にスムーズなコミュニケーションをとるために、Slackやチャットワーク、ZoomなどのWebツールを活用する企業は多いでしょう。
- Slackで「雑談チャンネル」という誰でも雑談を送ることができるチャンネルをつくる
- ZoomのURLを一定の時間に開放をしておいて、いつでも誰でも雑談しに来れる環境にする
上記のような雑談専門のオンラインルームやグループをつくり、社員に周知しておくことで、社員が雑談に参加しやすくなります。
雑談をつくる施策その2 作業中はずっと繋ぎっぱなしにする
雑談専門のオンラインルームやグループをつくっても、あまり積極的に社員が利用してくれないときは、業務中にお互いのZoomなどを繋ぎっぱなしにする方法もあります。
音が気になる方は自由にミュートを設定しても良い、また顔出しが面倒な方はカメラオフでもOKにしておくのもいいでしょう。1時間限定!と短く時間を区切ってもいいですし、業務のある日は1日中繋いでおいても問題ありません。
始めは抵抗があるかもしれませんが、「繋ぎっぱなし」の状態に慣れてくれば、すぐ隣で作業しているような感覚で自然に話しかけることができます。ただし、誰かのPCの作業音や自分の生活音が逆に気になってしまう方もいるので、やりたい人同士で実施することが重要です。
雑談をつくる施策その3 雑談目的のイベントをつくる
オンラインの雑談ルームに書き込むのも面倒だし、1日中オンラインでZoomを繋ぎっぱなしも気が散ってしまうという方は、雑談イベントを開催してみましょう。
その名の通り、雑談を目的としたイベントです。
実施する頻度はとくに決まりはなく、1日に1度、週に1度など、可能な範囲で設定しましょう。
同じ部署内で4~5名参加者を募る、各部署から1名ずつランダムに選抜する、人数上限だけ決めておいて各自自由に参加できるようにするなど、進め方はかなり自由度が高いです。
ポイントとしては、人数が5名以上の場合はなるべくグループを分けること、またはファシリテーターをつけて話す順番を適度にコントロールすることです。
オンラインでの大人数のおしゃべりは、声が重なってしまい話しづらく、ストレスを感じやすいため対策をしておきましょう。
雑談をつくる施策その4 バーチャルオフィスなどツールを導入する
最近では、オンライン上にバーチャルオフィスを作成し、アバターを利用してコミュニケーションを活性化する手法もあります。バーチャル空間の中でアバターを移動させて、テレワーク中でも近くにいるような感覚になれるWebツールです。
アバターの動きを見れば、今は休憩中なのか離席しているのか、視覚的に社員の状況をとらえることができます。そのため、テレワーク中によくある「話しかけるタイミングが分からない」という悩みを解消し、雑談しやすい環境をつくることが可能です。
雑談をつくる施策その5 雑談に関するルールを作る
雑談をする機会を設けたのであれば、そのイベントや環境がしっかりと業務にいい影響をもたらすように、雑談に関してルールを作っておくようにしましょう。
例えば
- 顔出しをしたくない場合はカメラOFFでもOK
- 途中参加、退出OK
- チャットツールのスタンプなどを使って反応を
- 3人程度のグループ雑談を行い週替わりでメンバーを入れ替える
雑談は、心理的安全性を高め、業務を円滑に進めるために行います。
なので、リラックスした状態でコミュニケーションをするのが大切です。
つまり、堅苦しくない参加しやすい雰囲気や、参加へのハードルを下げることも大切となります。
顔出しをしなくてもいい、途中参加・退出もOKなどのルールがあると参加へのハードルが下がります。
しかし、オンラインでのコミュニケーションは情報量がオフラインの場合よりも減るもの。
できるだけカメラオンでの参加をおすすめします。
また、オンラインでの会話は、オフラインの場合よりも発言のタイミングが掴みづらいものです。
会話に入るのが難しい場合などは、チャットツールやスタンプを使って、反応・参加できるようにするといいでしょう。
雑談をつくる施策その6 1on1ミーティングの冒頭に雑談タイムを設ける
週1回の1on1ミーティングの最初5分を「雑談タイム」として設定します。上司が自分のプライベートな話を先にシェアすることで、部下も話しやすくなります。
ポイントは、上司側から先に話すことです。「週末どこか行きましたか?」と質問するだけでなく、「自分は昨日〇〇に行って〜」と先に開示することで、部下は「この人には何でも話せる」という感覚を持ちやすくなります。業務の悩みや体調変化にも気づきやすくなるため、一石二鳥の施策です。
なお、雑談タイムを設けても毎回沈黙になってしまう場合は、施策その10で紹介するアイスブレイクテーマをあらかじめ用意しておくと会話が生まれやすくなります。
雑談をつくる施策その7 ランダムコーヒーチャット(シャッフル交流)を実施する
月1〜2回、部署をまたいでランダムにペアを組み、15〜30分の雑談を実施します。Slackには社員を自動でランダムペアリングしてくれるアプリ(例:Donut)もあるので活用するとスムーズです。
この施策の最大のメリットは、普段接点のない社員同士の交流が生まれる点です。同じ部署内だけで雑談が完結すると、組織全体のつながりは広がりません。他部署の人と話すことで「あの部署はこういう仕事をしているんだ」という相互理解が生まれ、部門間の連携がスムーズになる副次効果も期待できます。
参加は任意にしておくのが基本ですが、最初は全員参加の形で数回実施し、文化として定着させてから自由参加に移行するとうまくいくケースが多いです。
雑談をつくる施策その8 社内SNS・社内報を活用する
SlackやTeamsの雑談チャンネルだけでなく、社内SNS(Workplace by Meta、Talknoteなど)を活用して、趣味・グルメ・育児など自由なテーマのコミュニティを作ることも有効です。
チャットツールの雑談チャンネルと社内SNSの大きな違いは、「非同期で気軽に参加できる」点です。リアルタイムの会話が苦手な社員や、子育て中で時間が限られている社員でも、自分のペースで参加できます。「今日のランチ」「おすすめ本」「ペット自慢」など投稿テーマを緩やかに決めておくと、書き込みのハードルが下がり活性化しやすくなります。
ただし、立ち上げただけで放置すると誰も使わなくなるのが最大のリスクです。最初の1〜2ヶ月は管理職やコアメンバーが意識的に投稿・リアクションをして、「使われている場所」という雰囲気をつくることが重要です。
雑談をつくる施策その9 オンラインランチ・バーチャル部活動を設ける
昼休みにランダムなメンバーでZoomをつなぎ、お弁当を食べながら雑談するオンラインランチ会は手軽で効果的です。業務時間外の設定が不要で、もともとある休憩時間を活用するため、参加へのハードルが低いのが特徴です。毎回固定メンバーではなくランダムにすることで、さまざまな社員と交流する機会が生まれます。
また、読書・筋トレ・ゲームなどのテーマ別バーチャル部活動を設けることで、共通の趣味を持つ社員が自然につながる場ができます。部活動は業務上の上下関係を超えてフラットに交流できるのが利点で、普段話しにくい上司と趣味の話で盛り上がることで、業務上のコミュニケーションもとりやすくなる効果が期待できます。参加・退部は自由にしておき、強制感を出さないことが継続のコツです。
雑談をつくる施策その10 アイスブレイクテーマを事前に用意する
雑談の場を設けても「何を話せばいいかわからない」という声は多いものです。特にテレワーク環境では対面のような自然な沈黙の埋め方が難しく、話題がないとすぐに場が止まってしまいます。「今週ハマっていること」「最近買ってよかったもの」「テレワーク環境自慢」などのアイスブレイクテーマを幹事・ファシリテーターが毎回用意することで、雑談の入り口を作れます。
テーマは答えやすく、かつ否定のしようがないポジティブな内容にするのがポイントです。「最近困っていること」のようなネガティブなテーマは、場の空気が重くなるリスクがあるため避けましょう。また、毎回テーマを変えることで「今回は何の話かな」という期待感が生まれ、参加率の維持にもつながります。テーマのストックを10〜20個ほど事前に準備しておくと、担当者の負担も軽減できます。
テレワーク中の雑談でおすすめの話題ネタ15選

テレワーク中に、雑談の機会を設けても実際に話はじめてみると、どんな話題で雑談をすればいいのかわからないものです。いくつか話題の例をご紹介します。
1. 最近ハマっていること
最近ハマっていることをシェアすることで、メンバーのパーソナリティや、今考えていることを知ることができます。
好きなことについて楽しく話しているメンバーの姿は、業務時間内ではなかなかみることのできない新鮮なものかもしれません。
堅苦しい雰囲気ではなくざっくばらんに会話ができるでしょう。
その際、その他のメンバーは話し手の発言を否定したり、興味のないそぶりを見せたりしないようにしてください。
2. 時事ネタや流行しているもの
気になったニュースや、最近世間で流行しているものなどをシェアすることを通して、メンバーの好きなものや、考え方などを知ることができます。
その後に、「そういえば○○さんが言っていたやつ試してみたよ」と、コミュニケーションを取るきっかけにもなるかもしれません。
3. 24時間以内にあった嬉しいこと
これは、Good & Newsと呼ばれるアイスブレイクにも使われるワークの内容と同じものです。
これを行うことで、メンバーの近況や価値観を知ることができます。
またポジティブな内容の話題ですから、楽しく雑談を行うことができます。
4. 出身地や子供時代のこと
自発的に地元のことや、子供時代のことを話す人はいないもので、長く一緒に仕事をしていても意外とどんな場所に住んでいたことがあるかや、どんな幼少期を過ごしていたかは知らないものです。
地元や子供時代のなどルーツ触れることで、その人への理解を深めることができます。
ただ中には、家庭環境や幼少期のことを話したくない人もいるでしょうから、配慮も必要になります。
5. テレワーク環境・在宅グッズ自慢
「最近買ったデスクグッズ」「おすすめのイヤホン」「テレワーク部屋の工夫」など、在宅ワーカーに共通の話題です。業務への影響もある実用的な情報交換になるため、話しやすく盛り上がりやすい鉄板ネタです。
6. 最近行ったお店・おすすめのグルメ
食べ物の話題は誰でも参加しやすいうえ、テイクアウトやデリバリー情報など在宅ワーク中に役立つ情報にもなります。「ランチのお弁当どこで買ってる?」という一言から自然な会話が生まれます。
7. 休日の過ごし方・旅行の話
休日の過ごし方は人となりが伝わりやすいテーマです。「週末どこ行きましたか?」という問いかけだけで、趣味・家族構成・ライフスタイルへの理解が自然と深まります。
8. 最近見たドラマ・映画・本
「今Netflixで○○が面白い」という話題は年齢・性別を問わず広がりやすい話題です。共通の作品を見つけると一気に親近感が生まれます。
9. ペット・子育ての話
在宅ワークではペットや子どもが映り込むことも多く、自然と話題になります。「猫がキーボードの上に乗ってきて…」といったエピソードは笑いを生みやすく、場を和ませます。ただし、プライバシーへの配慮も大切です。
10. 体調管理・健康習慣の話
テレワークで運動不足になりがちな悩みは多くの人が共感できます。「最近ストレッチ始めました」「おすすめのYouTube筋トレ動画がある」などの情報交換は、健康面への意識も高める効果があります。
11. 最近使って便利だったアプリ・ツール
業務ツールに限らず、スマホアプリや便利なWebサービスの紹介は、IT親和性の高い職場では特に盛り上がります。雑談から業務改善のヒントが生まれることもあります。
12. 仕事で最近うれしかったこと・学んだこと
業務に近い話題ですが、ポジティブな内容に絞ることで「認め合う文化」が育ちます。「先週お客様に褒めていただいて」など小さな成功体験のシェアはチームの士気向上にもつながります。
13. 将来やってみたいこと・夢
少し踏み込んだテーマですが、関係性ができてきたチームには有効です。仕事・趣味問わず、「いつかこんなことやってみたい」という話は、お互いの価値観を深く理解するきっかけになります。
14. テレワークあるある・笑えるエピソード
宅配便が来て画面から消えた、ミュートを忘れて独り言が筒抜けだった、など誰もが経験するあるあるネタは共感を生みやすく、笑いのある雑談につながります。ただし重要なのは「思わず笑えるくらいの小さなハプニング」に限定することです。深刻なミスや誰かが傷ついた出来事は場の空気を重くしてしまうため、ネガティブな話題は避けるという雑談の基本を忘れないようにしましょう。
15. 最近チャレンジしていること
語学学習・資格勉強・DIY・料理など、プライベートで取り組んでいることの話題は、お互いの向上心や人となりが見えるテーマです。「応援する文化」が組織に生まれる効果も期待できます。
話題選びには配慮も必要
せっかくの雑談の機会ですから、あまり暗い話題はおすすめしません。
メンバーと話していると楽しいな、テレワークを頑張ろうと思えるポジティブな会話になるように気をつけましょう。
雑談の時間を楽しい時間だとメンバーに認識してもらうことで、コミュニケーションは活発化し、組織に対するエンゲージメントやチームワークが向上するはずです。
テレワーク雑談におすすめのツール比較7選

テレワークでの雑談を促進するためのツールは多岐にわたります。目的やチームの規模に合わせて選びましょう。
| ツール | 種類 | 特徴 | 雑談活用のポイント |
| Slack | チャット | チャンネル機能で雑談専用スペースを作成可能 | 雑談チャンネルに絵文字リアクションを積極活用 |
| Zoom | ビデオ会議 | ブレイクアウトルームで少人数雑談が可能 | 会議前後5分を「雑談タイム」として設定 |
| Microsoft Teams | チャット+会議 | チャットと会議が一体化 | チームチャンネルに雑談タブを追加 |
| oVice | バーチャルオフィス | アバターで自由に移動・話しかけ可能 | 偶発的な雑談を再現しやすい |
| Gather | バーチャルオフィス | ゲーム感覚のUI、近づくと自動接続 | リラックスした雑談が生まれやすい |
| Discord | 音声チャット | 常時接続チャンネルで気軽に声かけ | BGM流しながらの雑談も可能 |
| Teamflow | バーチャルオフィス | 映像付きでオフィス感を再現 | カフェスペースなど専用エリア設置 |
ツールの導入だけでなく、「使い方のルール」と「上司の率先した活用」がセットになることで、初めて効果を発揮します。ツールを入れたまま放置せず、管理職が積極的に活用する姿を見せることが重要です。
テレワークで雑談を活性化させている事例

先ほどご紹介した、雑談を活性化させる施策を取り入れている企業例をご紹介します。
事例1 株式会社Polaris
Polaris社では週に2時間だけ、役員も参加する雑談ルームをZoom上に設けました。
雑談ルームのルールとしては、無理に参加を強制せずに、話したくない人はミュートで聞いているだけでもOKにしたそうです。
実際に雑談ルームを実施していると、この時間を使って役員の相談事項を一気に話して解決する方もいたそうです。
雑談ルームという名前ですが、役員陣への相談タイムにあてることで業務効率化をはかったのが、Polaris社の施策の特徴といえます。
非営利型株式会社Polaris
事例2 株式会社キャスター
全社員がリモートワークで働く企業、キャスターではリモート環境でのコミュニケーション・雑談に関するさまざまな取り組みをされています。
■キャスターの雑談解消への取り組み例
- 全社的なイベントもオンラインで実施しアバター参加
- 個別チャットを使わない
- 雑談用のグループチャットも積極活用
- 30グループほどの部活動(強制せずに空き時間で自由に参加)
- オンラインフィットネスの導入
先の章でご紹介した「雑談を増やすための施策」にもありましたが、雑談用のグループチャットを作成することや、全社イベントの実施やオンラインフィットネスの施策は、雑談の増加に直接働きかけるものではありません。
しかし、オンラインフィットネスを福利厚生として提供することは、リモートワークで運動が減りがちな社員にとって心身のリフレッシュにもつながる大切な視点です。
【参考】『全メンバーがリモートワーク実現!キャスターが大事にしている雑談の場』
CHANTO WEB
事例3株式会社フィラメント
フィーカとはスウェーデン語で「コーヒーブレイク」という意味とのことです。
フィラメント社では、社員同士の雑談タイムをリモートフィーカと名付けて、社員の隙間時間に1時間ほど実施されています。
使用ツールはZoom、好きな時間に出入りができて、各々が仕事以外の雑談や近況の共有をします。
リモートフィーカではファシリテーターを設けて、参加者に話題を振るのがポイントです。
また、役職者が仕事の話をすると堅苦しくなってしまうので、「昨日はネットフリックスでこれを見たよ」などカジュアルなテーマを取り入れると良いそうです。
中には、しゃべらずに聞く専門を望んでいる方もいるので、無理に話を振らないのも雑談が続くポイントとなります。
【参考】無駄にみえる雑談は未来への可能性。テレワーク時代のオープンイノベーション
QUMZINE by Filament, inc. note
まとめ

テレワークには多くのメリットがある一方、雑談という「偶発的なコミュニケーション」が生まれにくいという構造的な課題があります。この課題を放置すると、心理的安全性の低下・孤立感・イノベーションの停滞につながりかねません。
雑談を通して業務の改善案や、新たなアイデアが生まれることは少なくありません。雑談ルームの作成や、オンラインの雑談イベントなどを通して、カジュアルコミュニケーションを絶やさないよう心掛けてみてください。
本記事でご紹介した10の施策と15の話題ネタを組み合わせて、チームに合ったやり方で少しずつ雑談文化を育てていきましょう。管理職が率先して雑談に参加し、ツールをうまく活用することが、テレワーク下でも活き活きとしたチームをつくる第一歩です。
