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社内コミュニケーションとは

社内のコミュニケーション
社内コミュニケーションの改善でエンゲージメントも向上

社内コミュニケーションとは、 会社内で行われている社員同士の日常会話や情報共有のことです。
コミュニケーションとはお互いの感情や価値観などを伝え合い、信頼関係を構築する役割を持ちます。
コミュニケーションの方法は様々で、言葉を通して伝え会うだけでなく、表情や手足を動かすジェスチャーなどの非言語的コミュニケーションをまじえて行うのが通常です。

職場では社内コミュニケーションが重要視されている一方で、社内コミュニケーションに課題を感じている企業も多いです。
HRproの調査によると、コロナ前、コロナ禍、コロナ後でも、調査対象の8割が社内コミュニケーションに何かしらの課題を感じており、とくに部門間・事業所間でのコミュニケーションに課題を抱えているそうです。

また、調査対象の6割が「情報共有はできている」と回答していますが、社内コミュニケーションは取れていないと答えるなど興味深い結果となっています。
単に情報共有をするのではなく、意味のある情報共有を通して、社員同士がコミュニケーションを取れるような環境づくりをする必要があるのでしょう。

社内コミュニケーションに注目が集まる背景

昨今の働き方改革の影響も大きく、組織のあり方や社員の雇用形態の多様化や、働く場所や時間の自由化に伴って、従来の方法で社内コミュニケーションを取ることが難しくなってきました。

働き方が多様化する中で、離れている社員がどうすれば良好なコミュニケーションをとれるのか、社内コミュニケーションのあり方について注目度が高まっています。

社内コミュニケーションが阻害される要因

コミュニケーションが阻害される要因
出典:HRpro

経営層や人事部がどんなに社内コミュニケーションに注力しようとしても、社内コミュニケーションの活性化を阻害する要因は多数存在します。
HR総研の調査によると、以下のような項目が社内コミュニケーションを阻害しているとのことです。

  • 組織風土、社風
  • 対面コミュニケーションの減少
  • コミュニケーションスキルの低下
  • ITツール依存
  • 食事会、飲み会の減少
  • 個人の生活を重視する傾向
  • 勤務時間の多様化
  • 雇用形態の多様化
  • 会議、ミーティングの減少
  • その他 など

社内コミュニケーションを活性化するメリット

活性化される社内コミュニケーション

社内コミュニケーションを活性化させることで企業が得られるメリットをご紹介します。

1. 社員満足度が高まり離職率が下がる

社内コミュニケーションが活性化すれば、社員同士の繋がりが強化され、チームワークが高まります。
一人ひとりがく声を上げることができれば「話を聞いてもらえる」と、心理的安全性や、社員の満足度も高まります。
社員の満足度が上がれば、離職率低下にも貢献するでしょう。

2. 情報共有の活性化によるイノベーション

社員全員が発信者になることで、情報の偏りを防ぎ、多様な考えや意見を社員同士でぶつけ合うことができるようになります。
事業の中でイノベーションを起こすためには、多くの社員の声を拾い上げ、本音で議論をさせ続けることが大切です。
社内でイノベーション推進室といった特定の部署を作っても、ベースとなる社内コミュニケーションが活性化されていなければ事業のアイデアは生まれにくいでしょう。

3. 生産性の向上

社内コミュニケーションが適切に行われている組織では、社員同士の報連相が漏れなく実施されている状態です。
業務に必要な情報が、素早く、常に共有されることで業務スピードが促進します。

4. 顧客満足度アップや企業ブランドの確立

社内コミュニケーションが高まり、社員の満足度アップやイノベーションによる事業活性化、生産性の向上といったサイクルが回り続ければ、自然と顧客満足度アップや企業ブランディングにもつながります。
社内コミュニケーションがとれていれば、業務ミスも減り、顧客に提供するサービスの質も向上するためです。

社内コミュニケーションを活性化させる方法

社内コミュニケーション活性化の取り組み

社内コミュニケーションを活性化させるために、各企業は様々な施策に取り組んでいます。
ここでは、代表的な取り組み方法をご紹介します。

1. 社内報

社内コミュニケーションの活性化のために社内報を導入する企業は多くあります。
社内報には、完全にクローズドの社内向け情報提供を行う場合と、オウンドメディアや自社ブログなどを通して、対外的に社内の情報を発信する方法があります。

2. 社員食堂

会社の施設内に食堂や、コーヒースペースなどを設けて社員同士の対面でのコミュニケーションを活性化させる方法です。
工場や特定の施設を運営していたり、昼食時に外出しづらかったりする企業で取り入れると効果的でしょう。
昼食は社員が毎日とるものなので、自然な形でコミュニケーションを促すことができます。

3. 社内コミュニケーションツールの導入

新型コロナウイルスの影響もあり、出社を控えている企業の場合は、社内SNSなど社内コミュニケーションツールを導入するのもおすすめです。
FacebookやLINEなど既存のSNSを使用するよりも、社内コミュニケーションに特化したITツールを選ぶと安心です。

社内コミュニケーション活性化の成功ポイント/注意点

社内コミュニケーション活性の成功

社内コミュニケーションの施策に取り組む際の注意点やポイントを解説します。

まず大前提として、職場のどこにコミュニケーション課題があるか把握してから、自社の課題に合わせた施策を取り入れることが重要です。
社内コミュニケーションの活性化のためには、先ほどご紹介した社内報や社員食堂の他にも、シャッフルランチやフリーアドレス制、各種イベント実施など様々なアプローチ方法があります。
経営者や人事の独断と偏見で、取り組みやすいものから進めるのも NG ではありませんが、自社の課題とずれた取り組みばかりしては効果がありません。

社内コミュニケーションの施策に取り組む際には、必ず事前に目的を明確化しましょう。
また、一部の経営層や人事、マネージャーなどで内輪盛り上がりにならないよう注意が必要です。
社内コミュニケーションは偏りなく、全社員で取り組まなければなりません。
現場のメンバーを巻き込む仕組みも合わせて検討を進めましょう。

タイプ別!社内コミュニケーションの企業事例10選

社内コミュニケーションを活性する事例

最後に社内コミュニケーションに取り組んだ企業の事例をタイプ別にご紹介します。
コミュニケーションと言っても、社内全体で取り組みたいのか、上司と部下間の縦のつながりを強化したいかなど、目的によって取り組む方法は異なります。

1対1のコミュニケーション活性化を目指す

社員1対1のコミュニケーションの活性化を目指して、施策に取り組んだ事例です。

サイバーエージェント

サイバーエージェントでは、月イチ面談という名で、社内コミュニケーションの機会増大と働く個人の納得感の醸成に取り組んでいます。
上司が思っているほど、部下はコミュニケーションに満足していないものです。
コミュニケーション不足による早期離職やびっくり退職を防ぎます。

ヤフー株式会社

「週に1度30分間、場所を確保し、部下の話を聞く」というシンプルな運用法です。
忙しいし無理だ、という反発の声に対処すべく、1on1の実行目的を明確化したり、1on1コミュニケーションによって組織全体のマネジメント強化を効率化できると伝えたりするなど、軸をぶらさず継続しました。
現在では、全社員約6000人が社内文化の一つとして1on1に取り組んでいます。

社内全体でのコミュニケーション活性化を目指す

会社全体で社内コミュニケーションの活性化に取り組んだ事例を紹介します。

株式会社ヤクルト

ヤクルトではジョブローテーション制度を取り入れ、3~4年スパンで定期的な人事異動を行っています。
入社後10年間に3つの部署をまたいで経験することで、営業部門、管理部門、海外事業所など様々な地域、仕事を経験し、社内全体とのコミュニケーションを活性化しています。

株式会社ネオキャリア

社内コミュニケーションの一貫として「ネオキャリアちゃんねる」という、社内メンバー参加型の動画配信施策を実施しています。
会議室を動画配信スタジオに改装し、日々の営業ノウハウや社員の働き方、トークセッションなど多様なテーマで動画コンテンツを作成しています。
今まで強みとしてきたオフラインコミュニケーションがとりづらい昨今、新たな社内コミュニケーションスタイルとして,着手し始めたそうです。

縦のコミュニケーション活性化を目指す

上司と部下、 経営層と現場の社員といった、縦のラインの社内コミュニケーション活性化に取り組んだ企業の事例です。

株式会社サニーサイドアップ

新型コロナウイルスが長引く中で、オンラインに特化したコミュニケーション施策を検討した同社は、オンライン向けチームビルディング強化サービスのバヅクリを導入しました。
もともと、飲み会や対面イベントを多く実施してきたこともあり、社内にオンライン施策のノウハウがなかったため、オンライン下での社内コミュニケーションに多くの悩みを抱えていたそうです。

バヅクリを通して、とくに新入社員の関係構築を強化することができ、既存社員の相互理解が深まるなど効果を実感したそうです。

株式会社資生堂

若手社員が上司に、ITツールやデジタル領域の知識を教育する、リバースメンター制度を導入しています。
役員陣のITスキルを高めることが狙いですが、同時に、役員陣と現場クラスの社員間でのコミュニケーションも活性化することが可能です。

株式会社バスクリン

社員の高齢化が進んでいたバスクリンでは、自社製品のバスクリンにちなんだユニークな施策で、後進育成としての社内コミュニケーションに取り組んでいます。
バスクリン銭湯部と題して、ベテラン社員と若手社員が裸の付き合いの中で、知見の伝承を行っています。

横のコミュニケーション活性化を目指す

同じ部署同士、仕事を一緒に進める事業部同士など、社内の横のつながりを意識した施策に取り組んだ企業事例です。

クックパッド株式会社

クックパッドの事業テーマである「食」を通して、社員同士の横のつながりを強化すべく、オフィス内に巨大キッチンスペースを設けています。
キッチンスペースは30~40名規模で、料理の食材は会社支給のため、多くの社員が前向きに取り組むことができています。

パナソニック株式会社

社内交流、組織活性化を促すために「One Panasonic」という有志団体が2012年に立ち上がりました。
前社長や経営陣をはじめ、有志で募った約2000名以上の社員が、定期的に情報共有やイベント実施などに積極的に取り組んでいます。

ユニークな施策でコミュニケーション活性化を目指す

独自の発想でユニークな施策を取り入れた企業の事例を紹介します。

株式会社VOYAGE GROUP

オフィス内に、多様なコンセプトのスペースを作ることで、社員が集中して作業するシーンと社内コミュニケーションが生まれるシーンをコントロールしているユニークな事例です。

例えば、バリスタが常駐する本格的な社内カフェでは、社員の休憩の質を高めてコミュニケーション活性を促します。
フリースペースは社員が自由に作業ができる空間になっており、ランチタイムはカフェテリアとして活用されます。
それ以外にも、会議ルームや超集中作業向けの薄暗いスペースなども用意し、コミュニケーションのメリハリを空間が演出しています。

株式会社ピコナ

「リア充しよう」プロジェクトというキャッチーな名前で、時間外労働削減の施策に取り組んでいます。
クリエイター業界で当たり前になっていた長時間労働を改善し、口頭で行っていた社内コミュニケーションを効率化するためにグループウェアを導入しました。
残業をチケット制にすることで、残業時間を削減するだけでなく、コミュニケーションの食い違いや不必要な打ち合わせを大幅に削減することができました。

まとめ

活性に成功した社内コミュニケーション

社会の常識や働き方が目まぐるしく変化する今だからこそ、社内コミュニケーションへの取り組みは非常に重要です。
社内コミュニケーションが適切に活性化されれば、必ず企業の利益に貢献するでしょう。
今回、様々なタイプの施策事例を紹介しましたが、すべてをいきなり試すのではなく、まずは自社の課題は何なのか言語化・整理することから始めてみてください。

社内コミュニケーション施策については社外の事例などをもとに自社に合った施策を考えるパートナーが必要なケースもあります。

もしお困りの場合はバヅクリ迄お問い合わせください。

社内コミュニケーションの支援実績多数