様々なストレスに晒されている現代社会において、企業で働く社員のメンタルヘルス問題は見過ごすことができない大きな問題となっています。
社員のメンタルヘルス問題は、企業へ様々な悪影響を引き起こしてしまう危険性を孕んでおり、企業はメンタルケア対策を行っていく必要性が生じています。

そうした中でぜひおすすめしたいのが、近年さまざまな業界で注目を浴びている「マインドフルネス」という手法です。

本記事では、マインドフルネスとはなにか、マインドフルネスはどのように企業組織に役に立つのか、そしてマインドフルネスを導入した企業の事例などについてご紹介します。

マインドフルネスが注目を集める背景

マインドフルネスとは、仏教の瞑想をもとに、マサチューセッツ工科大学が宗教的要素を除いて開発したストレス軽減法です。近年では科学的に効果が認められ、Google、Apple、Facebookでも採用されています。

またマインドフルネスは、ストレス軽減だけでなく、集中力アップのみならず判断力の向上、チームワークの改善にも効果があるといわれています。

マインドフルネスが注目されるようになった背景としては、昨今では変化のスピードがどんどん早くなっており、仕事を取り巻く環境が変わりやすくなっていることが挙げられます。
次々と新しいシステムが取り入れられたり、一緒に働く人が変わったり、外部環境に変化があったりと、ストレスにさらされる機会が過去に比べて増加しています。

厚生労働省が実施した令和2年労働安全衛生調査では、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 54.2%となっています。

こうした高まるストレスや、それに伴う従業員のメンタルヘルス問題への対策として、マインドフルネスが着目されるようになりました。

マインドフルネスを行うメリットと注意点

注意しながら行われるマインドフルネス

マインドフルネスのメリット

マインドフルネスを行うメリットは、

  • 集中力向上
  • ストレス軽減
  • 注意力向上
  • 記憶力を向上させる
  • 意思決定能力を高める
  • 感情のコントロール
  • チームワークの改善

などがあります。

前述したように、ストレス軽減だけでなく、様々な効果を見込むことができます。
メンタルヘルス対策だけではなく、仕事のパフォーマンスを向上させることができるという点で非常に有用な手法であるといえるでしょう。

マインドフルネスのデメリット

一方で、マインドフルネスには注意点もあります。

マインドフルネスは自身の心身と向き合う手法です。そのため、自身が感じている不安な部分に対しても深堀りしてしまいます。
その結果、不安がなくなりメンタルヘルスが改善するどころか、むしろ増大してしまう可能性があり、結果として離職リスクに繋がってしまいます。

正しいマインドフルネスを行うために、しっかりとした指導者のもとに行うことをおすすめします。

マインドフルネスには研修を

マインドフルネスの実践方法

1. 正しい姿勢で座る

床や椅子などに、背筋を伸ばして正しい姿勢で座りましょう。床に座る際は、座布団などを利用しても問題ありませんし、座り方はあぐらでも正座でも構いません。
手は膝や太ももの上に軽く置いて、1〜2メートル程度先を見るようにします。
できるだけ静かで、リラックスできる場所を選びましょう。

2. 呼吸に意識を集中させる

普段はほとんど意識しない自身の呼吸に集中し、「今この瞬間」に注意をとどめ続けるようにします。そうすることで、過去や未来に意識が向かいがちになる
様々な思考や記憶、感情などが浮かんできますが、それをありのままに受け止め、また呼吸に意識を戻すようにします。
呼吸は浅くても深くても構わないので、自分がリラックスできる、自然な呼吸を目指しましょう。

マインドフルネスは、継続することで効果が高まると言われているので、できるだけ継続的に実施することをおすすめします。

おすすめのマインドフルネスの研修プログラム

正しい姿勢で、自分の呼吸だけに意識を集中させるのは意外と難しいものです。特に最初は、指導してくれる人がいる状態で始めることをおすすめします。外部の講座やサービスを利用するのも手段のひとつです。

ここではおすすめの研修やプログラムについてご紹介します。

1. バヅクリ

マインドフルネスワークショップ
出典:バヅクリ

まずご紹介するのが、日本最大級の社内イベントサービス「バヅクリ」です。

バヅクリには様々なプログラムが用意されていますが、マインドフルネスでは、基礎的な瞑想方法を学習するとともに、内省・共有・対話を通して、自分を知り/相手を知る相互理解ワークショップを行います。
さらに「ジャーナリング」という書く瞑想と呼ばれる手法を活用して、自分の深層に向き合い、それを参加者と共有することでさらなる相互理解効果を実現します。カウンセラーの資格を持つ現役のお坊さんがファシリテートするので、悩みの解決やもやもやの解消にもなります。

2. マインドフルリーダーシップインスティテュート

マインドフルリーダーシップインスティテュートは、マインドフルネスを基盤としたリーダーシップ研修の提供などを行っている一般社団法人です。
リーダーシップ・マネジメント、人材育成、健康経営/ウェルビーイングの領域で様々な研修プログラムが用意されています。

https://mindful-leadership.jp/biz/

3. 株式会社サンカラ

マインドフルネス研修をしながら、多くのビジネスパーソンを始め主婦、学生、シニアに至るまでストレスを軽減し、心豊かに幸せになるための企画を行っている会社です。
会場によって、講演形式やディスカッション形式、ストレス軽減のための自律訓練法など希望に合わせた研修を提供しています。

http://www.mindfulness-jp.com/yoga_business/

企業にマインドフルネスを導入する際のポイント

マインドフルネスを導入した企業

ここでは、マインドフルネスを企業が取り入れる際に注意すべき点についてご紹介します。
まず最も重要なことは、マインドフルネスを取り入れる目的を明確にすることです。
ここまでご紹介してきたように、マインドフルネスには様々な効果が期待されますが、そのうち何を目的とするかによって、受けるべき研修や考慮すべき点が異なります。
予め目的を明確にすることで、より成果をだしやすくなるでしょう。

また、マインドフルネスは継続的に実施することで効果がでやすくなると言われています。よって、短期的な結果を求めるのではなく、継続的にマインドフルネスを実施できる環境作りを目指しましょう。

マインドフルネスを実施した企業事例

1. 三越伊勢丹グループ労働組合

日本最大級の社内イベントサービス「バヅクリ」のマインドフルネスプログラムを受講した事例です。

コロナ禍でコミュニケーションが取れず「なんか最近うまくいかない」「ちょっとモヤモヤするなぁ」といった社員の不満を、マインドフルネスやジャーナリングを実施することで、解消できました。

参考:楽しみつつ仕事やプライベートの活力につながる教育プログラム

バヅクリ

2. Google

Googleは、マインドフルネスに本格的に取り組んでいることで有名です。会社設立9年目からSearch Inside Yourself(以下、SIY)というマインドフルネス瞑想含む研修プログラムを社員が開発。
「ストレス低減」や「集中力向上」、「創造性向上」という目的で導入していきました。

3. yahoo

米Googleが編み出したマインドフルネスの能力開発メソッドSIYを参考に、独自のプログラムを作り上げ、2016年にマインドフルネス研修を開始しました。

最大15名程度で研修を実施し、ストレッチや指回し、ジャーナリング、マインドフル・イーティングなど様々なワークを取り入れていることが特徴です。

参考:ヤフーが取り組むマインドフルネス研修とは?

日経BP 総合研究所

4. メルカリ

社内の部活に「マインドフルネス部」が存在し、在籍メンバーで定期的に実践しています。
外部から講師を招いてマインドフルネスのやり方を学んだり、やり方を知っている社員が知らない社員に教えたりしているようです。

参考:変化の激しい時代に求められる心のメンテナンス…マインドフルネス部の活動紹介

メルカリ

参考:働き方改革は部活から始めよう。メルカリ・マインドフルネス部と労務の取り組みとは?

life hacker

まとめ

マインドフルネスで安定するメンタルヘルス

本記事では、マインドフルネスには様々なメリットがあり、どのように企業が導入していくべきかについてご紹介しました。
しかし、実践するとなると、瞑想などは社員個人個人が行ってもなかなか効果が得にくい場合が多いです。
そのため、プロに教えてもらうことができる研修を導入して取り組んでいくことをおすすめします。