テレワークの普及により不足しているコミュニケーションを補うため、活用したいバーチャルオフィス。
オンライン上でも、オフィスで勤務しているように、コミュニケーションを取ることができるツールです。
おすすめのバーチャルオフィスのツールや、導入のメリット・デメリットなどをご紹介します。

テレワークにおけるコミュニケーションしにくさ

テレワークコミュニケーション調査1
出典:在宅勤務者3,000人に聞く「テレワークのコミュニケーション」調査 / PR TIMES

サイボウズ株式会社が在宅勤務者3,000人を対象に行ったテレワークのコミュニケーションに関する調査によると、テレワーク下でのコミュニケーション方法は、「 E-mail」「電話」が多く、次いで「WEB 会議」「チャット」という結果になりました。

テレワークコミュニケーション調査2
出典:在宅勤務者3,000人に聞く「テレワークのコミュニケーション」調査 / PR TIMES

業務に関わるコミュニケーションの量は「30分未満」という回答が過半数になったものの、業務に関わらないコミュニケーションの量は「0分」と答えた回答者が4割にもなり、テレワーク下では、雑談などのコミュニケーションがほとんどないことがわかります。

テレワークコミュニケーション調査3
出典:在宅勤務者3,000人に聞く「テレワークのコミュニケーション」調査 / PR TIMES

また、テレワークはコミュニケーションが取りやすいかという問いにも、過半数以上がコミュニケーションが取りにくいと回答しました。

雑談などのコミュニケーションが不足することで

  • エンゲージメントの低下
  • 相談がしにくい
  • トラブルが早期発見しにくい
  • 良い関係性が構築できない

などの課題が生まれます。
そこで、テレワーク下でもコミュニケーションを活性化させるために、ぜひ導入を検討したいのがバーチャルオフィスです。

バーチャルオフィスとは

バーチャルオフィスを導入している企業

バーチャルオフィスの機能や、他のツールとの違いについてみていきましょう。

バーチャルオフィスの概要

バーチャルオフィスとは「Web上に構築されたオフィス」のことで、バーチャルオフィスを利用することで、報告、連絡、相談、情報共有やWeb 会議など全てを、そのシステム上で行うことができます。

バーチャルオフィスにログインしている時はシステムに常時接続されているので、リアルタイムでメンバーの様子が分かり、オフィスにいる時と同じような感覚でメンバーに話しかけられるなど、気軽にコミュニケーションを取ることができます。

またフリーランスのビジネスパーソンにも、クライアントとの打ち合わせや、フリーランス同士での交流会などに使用されています。

バーチャルオフィスの機能

ツールによって搭載されている機能は異なりますが、主にバーチャルオフィスには次のような機能があります。

  • チャット機能
  • 資料共有機能
  • 在籍確認機能
  • デザイン・レイアウトのカスタマイズ
  • 勤怠管理機能
  • 画面共有機能

他のツールとの違い

 Web会議ツールとは違いログイン中は常時接続されているため、メンバーがリアルタイムで何をしているかが分かります。
そのためタイミングが掴みやすく、話しかけたり相談したりするハードルが下がり、気軽にコミュニケーションを取れるようになります。

バーチャルオフィス導入のメリット・デメリット

バーチャルオフィスのメリット・デメリット

バーチャルオフィスを導入する際のメリットとデメリットは以下です。

メリット

テレワークでは自宅などから1人で仕事をすることになり、人によっては孤独を感じる場合もあるでしょう。
しかし、バーチャルオフィスを活用することで一体感・臨場感が生まれ、チーム意識の形成に繋がります。

また、リアルタイムで状況がわかるバーチャルオフィスは、テレワーク下でも雑談や相談のタイミングが掴みやすく、気軽に行えるようになります。
テレワークをしていると、カジュアルなコミュニケーションは取りづらいものです。
しかし、気軽な相談や会話がしやすくなることでコミュニケーション不足が解消され、コミュニケーション不足から生まれる、エンゲージメントの低下やトラブルの発生などを防ぐことができます。

もちろんコミュニケーションが取りやすくなることで、チーム作業の効率も向上します。
バーチャルオフィスを使用するとメンバーの仕事の状況を可視化できるので、上司も部下の教育・マネジメントがしやすくなるでしょう。

デメリット

バーチャルオフィスのシステム操作が難しく、利用になかなか慣れない場合があります。
また、常に繋がっているバーチャルオフィスは、監視されていると感じてしまうメンバーもいるでしょう。

しかし、これはツールの選び方や活用方法に気をつけることで解決できるものと考えられます。

また、バーチャルオフィスだけでは、コミュニケーションのきっかけを作りにくいかもしないと懸念がある方は、それに加えコミュニケーション活性化のための研修やワークショップ、社内イベントを実施することをおすすめします。

おすすめのバーチャルオフィス

おすすめのバーチャルオフィスのツールをご紹介します。

1. oVice

oVice
出典:oVice

60,000人以上に利用されている、oVice。
バーチャルオフィスのレイアウトは200種類の中から選ぶことができます。

Web上で自分のアバターを動かし相手のアバターに近づけることで、簡単に話しかけることができます。
自分に近いアバターの声は大きく、遠いアバターの声は小さく聞こえるので、まるで実際にオフィスにいるかのような雰囲気です。

SlackやZoomなどその他の様々なツールと連携可能で、タブをたくさん広げることなくスムーズに業務を進められます。

料金5,500円 / 月 〜 
利用可能人数50〜500名

https://ovice.in/ja/

2. Remo

Remo
出典:Remo

オフィスのカスタマイズの自由度が高いことが特徴のRemo。
バーチャルオフィスとしてだけでなく、イベント会場としても多く活用されています。

カラーを変えたり、自社のロゴを掲載できたりと、お気に入りの会場・オフィスに仕上げることが可能で、オリジナルデザインを作ることもできます。

テーブルや、フロア、会場を自由に行き来することができ、登壇者、主催者、共同主催者などとログインしているメンバーのステータスを分けられます。
1テーブルに着席できる最大人数は8人です。

複数の同時画面共有や、ホワイトボードを使った共同作業、YouTubeやその他のビデオの再生なども可能です。
無料プランもあるので気軽に始めることができます。

料金$8,160 / 年 〜 
利用可能人数500〜1000名

https://jp.remo.co/

3. Remotty

 Remotty
出典:Remotty

オフィスで働いていた時と同様の「人がいる存在感」「雑談」「声かけ」「他の人の声」「相談」を実現するためのツールです。

Remottyにアクセスしている間は、PCのカメラで自動撮影された写真が2分間隔で共有され、リアルタイムで状況が分かります。
画像を撮影されることに抵抗がある場合は、在籍状況をカメラで判断し表示する機能を利用できます。

テレビ会議ボタンをクリックするだけでテレビ会議がスタートし、「相談したい」と思った時にすぐ相談できるのが特徴です。

テレビ会議、予定表、チャットなどのツールとの連携も可能です。

料金要問い合わせ
利用可能人数〜100名

https://ja.remotty.net/

4. roundz

roundz
出典:roundz

「チャットでは遅い、Web会議は面倒」という時に活用したいroundz。
隣の席の同僚に、話しかけるように音声でコミュニケーションが取れます。
カメラは使用せず音声のみでコミュニケーションを行うので、監視されている感覚や、テレワーク疲れを防止します。

同システムは常時接続されており、Googleカレンダー・連携アプリの利用状況から、「話せる」「会議中」などの情報が分かるので話しかけるタイミングが掴みやすいです。

画面共有や、様々なツールとの連携も可能です。

料金Small(5名まで)月額5,500円
Basic(20名まで)月額16,500円
Team(50名まで)月額40,000円

https://roundz.jp/

5. RISA

RISA
出典:RISA

メタバースを使ったバーチャルオフィスツールです。

アバターは好きなものを選べ、フロアも自由にカスタマイズできます。
フリーランスの事務所としても使用可能で、クライアントとの打ち合わせに活用できます。

直感的に操作できるUIや、操作方法や運用方法を教えてくれる個別打ち合わせがあるなど、バーチャルオフィス初心者でも使用しやすいのが魅力です。

料金4,000円 / 月 〜 
利用可能人数5名〜

https://www.risa.ne.jp/

バーチャルオフィスはこう選べ!

バーチャルオフィスの選び方

様々な種類のバーチャルオフィスがありますが、導入する際にチェックしたいポイントをご紹介します。
以下のポイントを押さえ、自社に合ったバーチャルオフィスを導入してください。

1. 使用目的と使用できる機能があっているか

使用目的と、搭載機能が合っているか確認しましょう。
テレビ会議をメンバー全員でしたいけれど、入室可能人数の上限が少なく全員で実施できないなどのトラブルが起こらないよう注意が必要です。

2. カレンダーなど他ツールとの連携機能があるか

カレンダーやチャットツールなど、他ツールと連携できるバーチャルオフィスシステムの方が効率よく業務を進められます。

3. デザイン・レイアウトが使いやすいか

使いやすさもチェックすべき重要なポイントです。
カスタマイズしやすいか、使いたいデザインはあるかなどを導入前にチェックしておきましょう。

4. 正確な勤怠管理ができるか

勤怠管理を行う場合は正確に実行できるのかを確かめるため、データ取得方法などを確認してください。

5. 社員のエンゲージメントが低下しないか

監視されていると感じてしまうツールなどは、導入するとエンゲージメントや仕事に対するモチベーションを下げることになりかねないので注意してください。
上手にバーチャルオフィスを導入し、エンゲージメントや生産性、モチベーションを向上させましょう。

よりコミュニケーションを推進するため

コミュニケーションの課題を解決するためにはバーチャルオフィスの活用だけでは難しい側面もあります。
そんな時は、コミュニケーション活性や関係性の構築、相互理解を深めることを目的とした研修や社内イベントを実施することをおすすめします。

ノウハウがない場合や講師・ファシリテーターがいない場合、社内負担が大きくなりすぎる場合などは、社外サービスを活用しましょう。

おすすめサービス「バヅクリ」

バヅクリ
出典:バヅクリ

おすすめのサービスは、研修やワークショップの企画・運営を行ってくれるサービス「バヅクリ」です。
企画から運営までをお任せでき、社内負担を90%もカットできます。
その業界のプロが講師やファシリテーターを務め、盛り上がる研修やワークショップを提供。
バヅクリは、その他の参加者とコミュニケーションを取りながら行うプログラムが多く、また、「オンライン焚き火」や「おえかき」など楽しみながら行えるもの、本音や素の状態を引き出すものが多く用意されています。

チームビルディングに取り組むことによって、コミュニケーション活性化だけでなく、社員のモチベーションアップやパフォーマンスの向上、定着率のアップも見込めます。

料金250,000円〜 
所要時間1プログラム90分程度

まとめ

バーチャルオフィスを導入することで社内コミュニケーションを活性化し、エンゲージメントの向上やトラブルの早期発見に繋げましょう。

導入する際は

  • 使用目的と搭載機能は合っているか
  • 社員のエンゲージメントが低下しないか

などに気をつけてツールを選んでください。