人的資本経営や働き方改革が浸透する一方で、離職率の高さや部門間の分断、リーダー不足といった組織の根本課題に悩む企業は少なくありません。

そこで注目されているのが、組織の関係性や文化に直接アプローチし、現場の行動変容を促す「組織開発研修」です。

本記事では、2025年最新のおすすめ研修会社7社を紹介。自社に合った研修会社の選び方や導入のステップも紹介します。

「研修はやっている。でも現場は変わっていない気がする」「理論は学んだはずなのに、実践ではうまく使えていない」そんなお悩みはありませんか?
バヅクリの対話型実践研修「ムキアイ」は、身につけてほしい力と、現場で本当に使える力を結びつける、理論と実践の“架け橋”となる対話型実践研修です。

職場に“行動の変化”と“関係性の変化”を起こす研修をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。

組織開発とは何か? なぜ今、注目されているのか

「組織開発(OD: Organization Development)」とは、企業や団体の組織そのものを計画的・継続的に変革し、より成果を上げる状態に導く取り組みのこと。

近年は「VUCA(ブーカ)時代」とも言われており、ビジネス環境の変化が激しく、企業経営は不確実かつ予測困難な状況が続いています。

そうした状況下でもイノベーションを起こし、企業競争力を維持・向上するために、変化への適応力とプロジェクト推進力を両立する「強い組織」が求められています。

さらに、近年は人的資本経営の重要性が高まり、上場企業での人的資本情報開示が進むなど、「人と組織」への投資が企業価値に直結する時代となりました。

その中で、経営層から現場まで巻き込みながら、組織戦略・構造・文化・人材・プロセスの組織に関する複数の要素を変革する取り組みとして、組織開発が注目されています。

「制度」だけでは人も組織も変わらない

組織開発でよくある間違いが、制度のみを刷新し、行動や文化を変えるためのアプローチを怠ってしまうことです。

人や組織が変わるためには、制度という「枠組み」だけではなく、制度の裏側にある「組織文化」「リーダーシップのあり方」「部門間の関係性」「心理的安全性」など、目に見えにくい部分への働きかけが重要です。

組織開発では、戦略や制度の刷新だけではなく、組織の関係性やコミュニケーションも整え、現場が自律的に動ける環境をつくることを目指します。

なぜ「研修」が組織開発の起点になるのか

ここでは、なぜ「研修」が組織開発の第一歩としておすすめなのか、企業が組織開発研修に取り組むメリットを解説します。

「問い」を起点に、対話から気づきを生む場

組織開発研修では「自分たちが目指す組織とはどんなものか?」「社会にどんなインパクトを与えるか?」といった問いを考える中で、従業員同士で組織について対話する時間が設けられます。

日常業務の延長では考えないテーマを投げかけ、対話を通じて新たな視点や気づきを得ることで、参加者は組織の現状や自分の役割を深く理解し、行動変容への動機が生まれます。

対話と内省による行動変容の実現

組織開発研修のゴールは、研修内の対話そのものではなく、対話の中で得られた気づきや学びを持ち帰り、現場での具体的な行動を変えることです。

そのため多くの組織開発研修には、内省や相互フィードバックを通じて、自分の価値観や癖を見直す仕掛けが組み込まれています。

さらに、学びを現場に定着させるアクションをプログラムに盛り込むことで、研修後も組織が継続的に変化できる環境をつくります。

スキル研修と組織開発研修の違い

スキル研修は、営業力やマネジメント手法といった「個人のスキル習得」が中心です。

一方、組織開発研修は「組織の関係性や文化」を変えることを目的とし、対話や体験を通じて組織全体の変化を促します。

個人のスキル向上にとどまらず、チームや部門間の連携を強化し、心理的安全性や協働を生み出す点が大きな違いです。

多様な人材のコラボレーションによって生産性を上げることが求められている昨今、チーム力は多くの企業が抱える課題であり、その向上には組織開発的なアプローチが欠かせません。

組織開発研修会社の選び方【失敗しない3つの比較ポイント】

組織開発研修は、単なる知識習得型の研修とは異なり、組織の課題解決や文化変革に直結する取り組みです。

そのため研修会社の選び方を誤ると、現場に浸透せず効果が薄れてしまいます。

ここでは、研修会社を比較する際に欠かせない3つの視点を紹介します。

組織課題に根ざしたプログラム設計

研修内容が自社の組織課題にマッチしていないと、現場社員の理解や共感を得られず、行動変容が起きにくいです。

研修会社を選ぶ際は、組織の現状診断や経営戦略のヒアリングを踏まえ、自社の課題に即したオーダーメイド型プログラムを設計できる会社がおすすめです。

事前のヒアリングやカスタマイズ対応の有無、また実績として自社と同業種や同規模企業での事例があるかも確認しましょう。

講師・ファシリテーターの対話力と介入力

組織開発研修は「教える」スキルよりも、参加者の言葉を「引き出す」力が重要です。

講師やファシリテーターが参加者同士の対話を促し、心理的安全性を保ちながら本音を引き出せるかがカギになります。

経営層から現場社員まで、幅広い役職のメンバーと信頼関係を築ける人物なのか、実績やファシリテーションスキルを事前にチェックしましょう。

研修後の変化を支えるフォロー体制

研修の成果を定着させるには、研修後の振り返りやコーチング、サーベイによるモニタリングといったフォロー体制が重要です。

研修が一過性のもので終わってしまわないように、研修後のサポートの有無や、組織開発の進捗を可視化する仕組みがあるか確認しましょう。

プロが厳選!組織開発に強い研修会社

【比較表】おすすめの研修会社 一覧早見表

会社名得意なテーマフォロー体制料金目安
バヅクリ株式会社心理的安全性の醸成/モチベーション向上/チームビルディング・制度設計支援サービス・エンゲージメントサーベイ要問い合わせ
インソースコミュニケーション/チームビルディング/ビジネスマインド・各種組織開発パッケージの提供要問い合わせ
日本能率協会マネジメントセンターマネジメント/リーダーシップ・アセスメントサービス・人事制度・教育体系構築支援要問い合わせ
リクルートマネジメントソリューションズ次世代リーダー育成/キャリア自律/モチベーション向上・アセスメント・サーベイ要問い合わせ
リ・カレントリーダーシップ/フォロワーシップ/組織学習・診断・アセスメントサービス要問い合わせ
働きがい創造研究所組織開発/キャリア開発/リーダーシップ開発・アセスメント・組織開発コンサルティング要問い合わせ
nobetechリーダーシップ/コーチング/キャリア開発・実施後フォローあり要問い合わせ

バヅクリ株式会社

  • 特徴1:受講者が夢中になり、自分ごと化できる企画構成
  • 特徴2:アクティブラーニングを実現するファシリテーション
  • 特徴3:行動変容コミット、受講生同士でアクションプランを約束
  • 特徴4:エンゲージメントサーベイや制度設計もサービスとして提供
得意なテーマ心理的安全性の醸成/モチベーション向上/チームビルディング
主なプログラム例カルチャー醸成研修 〜組織の“知”を高め、学び合う土壌をつくる〜
講師陣の特徴・強み受講者同士のつながりを作り、アクティブラーニングとチームビルディングを実現するファシリテーション能力が高い
フォロー体制・制度設計支援サービス・エンゲージメントサーベイ
研修形式対面/オンライン
料金目安要問い合わせ

インソース

出典:インソース
  • 特徴1:カスタマイズの柔軟さ
  • 特徴2:現場で役立つスキルやノウハウの習得を重視
  • 特徴3:研修前後の準備・フォローのサービスやオプションが豊富
得意なテーマコミュニケーション/チームビルディング/ビジネスマインド
主なプログラム例職場活性化のためのチームワーク向上研修~ビジネスゲームで楽しくコミュニケーションをとる
講師陣の特徴・強み年間2,000名以上の応募の中から採用試験を突破した選りすぐりの講師
フォロー体制各種組織開発パッケージの提供
研修形式対面
料金目安要問い合わせ

日本能率協会マネジメントセンター

出典:日本能率協会マネジメントセンター
  • 特徴1:経営戦略と人材戦略を連動させた支援
  • 特徴2:「個人学習」「交流学習」「組織内学習」をべストミックスし、最適な学びの体験を提案
  • 特徴3:マネジメントテーマを源流に人材育成の支援実績は80年以上
得意なテーママネジメント/リーダーシップ
主なプログラム例チームによるマネジメント革新プログラム
講師陣の特徴・強み250人を超える講師が在籍し、独自の認定制度や教育制度で講師の品質管理を実施
フォロー体制・アセスメントサービス・人事制度・教育体系構築支援
研修形式対面/オンライン
料金目安要問い合わせ

リクルートマネジメントソリューションズ

出典:リクルートマネジメントソリューションズ
  • 特徴1:トレーナーが受講者の思いや考えを引き出す支援
  • 特徴2:受講者の実践につながる学習構造
  • 特徴3:受講者の相互学習とトレーナーの関わりの中で学びが得られる
得意なテーマ次世代リーダー育成/キャリア自律/モチベーション向上
主なプログラム例組織活性を促すマネジメント研修
講師陣の特徴・強み毎年通過率1%未満の厳選選考を経て契約する専属トレーナー
フォロー体制・アセスメント・サーベイ
研修形式対面
料金目安要問い合わせ

リ・カレント

出典:リ・カレント
  • 特徴1:個人の学びを組織に拡げるプログラム
  • 特徴2:「フォロワーシップ」研修実績NO.1。取引実績380社以上
得意なテーマリーダーシップ/フォロワーシップ/組織学習
主なプログラム例チームエンゲージメント研修
講師陣の特徴・強みそれぞれの分野のプロ&現場での失敗体験から明確なメッセージを持っている、ユニークで実践的な講師陣
フォロー体制・診断・アセスメントサービス
研修形式要問い合わせ
料金目安要問い合わせ

働きがい創造研究所

出典:働きがい創造研究所
  • 特徴1:ポジティブ・アプローチを重視したプログラム開発
  • 特徴2:「働きがい心理学」やNLP心理学を基盤にした設計
得意なテーマ組織開発/キャリア開発/リーダーシップ開発
主なプログラム例組織開発リーダー養成研修
講師陣の特徴・強み人材育成と組織開発の実体験を基に、受講者の共感と行動変革を引き出す力が強み
フォロー体制・アセスメント・組織開発コンサルティング
研修形式対面/オンライン
料金目安要問い合わせ

nobetech

出典:nobetech
  • 特徴1:生産性向上に不可欠なスキルと姿勢の習得を支援し、付加価値を生み出す人材を育成
  • 特徴2:「学習項目を追加したい」「日数を減らしたい」など要望に合わせて最適な研修を提案
得意なテーマリーダーシップ/コーチング/キャリア開発
主なプログラム例ビジョン浸透研修
講師陣の特徴・強み豊富なビジネス経験、登壇数を誇る講師が組織と人材の成長を支援
フォロー体制実施後フォローあり
研修形式対面/オンライン
料金目安要問い合わせ

導入を成功させるために:研修選定〜実施までのステップ

ここでは組織開発研修の導入を成功させるために必要な6つのステップを解説します。

 STEP1|組織課題を明確にする(問題の言語化)

まず、離職率の高さや部門間の対立、リーダー層の不足など、現場で起きている問題を具体的に洗い出し言語化しましょう。

経営陣や現場の双方へヒアリングやアンケートを行い、課題の根本原因を特定します。

感覚的な課題把握ではなく、数字や具体的な意見を集めることで、関係者の認識をすり合わせるとともに、次のステップで適切な研修を選べるようになります。

STEP2|課題に合う研修のタイプを検討する

対話不足や関係性改善が目的なら組織活性化を重視したワークショップ、ビジョン浸透ならそれ向けの研修など、課題によって選ぶべき研修は異なります。

課題に合わせて研修プログラムの内容を検討すると共に、プログラムの参加対象者や実施形式(対面・オフライン)も合わせて考えましょう。

STEP3|研修会社を比較検討する(選定基準をもつ)

候補の研修会社をリストアップしたら、実績や事例、講師の質、カスタマイズ対応力を基準に比較します。

自社と同業種や規模の企業で成果を出しているか、研修後のフォロー体制があるかも確認ポイントです。

資料請求や相談だけでなく、体験セッションやデモ研修を利用して現場感を掴むと、のちのちの失敗を防ぐことができます。

STEP4|社内の巻き込みと実施準備を行う

研修の効果を最大化するには、現場や経営層の協力が不可欠です。

対象者だけでなく、上司や関連部署にも目的や期待成果を共有し、研修実施への理解と協力を得ましょう。

その際、研修内容やスケジュールを明確に伝え、参加者のモチベーションを高める工夫を行うことが重要です。

STEP5|研修実施+その後のアクションを設計する

研修を実施した後に、学びを現場の行動に直結させる仕掛けを用意しましょう。

たとえば、研修にワークショップやロールプレイを取り入れ、参加者が実践を意識できるようにします。

また終了後も、上司との面談やチーム内の振り返りを継続し、学びを習慣化するためのアクションプランを設定すると、研修後の行動変容が定着しやすくなります。

STEP6|成果の振り返りと次の改善へつなげる

研修後は、参加者の行動変化や業務成果を測定し、効果を可視化します。

アンケートや面談、KPIのモニタリングを通じて定量・定性の両面から評価しましょう。

その結果をもとに次の研修テーマや改善点を明確にし、継続的な取り組みにつなげます。

研修を単発のイベントにせず、組織変革の一部としてサイクル化し、継続的に施策を実施することが成功のカギです。

組織開発の第一歩は“本音で向き合う”から。対話の文化をつくる研修「ムキアイ」

バヅクリの「ムキアイ」は、組織の風通しを改善し、社員の主体性とコミュニケーション力を高める対話型・実践型研修です。

座学だけでなくリアルなケーススタディやグループワークを盛り込んだプログラム設計と、心理的安全性の高い場づくりで本音の対話を促進し、個人だけでなくチームや組織全体に意識・行動変容をもたらします。

主体的な人材育成と組織活性化を同時に実現したい企業に最適です。

まとめ

組織開発研修を成功させるには、「どの会社を選ぶか」だけでなく、自社の課題整理や実施後のフォローまでを一貫して設計することが欠かせません。

本記事で紹介した各社の特徴や選定ポイントを参考に、貴社の課題や文化に合った最適な研修会社を見つけましょう。

研修をきっかけに、現場の行動変容と組織の持続的な成長を実現する第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

「研修はやっている。でも現場は変わっていない気がする」「理論は学んだはずなのに、実践ではうまく使えていない」そんなお悩みはありませんか?
バヅクリの対話型実践研修「ムキアイ」は、身につけてほしい力と、現場で本当に使える力を結びつける、理論と実践の“架け橋”となる対話型実践研修です。

職場に“行動の変化”と“関係性の変化”を起こす研修をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。