「テレワーク中も離れた社員とコミュニケーションをスムーズにとりたい」「社内コミュニケーションを活性化させて事業を促進したい」と考えていませんか。事業の発展には社内コミュニケーションの活性化が重要だとわかっていても、実際には社内のやり取りに課題を感じている企業は少なくありません。
今回は、社内のコミュニケーションをスムーズに進めるために欠かせない、社内コミュニケーションツールを取り上げます。おすすめのツール10選に加えて、実際の企業がどのように活用しているのかがわかる導入事例もあわせて紹介します。
社内コミュニケーションツールとは

社内コミュニケーションツールとは、社員同士のやり取りをスムーズに行うためのデジタルツールです。従来はメールや電話でのコミュニケーションが一般的でしたが、デジタル化が進み、多様な社内コミュニケーションツールが誕生しています。
基本機能の種類
社内コミュニケーションツールの機能は、チャットや社内SNS、グループウェアなどが代表的です。ツールによってはチャットに加え、タスク管理や進捗管理などの機能も兼ね備えています。テキストでのやり取りがメインのものや、絵文字やスタンプで会話を活性化させるもの、音声通話やWeb会議機能が備わったものもあります。
代表的な基本機能には、チャット、音声通話、グループ通話、Web会議、タスク管理、進捗管理、スケジュール管理、社内SNS、ファイル共有などがあります。自社に必要な機能を見極めることが、ツール選びの出発点です。
社内コミュニケーションの重要性
社内コミュニケーションとは、社員同士で行われる会話や情報伝達のことです。その方法は、対面で直接行うものと、オンライン上で行うものに分けられます。
社内コミュニケーションは、業務上の伝達ミスを防いだり、社員同士の良いアイデアや意見を出し合ったりするために欠かせません。業務に関わる情報を適切なタイミングで共有しながら、チーム一丸となって組織の目標達成を目指すうえで、社内コミュニケーションは重要な土台になります。
社内コミュニケーションの課題と主な要因

社員同士の情報共有をスムーズに行い、事業を拡大していくためには、社内コミュニケーションが欠かせません。ところが、HR総研の社内コミュニケーションに関するアンケートによると、企業規模を問わず7割以上が自社の社内コミュニケーションに課題を感じていることがわかっています。
コミュニケーションを阻害する要因
課題の背景には、特定の働き方だけでなく、人に関わる要因が深く関係しています。同調査では、阻害要因の上位として、管理職・社員・経営層それぞれのコミュニケーション力不足や、組織風土・社風が挙げられています。
つまり、フレックスやテレワークといった制度そのものよりも、立場を越えた意思疎通のとりにくさが根底にあるといえるでしょう。こうした状況を補う上で、対面機会の減少を埋める社内コミュニケーションツールの導入や、コミュニケーション研修が現実的な打ち手になります。
社内コミュニケーションツール導入のメリット

社内コミュニケーションツールを導入すると、次のようなメリットが得られます。
情報共有のスピード向上
社内コミュニケーションツールを活用すれば、スピード感のある情報共有が可能になります。在宅勤務の社員が混在していても、ツールがあれば気軽に声かけができるでしょう。
オフィスと在宅が混在する体制でも、必要な連絡をその場で届けられるため、確認待ちで生じる時間のロスを減らせます。電話のように相手の手が空くのを待つ必要がない点も利点です。
情報とログの一元化
社内コミュニケーションツールにはさまざまな情報が蓄積されるため、業務に必要な情報やファイル、社員同士の会話などを一箇所に集約できます。チャットのやり取りに画像や資料を添付したり、同時にタスク管理をしたりすることも可能です。
情報が部署やツールごとに散らばらないため、後から経緯を検索して把握しやすくなる点も大きな魅力といえるでしょう。
コミュニケーション機会の増加
社内コミュニケーションツールを活用すれば、自然とコミュニケーションの機会が増えます。電話やメールに比べ、短い文章やスタンプでやり取りできるチャット形式なら、会話のキャッチボールが続きやすくなるでしょう。
やり取りのハードルが下がると、上司への報告や相談もしやすくなります。「言ったつもり」による伝達ミスを防ぎやすくなるのも、機会が増えることで得られる効果です。
社内コミュニケーションツールの選定ポイント

企業にさまざまなメリットをもたらすツールですが、自社に合ったものを選ばなければ、導入効果は得られにくくなります。ここからは選定のポイントを整理します。
導入目的との適合
ツール選びでまず固めたいのは、「何のために導入するのか」という目的です。情報共有のスピードを上げたいのか、現場と本部の連携を強めたいのか、エンゲージメントを高めたいのかによって、必要な機能は変わります。
目的が曖昧なまま多機能なツールを選ぶと、使いこなせない機能だけが増え、結局はメールや電話に戻ってしまうこともあります。導入後に後悔しないよう、解決したい課題を先に言語化しておきましょう。
社員から見た使いやすさ
実際にツールを使う社員から見て、使いやすいかどうかを正しく判断する必要があります。よくあるのは、導入を進める管理職や人事担当者だけで選定した結果、現場の意見が反映されないケースです。費用面も重要ですが、最も大事なのは使う本人が無理なく使えることだと覚えておきましょう。
必要な機能が備わっているか、パソコンやスマートフォンなど複数のデバイスに対応しているか、資料共有やスタンプ・絵文字の使い勝手はどうかなどを、現場の目線で確認しておくと失敗を避けやすくなります。
おすすめの社内コミュニケーションツール10選

ここからは、おすすめの社内コミュニケーションツールを10個紹介します。あわせて、どのような企業や場面で使われているのかも添えていきます。
1. Zoom
Zoom Meetingsは、高品質なビデオ会議ができるコミュニケーションツールです。Web会議の定番として広く普及しており、社内MTGやウェビナー、オンライン研修などで使われています。拠点や在宅の社員をつないだ定例会議、全社向けの説明会といった場面で活躍します。料金は基本機能が無料で、大規模な会議や40分を超える利用には月額2,000円程度のプランがあります。
https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
2. Chatwork
Chatworkは、30万社以上が導入している国産のビジネスチャットです。デザインや機能がシンプルで、チャット初心者でも使い始めやすいのが特徴です。タスク管理機能を備えるため、中小企業が社内外の連絡と仕事の依頼をまとめて扱う場面に向いています。料金は基本機能が無料で、ビジネス向けプランは月額500円程度からです。
3. Slack
Slackは、アメリカのSlack Technology社が開発したビジネスチャットツールです。チャンネルと呼ばれるグループチャットを使えば、メールのようにCCをつける手間が省けます。通知設定も柔軟にカスタマイズできます。外部サービスとの連携に強く、IT・Web系企業やプロジェクト単位で動くチームでよく使われています。料金は基本機能が無料で、プロプランは月額850円程度からです。
4. LINE WORKS
LINE WORKSは、LINEが提供するビジネス向けのコミュニケーションツールです。使い慣れたLINEに近い操作感のため、社内で使い方を教育する手間を抑えられます。スマートフォン中心で使えることから、PCを開く時間が少ない店舗や製造・建設などの現場で特に普及しています。料金は基本機能が無料で、有料プランは月額300円程度からです。
https://line.worksmobile.com/jp/
5. Confluence
Confluenceは、社内の情報共有に使われるコンテンツコラボレーションツールです。チャットでのやり取りではなく、Wordのような仕様のページに情報を書き込み、コンテンツとして蓄積できます。マニュアルや議事録、仕様書などのナレッジをためて検索したいチームに向いています。料金は無料プランのほか、月額600円程度からの有料プランがあります。
https://www.atlassian.com/ja/software/confluence
6. Talknote
Talknoteは、通常のチャット機能に加え、組織活性スコアという独自の指標で組織のコンディションを診断できるツールです。タスク管理や予約投稿などの機能も備えています。投稿データから社員の状態の変化を捉えられるため、離職の兆しを早めにフォローしたい多店舗・現場型の企業で活用されています。料金は問い合わせ制です。
7. Microsoft Teams
Microsoft Teamsは、チャット・通話・ビデオ会議に加え、ドキュメントや写真へのアクセス、共同編集ができるグループウェアです。Officeアプリと一体で使えるため、すでにMicrosoft 365を導入している企業が社内基盤としてまとめて使う場面に向いています。料金は基本機能が無料で、有料プランは月額540円程度からです。
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
8. Google Workspace
Google Workspaceは、GmailやGoogle Meet、Googleドキュメントなど多様なアプリを展開するビジネス向けグループウェアです。チャット・通話・ビデオやオンラインでの共同作業に適しています。ブラウザ中心で完結するため、端末を選ばず共同編集したいチームやスタートアップで広く使われています。料金はビジネス向けで月額680円程度からです。
https://workspace.google.co.jp/intl/ja/
9. Dropbox Business
Dropbox Businessは、業務で利用する画像や動画、資料などのファイルを一か所に保存し、チームで管理できるツールです。大容量のファイルを安全に共有したい制作・クリエイティブ系の業務で重宝されます。ファイル共有を軸に、他のチャットツールと組み合わせて使われることも多いです。料金は月額1,250円程度からです。
https://www.dropbox.com/ja/business
10. incentive point
incentive pointは、同僚やお世話になった相手に気軽にサンクスポイントを送り、感謝を伝えられるコミュニケーションツールです。部下の行動評価やプロジェクトの達成など、さまざまな場面で感謝のやり取りができます。日々の業務連絡というより、称賛や感謝を可視化してエンゲージメントを高めたい企業に向いています。料金は問い合わせ制です。
https://bs.benefit-one.co.jp/incentivepoint/
社内コミュニケーションツールの導入事例

ここからは、実際に社内コミュニケーションツールを導入した企業の事例を紹介します。自社の規模や働き方に近いケースを参考にすると、導入後の姿をイメージしやすくなります。
大企業の事例|京セラ × LINE WORKS
京セラは、業務効率の改善に向けてスマートフォンの活用を進めるなかで、管理職や営業職、製造・設計部門など約6,000名にLINE WORKSを導入しました。これは、京セラのLINE WORKS導入に関する発表で明らかにされています。
それまで対面・メール・電話が中心だった社内のやり取りをチャットに移すことで、場所や時間にとらわれないスピーディな連絡を目指したものです。大規模な組織でも、日常的に使い慣れた操作感のツールを選ぶことで、現場への定着を後押しできることを示す事例といえます。
多店舗・現場の事例|飲食・介護業など × Talknote
飲食や介護、小売など、店舗や事業所が各地に分かれる業種では、本部と現場の情報共有が課題になりがちです。Talknoteの導入事例では、こうした現場でツールを使い、情報共有の円滑化や離職の改善につなげたケースが複数紹介されています。
全社員の投稿が見える化されることで、業務の進捗を把握しやすくなり、社員の状態の変化にも気づきやすくなります。コミュニケーションの量と質が高まった結果、職場への定着が進んだという報告もあります。
中小企業の事例|製造業 × Chatwork
冷凍設備の設計・施工などを手がける河野鉄工所では、連絡手段が電話・口頭・メールに限られ、「言った言わない」や記憶違いによる認識のズレが起きていました。Chatworkの活用事例によると、導入後は報連相や確認・承認にかかっていた時間が1日およそ2時間から30分ほどに短縮されたとされています。
グループチャットを部署やプロジェクトごとに分けることで、外出先でのファイル共有や、ベテランの作業動画を使った新人教育にも活用されています。中小企業が連絡手段を一本化するだけでも、業務の進め方が変わることがわかる事例です。
拠点拡大期の事例|石屋製菓 × Slack
「白い恋人」で知られる石屋製菓株式会社は、2017年ごろから道内外に新工場・営業所を相次いで新設し、従業員数も急速に増加しました。それまでメール中心だった社内のやり取りでは、宛先の確認や文面の調整に時間がかかるうえ、有益な情報も受信者に共有範囲が限られ、全社での情報蓄積につながりにくい状況でした。拠点や部署によって情報にばらつきが生じ、非効率な業務も発生していました。
そこでSlackの導入事例によると、基幹システム刷新プロジェクトにslackを導入していたことをきっかけに、全社コミュニケーション基盤としても導入を決定。現在は「Slackはなくてはならないコミュニケーションインフラだ。もうSlack以前の環境には戻れない」と語られるほど定着しており、拠点・部署を超えたコラボレーションが日常的に行われています。急成長フェーズで拠点数と人員が増える企業ほど、情報格差が生まれやすく、メール依存からの早期脱却が組織の一体感を保つ鍵になることを示す事例です。
ITインフラ統合の事例|横河レンタ・リース × Microsoft Teams
全国に営業拠点を持つ従業員780名のITソリューション企業、横河レンタ・リース株式会社では、社内外のやり取りが同じメールボックス内に混在することで業務の優先度が付けづらく、社内連絡にも「お疲れさまです、○○部△△さん」から始まる定型文を打ち込む非効率が続いていました。
Teams導入事例によると、Microsoft 365をすでに利用していたことを機にTeamsへ移行。導入後は社内コミュニケーションが円滑になり、従来のテレビ会議システムからの置き換えにも成功しました。会議室の予約が埋まっている場合でも自席からオンライン会議が開けるようになり、移動・接続準備にかかっていた時間が削減されました。さらにその後はTeamsを電話基盤にも拡張し、98%の社員がテレワーク実施可能な環境を実現するとともに、通信コストを30%削減しました。Office製品をすでに導入している企業ほど、Teamsをコミュニケーション基盤の中核に据えることで相乗効果が得やすいことを示す事例です。
食品流通業の事例|株式会社フタバ × Google Workspace
「ダシを科学する」をキャッチフレーズに60年以上だしを作り続ける株式会社フタバでは、メールホスティングサービスの安定性とセキュリティに問題がありました。そこで、Google Workspace導入事例によると、メール環境の再構築と社内コミュニケーションの効率化を目指して導入を決めました。
移行に際して社員から反発もあったものの、情報システム部門による丁寧な説明と勉強会により短期間での移行を実現。メール関連のトラブルはゼロになったほか、若手社員を中心にGoogle Chatの活用が広がり、複数部署にまたがるプロジェクトでのカジュアルなコミュニケーションが活性化しています。メール基盤の刷新をきっかけにコミュニケーション文化そのものが変わった事例であり、ツール導入を「メール改善」の目的に絞って始めることが、かえって社内全体への浸透を後押しすることを示しています。
社内コミュニケーションをさらに活性化させるには

社内コミュニケーションツールの導入に加えて、よりコミュニケーションを活性化させるためには、オンラインで完結できるチームビルディング研修がおすすめです。
バヅクリ株式会社のエンゲージメント向上サービス「バヅクリ」は、遊び要素をふんだんに取り入れた独自の研修カリキュラムを提供しています。
テレワーク中の社員も気軽に参加ができて、チーム内のコミュニケーションを高めるコンテンツが充実しています。もちろん対面(オフライン)でも実施することができます。
社内コミュニケーションツールを導入するだけでは物足りない企業は、併せて活用してみてはいかがでしょうか。
社内コミュニケーション活性化の進め方

ツールの導入に加えて、コミュニケーションそのものを活性化させたい場合は、オンラインで完結できるチームビルディング研修も選択肢になります。
バヅクリ株式会社のエンゲージメント向上サービス「バヅクリ」は、遊び要素をふんだんに取り入れた独自の研修カリキュラムを提供しています。在宅勤務の社員も気軽に参加でき、チーム内のコミュニケーションを高めるコンテンツが充実しています。もちろん対面でも実施できます。ツールだけでは物足りないと感じる場合に、あわせて活用できます。
まとめ
社内コミュニケーションは、企業の発展に欠かせない要素です。活性化のためには、チャットやファイル共有がスムーズになるコミュニケーションツールの導入が役立ちます。タスク管理やグループウェア機能を備えたものもあるため、用途に合わせて選んでみましょう。
本記事の導入事例のように、自社に近い規模や業種のケースを参考にすると、定着までの道筋を描きやすくなります。管理職や経営層、従業員のコミュニケーション力に不安がある場合は、コミュニケーション力を高めるバヅクリの研修もご検討ください。
