HR研究所を運営するバヅクリ株式会社でマーケティングを担当している伴です。
「人材育成・組織開発を支援する会社って、実際どんなチームビルディングをしているの?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回は、私たちバヅクリ株式会社が実際に行っているチーム作りの事例についてご紹介します。
HR研究所を運営する私たちバヅクリのチーム作りの取り組み例が、貴社のチームビルディングの一助となれば幸いです。
目次
バヅクリとは
まず初めに、バヅクリとはどんな会社なのか、どんなサービスを運営しているのか紹介させてください。
バヅクリの事業紹介
バヅクリ株式会社は、人材の「活躍と定着」を支援する人材育成・組織開発の会社です。
アクティブラーニングと実践的なワークを取り入れた研修・ワークショップを通して、社員の活躍と定着を促進しています。
バヅクリの研修・ワークショップの特徴
バヅクリの特徴1.参加型の学びで理解を深める
議論・実践・フィードバックを通して、受講者同士が活発に対話しながら学びを深めます。
バヅクリの特徴2.即実践できるスキルを習得
実践的なワークを通して、すぐに現場で使えるスキルを身につけることができます。
バヅクリの特徴3.行動変容を促進する仕組み
受講者同士でアクションプランを約束し合い、研修後の行動変容を促します。
バヅクリの特徴4.高い学習定着率
プロのファシリテーターが進行することで、学びを深め、学習定着率91%以上を実現しています。
一般的な研修は、座学中心で研修講師からの一方的なコミュニケーションが多いため、”理論は知っているが実践で活かせない”状況を生み出してしまうことが多いですが、バヅクリの研修は、アクティブラーニングの設計とプロのファシリテーターによる進行で”できるようになる”まで導くことを重視しています。
自律型人材の育成や、主体的に学び続ける風土作りを目指す組織を支援する設計となっています。
サービスにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ下記より資料をダウンロードしてください。
バヅクリのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
私たちは、常にMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を頭の片隅に置き、日々の業務に向き合っています。ここではバヅクリのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)について少しお話しさせてください。
ミッション
- この世から孤独を無くす
ビジョン
- 仲間を作り、未来を創る
判断に迷ったとき、お客様に提供するサービスを考えるとき、すべてにおいてこのミッション・ビジョンを軸に決断をしていきます。
ミッションを達成するために、どんなことができるだろうか?社員全員が常に自問自答することで、新しいものを取り入れ、いらないものを捨てる。それを繰り返すことでミッション達成までのスピードが速まるのではないかと、私は考えています。
バリュー
- 学びと実践
- スピード価値
- 永久改善
- チーム総力戦
- 全力コミット
- みちのりを楽しむ
バリューはミッションを達成するための、私たちの行動指針です。
常に学び続け、学んだことをスピードを持って試し、より良い方向へ改善し続け、全員で楽しみながらミッションを達成することを目指しています。
新生マーケティングチームが直面した課題
ミッションを達成するために日々奮闘しているバヅクリメンバーですが、その道のりはいつも順調なわけではありません。
今回は、マーケティングチームが直面した大きな壁、そしてその壁をどう乗り越えてチームを再生させたのか、そのチームビルディングの様子をご紹介できればと思います。
マーケティングチームのメンバー紹介
まず、バヅクリのマーケティングチームのメンバーを紹介したいと思います。
マーケティングチームは多様性のあるメンバー3名で構成されています。
左から、チームリーダーの近藤頼人(こんどう らいと)。バヅクリのマーケティングの中枢を担う、多趣味で二児の子育てに奮闘するやさしいパパです。
下段中央の、前沢綾花(まえさわ あやか)。ダーツのプロも兼任する二足の草鞋マーケターです。ゴルフも好きです。
最後に、この記事を執筆している、伴のぞみ(ばん のぞみ)。時短勤務で二児の子育てを頑張るパワフルママです。
新生マーケティングチームの課題とは
“バヅクリ設立当初からマーケティングを牽引してきたCOOが退職をする”という話を聞いた時、マーケティングチームに大きな衝撃が走りました。
なぜそこまで衝撃が走ったのかというと、それまでは日々の業務をこなしながらも、最終的な判断は常にCOOに頼りきりだった、という事実があるからです。言い換えれば、自分たちで責任を持って判断する、ということをしてきませんでした。
形式上は「責任を持って判断」をしていたかもしれません。ただ、心の奥底では「COOが承諾してくれたから」そんな気持ちを持っていたと思います。
もちろん、最終判断を上長に委ねることは組織として当然のことだと思うのですが、COOという大黒柱を失った新生マーケティングチームは、責任を持った最終判断の仕方が分からない、という困難に直面しました。
課題を解決するための「勉強会」が導いたチーム力強化
マーケティングチームでは、課題を克服するために「勉強会」を導入しました。
課題を克服するために、なぜ「勉強会」という手段を取ったのか、実際にどう運営しているのか、結果的にマーケティングチームはどうなっているのか、を詳しくお話します。
「勉強会」という手段に至った経緯とは
COO退職後に責任を持った最終判断の仕方が分からない。という大きな壁に直面した私たちは、その原因はなぜなのかを徹底的に話し合いました。
そして、その最大の原因を以下のように定義しました。
「知識量とバヅクリのバリューである”学びと実践”の不足」
責任を持って判断するためには、それ相応の知識と経験が必要です。
そして、マーケティングのメンバーはそれぞれが異なる施策を担っており、COOが退職するまでは、各施策担当とCOOが戦略を練り実行していく、という進め方を取っていたため、メンバーが業務上で交わることはあまり多くありませんでした。
そのため、メンバーそれぞれにどのような知識や経験があるのか理解できていない状態だったのです。
そこで、メンバーを理解すること、知識量の不足をカバーするためのインプット、そしてその学びを深めるためにアウトプットを強化することにしました。
具体的には、自分が今学びたい、知識が不足していると思う分野の
- 本を読む
- ウェビナーに参加する
- 動画を視聴する
などの方法で知識をインプットし、さらに学んだ内容をどう業務に活かせるのかを考え、プレゼンでアウトプットを行うことで学びを深める。そして実践できそうなアイデアや学びはすぐに業務に取り入れる。
この”学びと実践”のループを仕組み化し、マーケティングチーム全員で、責任を持って最終判断するための知識や実践の引き出しを増やしていくことを目的に、勉強会を開催することにしました。
バヅクリのノウハウを活かす!勉強会成功のために設定したルール
ただ「勉強会」を開催するだけでは、形骸化してしまったり、義務感からモチベーションが下がってしまう可能性があります。
ネガティブな可能性をできるだけ排除して勉強会を成功させるために、バヅクリのノウハウも活かしながら、ルールを設定しました。簡単に取り入れられるものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
「勉強会」で守るグラウンドルール
- 相手を尊重し、傾聴する
- アサーティブに本音で伝える
これは、バヅクリの研修・ワークショップにおいて、大切にしている考え方です。
しっかりと相手の話に耳を傾け心で聴く、相手を否定せずに受け入れる、相手を尊重しながら自分の意見を伝える。このルールをしっかりと意識することで、心理的安全性を高め、本音を引き出し、メンバー間の相互理解を促進することができます。
余談ですが、マーケメンバーは勉強会以外でもこの2つは常に心がけています!普段からの関係構築も大切ですよね。
「勉強会」でのプレゼンルール
- 学ぼうと思った理由+学んだ知識+業務に活かすアイデアを発表
- 週一回、5分で発表できる内容
1は前述の通り、知識量と実践の不足を補うことを目的としています。さらに学んだ内容をプレゼンするだけではなく業務にどう活かすのかを考えることで、”理論は知っているけど活かせない状態を回避”し、”実践で活用できる状態まで深下させる”ことが目的です。
これもバヅクリの研修・ワークショップで大切にしている信念と同じ考え方です。
2については、学びと実践のループを最適化すること、通常業務に負荷をかけ過ぎないことを目指して設定しました。
誰でもマネできる!勉強会を成功させるための3ステップ
私たちは毎週水曜日に30分、勉強会の時間を確保しています。持ち時間一人10分という時間の中で、おおまかに3つのステップに分けて進行していきます。
先ほどご紹介したグラウンドルールを守ることで、単純なステップでも大きな成果が期待できます。
ステップ1.「今週の自分ニュース」でアイスブレイク
可能な範囲で自分のプライベートを開示していく時間です。
週末の出来事を写真と一緒に話すことが多いのですが、業務上の関わりだけでは分からない意外な一面を知ることができたり、食べ物の好き嫌いの話、子育てあるあるなどで盛り上がることが多いです。
バヅクリはリモート勤務も取り入れているので、オフィスで雑談するタイミングが少なく、相互理解、という意味でもかなり重要なステップとなっています。
と、ここまで書きましたが「今週の自分ニュース」は最初から計画していたステップではありません。いつの日からか、誰かが差し込んだ「自分ニュース」がチーム内で流行った。という説明が正しいと思います。
プライベートを開示したくない人もいると思いますので、義務にすることはおすすめしません。
ステップ2.学んだことのプレゼンタイム
プレゼンという形でアウトプットすることによって、相手に伝わるように説明できれば知識が自分のものになっている、上手く伝えられていなければまだ理解が浅い、と判断ができるのが、このプレゼンタイムの良い点です。
そして、発表者以外はグラウンドルールに則り傾聴を心がけます。
時にはクイズ形式で出題してみんなで考える時間を取ったり、実際に学んだ手法を使ったワークなどを実践することもあります。
3.意見交換タイム
意見交換タイムでは
- 発表内容についての質疑応答
- 業務に活かすアイデアを実際に取り入れるか
- さらに良くするためのアイデアはあるか
を中心に話していきます。
この時間は”学びと実践”のループをつくるためには絶対に必要なのですが、実は、この話し合いの過程で、それぞれの「仕事の価値観」「強み弱み」「好き嫌い」「伝え方のクセ」などが少しずつ垣間見えてくるのです。
グラウンドルールにもある通り、相手のありのままを承認することが大切です。例えば、弱み=ダメな部分と捉えるのではなく、お互いの弱みを認めた上で、目的を達成するためにチームとして何ができるのか。どう動いていくのかを考えていくこと。
ここがチームとしてさらに強くなれるかどうかの分岐点だと私は感じています。
勉強会で実際にプレゼンした内容を少しご紹介します
読んだ本:時間最短化、成果最大化の法則
悩んていること・課題
- PIVOTでたまたま著者が出ている動画を見て、惹き込まれてしまった
- ちょっと余裕ないので、キャパを広げたい
プレゼン内容(一部)
業務への活かし方
- とにかくピッパの法則。今できないのであれば、いつやるかをその場で決める。
- notionのタスクに期限も入れる
- メモやタスク標記時、「これなんだっけ?」とならないように初見でもわかるくらいの感覚で残しておく
読んだ本:瞬時に「言語化できる人」がうまくいく。
悩んでいること・課題
- 説明がうまくできない場面が多々あり、伝えたいことを理解してもらえない
プレゼン内容(一部)
業務への活かし方
- 普段から語彙力を高めることと、伝え方のフレームワークを意識することで「なにを言ってるのかわからない」と言われないようにする。
- 相手の時間を使っていることを忘れない。
読んだ本:目的ドリブンの思考法
悩んでいること・課題
- 仕事を進めるにあたって、手段に固執していることがある
- あれもこれも、となって「結局なにしてるんだっけ」ということがある
- 時間は有限、いらないものを捨てたい
プレゼン内容(一部)
業務への活かし方
- 目的を忘れず、作業をただの作業としない!
- 目的の達成に貢献しない作業は勇気をもって捨てる
- マーケチームの目的を作って共通言語にしたい
勉強会のプレゼンから実際の業務に取り入れた施策
webマーケティング施策、展示会の集客方法、伝え方のフレームワーク意識、ピッパの法則、マーケティングチームの行動指針作成などなど、マーケティング施策だけではなくチームワークの強化も含め、数えきれないほどの施策が業務に取り入れられています。
勉強会を開催していなければ発案されなかった施策も存在するので、勉強会は私たちにとってなくてはならない時間となっています。
勉強会を続けていくことでチームが得られらた+αの効果
勉強会を重ねていくと、勉強会の「学びと実践」の目的達成以外にも、チームにプラスになったと感じたことがいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。
課題を解決するスピードが速くなる
勉強会でプレゼンするテーマが被っていたり、読んでいる本が同じだったりと、課題を感じていることの本質が重なり合うことが多いことが分かりました。
お互いが感じている「課題の本質」が同じであることが分かれば、あとはそれをどう解決していくか考えるだけになるので、課題解決まで到達するスピードが圧倒的に速くなります。
この「課題」を通常のコミュニケーションの中で、自分の言葉を通して伝えようとすると、伝えようと思っていた本質と相手の捉え方にズレが出てきてしまうことも多いかと思います。
「課題」を学んだことのプレゼンという形で伝え、「課題」を全員で客観視することは、余計な感情論抜きで、課題の解決まで最速で到達できる、ひとつの方法であることが分かりました。
それぞれの強み弱みを理解しカバーし合える
チームとしての目的を達成するために、自分が弱い部分は他のメンバーに頼る、自分が強い部分は頼ってもらう。勉強会という手法を使うことで、自己理解と相互理解が進み、チームとして自然と目的思考のループが出来上がっていることに気がつきました。
勉強会は相互理解につながるチームビルディングになる
チームビルディング、と大きなお題目があると「何かおもしろいことをしなくてはいけない」「もっと積極的に自己開示しなくてはならない」と義務感が出てきてしまうことがあるかもしれません。そういった類の手法はきっかけ作りにはなりますが、一時的な効果に止まってしまうこともあるでしょう。
その点、今回ご紹介した勉強会は、本来の目的の「学びと実践」を叶えるとともに、自然な形でチーム力を強化できるチームビルディングになり得るのではないでしょうか。
同じ課題を抱えているチームや企業のみなさまは、ぜひバヅクリのマーケティングチームの手法を取り入れてみてください!
相互理解を促進してチーム力を強化するバヅクリの研修・ワークショップ
バヅクリでは、相互理解を促進しチーム力を強化する研修・ワークショップを含め200種類以上のプログラムをご用意しています。ぜひ貴社のチームビルディング強化にお役立てください。
下記よりサービス詳細の資料がダウンロードできます。