テレワークの普及に伴い、新入社員や若手社員の育成のやり方もアップデートが必要となっています。
「対面と違って気軽に声がけすることが難しい」などの理由もあり、リモート下での研修やOJTに不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

本記事では新人育成担当者向けに、テレワークでのOJTを成功させるポイントや成功事例、オンラインのOJTをサポートしてくれるツールやサービスをご紹介します。

テレワークでのOJTとは?

テレワークで行うOJT

ここではテレワークのOJTとはどんなものなのか、その概要を解説します。
対面との違いや向いていない内容などを把握し、OJT実施の際に生かしていきましょう。

そもそもOJTとはなにか。実施するメリットとは

OJTとは「On-the-Job Training」の略語で、新入社員に職場での実践を通じて業務知識を身につけてもらう育成手法のことです。
OJTと対比される育成手法として、研修などの実務の場を離れて仕事に必要な知識を身につけてもらうOff-JT(Off-The-Job Training)があります。

OJTでは実際の業務を通して、経験豊富な先輩が新入社員に知識やノウハウを伝えることができます。
そのためOff-JTでは習得が難しい実践的なスキルを獲得できます。

企業がOJTを実施するメリットとして、下記のものが挙げられます。

  • 業務で必要なスキルを効率的に教えられるため、必要な人材を早く育成できる
  • 研修講師を外注しないため、人材育成コストを抑えられる
  • OJT担当者側の教えるスキルが向上する

OJTにおける対面とオンラインの違い

オンラインでのOJTならではの課題とはどんなものなのでしょうか。
ここではOJTにおける対面とオンラインの違いを解説します。

1. 人間関係の構築のしやすさ

対面でのOJTの場合「調子はどう?」「よく頑張っているね」といったちょっとした声がけもやりやすい環境です。
また雑談の時間なども気軽に取りやすく、人間関係の構築がしやすいと言えるでしょう。

一方でオンラインのOJTでは、きめ細やかなコミュニケーションが取りづらいため、従業員同士の関係構築が難しくなりがちです。

2. 新人の状況や困りごとの把握のしやすさ

対面でのOJTの場合、教育担当は新人の手元や表情といった細かい様子から新人の状況や困りごとを把握できます。

しかしオンラインのOJTでは、web会議ツールやチャットによるコミュニケーションが中心となるため、新人の状況を把握するのが難しくなります。

3. 「見て覚える」「真似て覚える」のやりやすさ

対面のOJTでは業務内容をレクチャーする際に、実際に先輩が業務をしている姿を見てもらう機会が多くありました。
新入社員は先輩の業務を見ることで、体系化されていないノウハウやナレッジを「見て覚える」「真似て覚える」ことができます。

一方でオンラインのOJTでは、先輩の業務を観察する機会が減少するため、業務を理解するまでに時間がかかりやすくなります。

テレワークでのOJTに向いている内容

テレワークでのOJTは、web会議ツールの画面共有機能を用いてインプットしてもらう内容が向いています。
具体的には、パソコンを使った事務業務のやり方や、業務用ツールの操作方法などのレクチャーなどはオンラインのOJTで実施しやすいでしょう。

テレワークでのOJTに向いていない内容

OJTにおける対面とオンラインの違いでもお伝えした通り、オンライン下では「声かけ」「観察」など、先輩社員と新人間できめ細かなコミュニケーションを必要とするものは向いていません。
また「実践を伴う学習」など、新人社員が現場での業務を体感する必要がある業務もテレワークのOJTでは機能しづらくなります。

テレワークでのOJTを成功させるポイント

成功したテレワークでのOJT

「声かけ」「観察」「実践を伴う学習」などが難しいというテレワークでのOJTの課題をどう解決すればよいのでしょうか。
ここではテレワークでのOJTを成功させるポイントを解説します。

オンラインならではのツールを活用する

テレワークでのOJTを成功させるポイントの一つに、オンラインならではのツールを活用することがあります。

現在はweb会議ツールやオンライン日報など、オンラインでもチーム内の対話の場を作るためのツールが用意されています。
それらのツールを活用することでコミュニケーションが深まり、新人の安心感を醸成できます。
また新人が身近な悩みなどを共有できる場を作れるため、業務における早期の課題発見にもつながります。

具体的には下記のアクションが有効です。

  • ツールを活用した定期的なコミュニケーションを実施
  • オンライン日報を活用する

フィードバックの機会を多く作る

テレワークでのOJTの課題の一つに、新人の学習の進捗状況がわかりづらいことがあります。
そこで最初は新人でも取り組みやすい作業や課題を用意し、定期的に進捗状況の確認や仕事のフィードバックを行うのがおすすめです。

またweb会議ツールの録画・録音機能を活用することで、フィードバックを効率的に行うことができます。

  • ステップアップ可能な課題を定期的に設定
  • 課題の進捗とフィードバックを重視
  • 録画・録音機能を活用してチェック

オンラインOJTに活用できるツール

ここではオンラインOJTに活用できるツールを紹介します。

shouin+

shouin+(ショウインプラス)とは、OJTや研修の効果を高めるe-ラーニングサービスです。
個人のスマートフォンから動画を閲覧することで業務知識の予習・復習ができたり、業務上のチェックリストが簡単に閲覧できたりします。
また動画の閲覧状況などをもとに、各人のトレーニング状況を可視化できるため、今まで見えていなかった人材育成の課題を把握できます。

gamba!

gamba!とは、社内SNS型の日報アプリです。
さまざまなテンプレートが用意されており、テンプレートに沿って記入するだけで簡単に日報が作成でき、コミュニケーションの活性化につながります。
また、各人の日報をタイムライン形式で簡単に閲覧できるため、業務の課題や社内の状況などを素早く確認できます。

banto

bantoとは、AIを活用した目標管理サポートツールです。
Slack上でチャットボットが社員一人ひとりの目標に合わせて進捗状況やその日あったことを質問するため、効率的に進捗状況を確認できます。
また、収集した情報を自動で集計し、グラフで可視化することもできます。

テレワークOJTの成功事例

テレワークOJTの成功事例

ここではテレワークOJTの成功事例を紹介します。

3種類の定例ミーティングで新人を即戦力化

株式会社ZOZOテクノロジーズでは、新入社員とのコミュニケーションの機会を増やすために、メンター制度に加えて下記の3つのミーティングを実施しています。

  • メンバーの要望や悩みを解決する1on1(隔週、1回30分)
  • 振り返りのフレームワークを導入した月1回2時間のチームミーティング(月に1度、1回2時間)
  • チームでの定例ミーティング(週に1度、1回50分)

また合わせてオンライン飲み会も実施し、チームメンバーに気軽に相談ができる環境づくりを推進しました。
これにより新入社員は入社数ヶ月で即戦力として活躍できるまでに育っているようです。

メンター×管理職の体制で新人を育成

デジタルマーケティング支援企業の株式会社メンバーズでは、新入社員に対して1ヶ月間web会議ツールを活用したオンライン研修を実施しています。
また配属後は、部署ごとの新入社員教育プログラムに従って、メンターとマネージャーのフォローの元に新入社員を育成しています。

またメンターが1on1で聞いた新入社員の悩みをマネージャーに報告し、各部署が適切な対応を行うことで、新人の不安が解消される取り組みも実施しています。
その結果各部署の仕事も滞りなく進み、退職率も低下しているようです。

オンライン交流アプリの活用で会社とのつながりを醸成

モバイルコンテンツを提供する株式会社サイバードでは、テレワーク下でも新入社員と既存社員の交流を促すために、オンライン交流アプリを導入しています。
アプリ上ではメンバーの考えを知るためのワークショップやプログラムを実施することで、社員間の相互理解が促進されています。

テレワークOJTをサポートしてくれる研修サービス

研修サービスを利用して行うOJT

ここではテレワークOJTをサポートしてくれる研修サービスを紹介します。

1. バヅクリ

【料金】165,000円〜
【URL】https://buzzkuri.com/
【内容】
バヅクリはバヅクリ株式会社が運営する、オンラインチームビルディングサービスです。
工作や、マインドフルネスなど様々な講座があり、講師は全てプロが行います。
コミュニケーションを活性化させるための研修内容を企画するのが難しい場合は、このようなサービスを利用し、プロの手を借りてみるのもいいでしょう。

2. インソース

【料金】115,000円〜
【URL】https://www.insource.co.jp/index.html
【内容】
株式会社インソースが提供するオンライン研修では、組織の課題に合わせた「オーダーメイド型」や一名からでも気軽に参加できる「オンライン公開講座」など、さまざまな形式のものが用意されています。
研修コースもビジネスコミュニケーションや営業、キャリアデザインなどさまざまな立場の初学者が学べるものを用意しているため、自社に合ったコースを見つけることができます。

3. Schoo for business

【料金】月額1,500円(税抜)/ID
【URL】https://schoo.jp/biz/
【内容】
Schoo for businessは、講師によるオンライン研修と毎日配信される生放送授業による自己啓発学習によって、 学び続ける組織づくりをサポートします。

ビジネス・ITスキル・働き方・健康・お金・経済・テクノロジーなど、幅広い領域を網羅したコンテンツが用意されており、学習者の好奇心を刺激します。
また階層別や職種別に100種類以上の研修パッケージを用意しているため、自社にぴったりな研修を設計できます。

4. 日本能率協会マネジメントセンター

【料金】要問い合わせ
【URL】https://www.jmam.co.jp/hrm/training/
【内容】
日本能率協会マネジメントセンターは、70年以上人材育成事業を行う一般社団法人日本能率協会(JMA)が母体となっている企業です。
オンライン研修やeラーニングサービスの他に、講師派遣やアセスメントツールの提供など人材育成をサポートする幅広いサービスを提供しています。
オンライン研修を含めた人材育成のトータルサポートを求める企業におすすめです。

まとめ

本記事では、テレワークでのOJTを成功させるポイントや成功事例、オンラインのOJTをサポートしてくれるツール・研修サービスを紹介しました。
企業が存続するためには、新人社員の育成が肝要です。
OJTは新人育成に効果的な手法なので、テレワークでもしっかりとポイントを踏まえて実施すれば早期の活躍も狙えます。
また、効果的なOJTを行うことでテレワーク下でのコミュニケーション不足も解消できるでしょう。