より効果的な研修を実施するため、研修に取り入れたいゲーム。
リモート研修は会場の手配や移動の負担がなく、離れた拠点からでも参加できる手軽さがあります。その一方で、画面越しだと話を聞いているうちに集中が切れてしまう、発言する人が一部に偏る、初対面どうしの距離がなかなか縮まらない、といった声も少なくありません。
こうした状態をほぐし、参加者が自分から口を開くきっかけをつくれるのがゲームの活用です。この記事では、準備の手間が少ないものから本格的なものまで、リモート研修に取り入れやすいゲームを15個紹介します。あわせて、目的に合ったゲームの選び方や、運営でつまずかないための注意点もまとめました。参加者の満足度が高い研修を設計する手がかりにしてください。
リモート研修にゲームを取り入れる効果

対面の研修なら、休憩中の雑談や席の移動が自然な気分転換になります。画面ごしのリモート研修ではそうした余白が生まれにくく、メリハリをつける意味が対面のとき以上に大きくなります。ここでは、リモート研修でゲームが役立つ理由を3つにわけて説明します。
1. 集中力が途切れにくい
研修にゲームを取り入れることで、研修にメリハリができ参加者の集中力を持続させることができます。
特にリモート研修はデバイスを通し、「ただ動画を見ている」と感じてしまうような時間になりやすく、参加者の集中力が持続しないというデメリットがあります。
そのためリモート研修でも、ゲームを研修プログラムに取り入れることをおすすめします。
2. コミュニケーションが生まれやすい
リモートでは、発言のタイミングが重なるのを気にして、つい黙ってしまう人が出てきます。ゲームには順番ややり取りのルールがあるため、誰がいつ話すかが決まり、口を開くハードルが下がります。勝ち負けや共同作業の要素が入ると、自然と「それ違うよ」「こうしない?」と声がかかり始めます。アイスブレイクの役割も果たすので、研修本編に入る前に場があたたまる効果も見込めるでしょう。
3. 年齢や部署を越えて交流しやすい
自己紹介だけでは、相手の人となりまでなかなか伝わりません。ところがゲームで一緒に手を動かすと、肩書きや年次に関係なく、その人らしさが見えてくるものです。普段は接点のない他部署のメンバーや、入社したばかりの社員との距離も、勝敗や共通の課題を前にすると自然と縮まっていきます。同じチームで盛り上がった経験は、研修が終わったあとの声のかけやすさにもつながるでしょう。
リモート研修におすすめのゲーム15選

研修にゲームを取り入れた方がいい理由がわかったところで、リモート研修に取り入れたいおすすめのゲームを
- 簡単にできるゲーム
- 相互理解を深めるゲーム
- コミュニケーション能力を高められるゲーム
- 体を動かすゲーム
- コンセンサスゲーム
- 心理戦のゲーム
- ジグソーメソッドのゲーム
の7つのジャンルに分けてご紹介します。
簡単にできるゲーム
まずは簡単にできるゲームをご紹介します。
準備物も少なく取り入れやすいゲームで、リモート研修のアイスブレイクにもおすすめです。
1. 共通点探しゲーム
2人組や3人組になって、共通点を探します。
5人や6人でもできますが、難易度が上がります。
共通点が見つかると相手に親近感を抱き、関係性の構築がスムーズになるでしょう。
また、共通点を探す中で、知らなかった一面を知ることもできます。
| 人数 | 2〜3人 / 1組 |
| 時間 | 10分程度〜 |
2. 条件プレゼンゲーム
条件を定めてプレゼンを行います。
条件の例としては
- 3つの決められたキーワードを必ず使う
- カタカナの言葉を使ってはいけない
などが挙げられます。
最後にどのチームのプレゼンが面白かったか、心に残ったかを決めるゲームです。
制約がある中でいかに面白いプレゼンができるか、話の辻褄を合わせられるかと、よく頭を使います。
個人でプレゼンを考えてもいいですし、チームで1つのプレゼンを作ることもできます。
| 人数 | 10名程度 |
| 時間 | 30分程度〜 |
相互理解を深めるゲーム
続いて、相互理解を深めるためのゲームをご紹介します。
相互理解を深めるゲームを行うことで、その他の参加者や研修に対して安心感を抱くことができ、リモート研修のスムーズな実施が期待できます。
3. おえかきワークショップ
テーマに沿って絵を描き、描いた後にそれを参加者同士でシェアします。
絵を描くという非日常な体験をシェアすることで、参加者に一体感が生まれます。
また、どうしてその絵を描いたのかを共有することで、その他の参加者のパーソナリティや知らなかった一面を知ることができます。上手さを競うものではないので、絵が苦手な人でも気負わず参加可能です。
| 人数 | 10名程度 |
| 時間 | 30分程度〜 |
令和の研修でもおえかきワークショップが実施可能
おえかきワークショップは令和の研修でも実施されており、おえかき系のワークショップだけでも
など様々なプログラムが用意されています。
4. 自分史ワーク
生まれた時のことや、幼少期のこと、学生時代のことなど、自分の歴史をまとめるワークです。
自分自身のことを振り返り、見つめ直す時間になります。
自分史をまとめるだけでも意味のある時間になりますが、それをシェアすることで参加者同士の相互理解を深めることができます。
| 人数 | 3名程度〜 |
| 時間 | 60分程度〜 |
5. 他己紹介ゲーム
自己紹介では自分のことを紹介しますが、他己紹介では相手のことを紹介します。
関係が深くない場合は他己紹介を始める前に相手のことを知る必要があるので、数分間、質問したり会話したりする時間を設けます。
他己紹介することにより相手について知れ、紹介される側は相手に自分の伝えたかったことが伝わっているのか、自分自身は相手にどういう見られ方をされているのかなどを知れます。
| 人数 | 2人 / 1組 |
| 時間 | 30分程度〜 |
6. 夢幻オークション
夢幻オークションとは、自分が今1番欲しいと思うものを描き発表するゲームです。
自由な発想で考えていいので、実現の難しそうな物でも構いません。
発表をしたら、オークションの様にその他の参加者がそれに値段をつけます。
各参加者の自由な発想に触れ、それぞれの持つ価値観やパーソナリティを知ることができます。
| 人数 | 〜50名 |
| 時間 | 90分 |
夢幻オークションは令和の研修で実施可能!
夢幻オークションのゲームは、研修やチームビルディングのためのワークショップを企画・運営する令和の研修で実施できます。
プロのMCが進行を務め、「どんなものでも形にすることができるようになった近未来の世界」という設定で実施するため、非日常感を感じながらゲームを楽しむことができます。
コミュニケーション能力を高められるゲーム
続いては、コミュニケーション能力を高められるゲームです。
リモート研修を受講していると、オフラインでのコミュニケーションよりも意思疎通が難しいと感じる時もあるでしょう。
この機会にコミュニケーション能力やコミュニケーション方法について改めて見つめ直し、ゲームを通し楽しみながら学んでいきましょう。
7. 質問ゲーム
質問ゲームは2人1組みで質問をし合うゲームです。
一方の人が質問をしたら、もう1人がそれに答えた後、質問をし返します。
しかし、類似の質問を投げ返してはいけません。
答えたくない質問はパスして大丈夫です。
やりとりをテンポ良く続けるのは簡単なようで意外と難しく、話を広げたり、コミュニケーションを円滑に取る方法が学べるゲームです。
| 人数 | 2人 / 1組 |
| 時間 | 10分程度〜 |
神戸新聞社 マイベストプロ
体を動かすゲーム
次は体を動かすゲームをご紹介します。
手を伸ばして周りに当たらない程度の少しの場所さえあればできるゲームがほとんどで、リモート研修に取り入れることでリフレッシュの時間にもなります。
PC画面などを長時間見て固まった体をほぐしましょう。
8. おうち運動会
おうち運動会はその名前の通り、自宅で行う運動会です。
チーム戦で行うことで、参加者の一体感を生むことができます。椅子に座ったままできる種目や、家にあるものを使った借り物競走なら、スペースが狭くても楽しめます。チームごとに得点を競うと、応援の声で場が一気にあたたまります。全身が映る位置にカメラをセットしてもらうと、動きが伝わって盛り上がるでしょう。
| 人数 | 10名程度〜 |
| 時間 | 60分程度〜 |
9. オンラインヨガ
オンラインヨガはその名前の通り、オンラインで行うヨガです。
ヨガにはリラックス効果があるので研修に取り入れることで、リフレッシュになります。
また同じ体験を共有することで、参加者に一体感も生まれます。
| 人数 | 3名程度〜 |
| 時間 | 60分程度〜 |
令和の研修のヨガはオンラインでも実施できます
令和の研修で実施されているヨガのワークショップは、ただヨガを行うだけでなくヨガをしながらその他の参加者と交流することも可能です。
一緒にヨガのオリジナルポーズを考えたり、体の悩みをシェアしたりします。
体を動かしながら会話することで、オープンな心で普段は話せないことも素直に話せるようになります。
コンセンサスゲーム
コンセンサスゲームとは、参加者みんなの同意を得て1つの意見を導き出すゲームを指します。
ゲームを通して話し合いをまとめるためのスキルや、ロジックを組み立て話すことで相手を納得させる方法などを学ぶことができます。
10. NASAゲーム
NASAゲームは、コンセンサスゲームの1種です。
母船から遠く離れた場所に不時着した宇宙飛行士という設定で、母船に戻るためには何が必要か、15種類あるアイテムの重要度・優先度を決めます。
多数決ではなく、話し合い全員の同意を得ながらチームごとの意見を決めます。
このゲームにはNASAの公式回答が用意されています。
| 人数 | 5人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
株式会社ハートクエイク
11. 雪山での遭難
雪山の遭難もコンセンサスゲームの1つです。
雪山に遭難したという設定で、32キロ離れた街にどうすれば辿り着けるか、ライフル銃、大箱のマッチなど10個あるアイテムの優先順位を決めます。
| 人数 | 5人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
参考:雪山での遭難
株式会社ハートクエイク
心理戦のゲーム
心理戦系のゲームは、その人の考え方や人間性を垣間見ることができるゲームです。
12. 人狼ゲーム
人狼ゲームは、参加者を村人チームと人狼チームに分け、会話をしながら誰が人狼かを当てるゲームです。
昼のターンでは村人が人狼と思われる人を除外でき、夜のターンでは人狼が村人の誰かを除外できます。
人狼を全て排除できれば村人チームの勝利、村人を除外できれば人狼チームの勝利です。
誰が嘘をついているかを見極める必要があり、会話をしながら参加者の嘘を付く時のクセや、価値観などを知ることができるゲームです。
| 人数 | 5人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
13. マーダーミステリー
マーダーミステリーとは、参加者全員が殺人事件の物語の登場人物となり、協力しながら犯人を推理していくゲームです。
略して「マダミス」とも呼ばれています。
参加者の中には犯人役もいて、犯人役は自分が犯人だとバレてはいけません。
マーダーミステリーのイベントや専門の施設もあるほど人気のゲームで、そこでは、様々なシナリオや、それぞれの役柄のバックボーン、事件当日の行動などが用意されています。
| 人数 | 5人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
ジグソーメソッドのゲーム
ジグソーメソッドは、それぞれが持っているバラバラの情報を繋ぎ合わせ答えを導き出すメゾットです。
協力してゲームを進める必要があり、研修に取り入れることで参加者同士のコミュニケーション機会を提供できます。
14. 野球のポジション当てゲーム
野球大会に出場予定の野球チーム9人の名前や、それぞれのメンバーのポジションを当てることができたら正解です。
4〜6人で1チームとなり、参加者にはそれぞれ3〜4枚の野球大会のメンバーやポジションの情報などが記載されたカードが渡されます。
カードをほかの人に見せることはできず、口頭で情報を共有しながら情報整理をし正解を探します。
| 人数 | 4〜6人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
株式会社ハートクエイク
15. 地図作成ゲーム
地図作成ゲームは、参加者にそれぞれ与えられた情報を口頭で共有し合い、それを整理しながら地図を作成していくゲームです。自分の持っている情報を言葉だけで伝える必要があり、報告や連絡の練習にちょうどよい題材です。誰がどの情報を持っているかを確かめながら進めるので、チーム内の役割分担も自然と意識するようになります。
| 人数 | 4〜6人 / 1組程度 |
| 時間 | 60分程度〜 |
株式会社ハートクエイク
その他、コミュニケーションを高めるためのゲームはこちら
リモート研修向けゲームを選ぶ時のポイント

数あるゲームの中から自社に合うものを選ぶには、実施を決める前にいくつかの軸で候補を絞っておくと迷いません。ここでは、ゲームを選ぶ段階でおさえておきたい3つのポイントをご紹介します。
目的を決める
まず、何のためにゲームを取り入れるのかをはっきりさせましょう。参加者同士のコミュニケーション機会を作りたいのか、研修にメリハリをつけたいのか、体を動かして集中力を保ちたいのか。狙いによって、選ぶべきゲームはまったく変わってきます。何のためにやっているのかが伝わらないゲームは、参加者の気持ちを冷ましかねないので気をつけましょう。
参加人数を見積もる
同じゲームでも、5人でやるのと50人でやるのとでは進め方がまったく変わります。共通点探しのような少人数向けのゲームを大人数でやると、順番待ちの時間が長くなって間延びしがちです。逆に、大人数を一斉に巻き込めるゲームを数人でやっても、にぎやかさが出ません。参加者が何人になるかをまず見積もり、その規模で楽しめるゲームに候補を絞っていきましょう。大人数の場合は、ブレイクアウトルームでチームに分けて同時に進められるかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。
社内で進行できるかを見極める
リモートは沈黙が続いたり発言が一部に偏ったりしやすく、場を回す難しさが対面以上にあります。だからこそ、進行役を社内で賄えるかどうかが選定の分かれ目になります。共通点探しや質問ゲームのように、進行役さえいれば社内で完結するものは費用をかけずに実施できます。一方、マーダーミステリーや本格的な謎解きは、シナリオの準備や進行に専門的なノウハウが要るため、外部サービスに任せたほうがスムーズなことも多いといえます。盛り上げに不安があれば、プロのファシリテーターがつくサービスを検討する価値があるでしょう。
リモート研修でゲームを成功させる注意点

ここからは、選んだゲームを当日うまく進めるために気をつけたい点を紹介します。以下をおさえて、効果的な取り組みにしていきましょう。
1. 振り返りまで行うこと
ゲームをやって終わりにすると、楽しかったという感想だけが残り、学びにつながりません。終わったあとに「なぜこのやり取りがうまくいったのか」を、参加者自身の言葉にしてもらう時間をとりましょう。チャットに一言ずつ書き込んでもらう形なら、リモートでも全員の声を拾えます。気づきを業務のどの場面で活かせそうか、一人ひとりに考えてもらうと、研修の効果が定着しやすくなります。
2. 顔出しで参加してもらうこと
リモート研修でゲームを実施する場合は、顔出しで行いましょう。ゲームは参加者同士のコミュニケーションを必要とするものが多く、顔が見えない状況では実施しづらいプログラムが多いためです。表情が見えると、進行役も「いまひとつ乗れていないな」といった空気を察して、声をかけやすくなります。事前に顔出しをお願いする旨を伝えておくと、当日のすれ違いを防げるでしょう。
3. 事前準備を済ませておく
配布シートやカードは前日までに届くよう手配し、当日の開始前に手元にあるか確認をとると安心です。使うツールの操作も、簡単な手順を一枚にまとめて共有しておくと、説明の時間を短くできます。参加者の回線や端末にばらつきがありそうなときは、事前に接続テストの時間を案内しておきましょう。当日になって「アプリが開けない」「音が聞こえない」となると、せっかくの盛り上がりが一気に冷めてしまいます。
4. ファシリテートの練習をしておくこと
場を任された進行役の振る舞いひとつで、同じゲームでも盛り上がりは大きく変わります。リモートでよく起きるのが、一部の人だけが話して残りが黙ってしまう状態です。進行役が「〇〇さんはどう思いますか」と名前で呼びかけて話を振ると、発言の偏りが和らぎます。沈黙が続いたときは、無理に言葉で埋めようとせず、いったんブレイクアウトルームで少人数にすると、ぐっと口を開きやすくなります。
5. 参加者の事情に配慮すること
自宅から参加することの多いリモート研修。大きい声で話せない場合や、動くスペースがどうしても用意できない場合もあるでしょう。その場合は、参加を強いるのではなく、参加者の事情に配慮してください。声を出さずチャットで参加できる役割を用意しておくと、事情のある人も取り残されずに済みます。
まとめ
研修にゲームを取り入れることで、集中力が続く、コミュニケーションが生まれるといったメリットが得られます。特にリモート研修では、対面のような自然な雑談が生まれにくいぶん、ゲームでつくる接点の価値が大きくなります。ゲームを選ぶときは、取り入れる目的を明確にし、参加人数や時間、使うツールに合ったものを選びましょう。社内だけで進めるのが難しいと感じたら、プロの進行がつくサービスに頼るのも有効な手です。ぜひ、自社に合ったゲームでリモート研修を充実させてください。




