Webプロダクトを通して社会課題の解決を目指す株式会社リブセンス。
同社が運営する、社内外問わず経営者や人事などビジネスパーソンをゲストに招き、就活生に向け社会のリアルを伝えていくYouTubeチャンネル「リブチャン」をご存知ですか?
「リブチャン」の発起人であり、SNSを活用した採用を行っているリブセンス人事部・五十嵐さんに、コロナ禍での採用方法やチームビルディング方法についてお話を伺いました。

オンラインにマッチする施策だけを行い厳選採用を

今はどのようなお仕事をされていますか?

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五十嵐さん
今、大きく2つの業務を担当しています。
1つ目はリブセンスの採用グループ・副リーダーとしての業務です。
採用チームのオンボーディング、その他にも、新卒採用で
内定承諾者を獲得するための業務を行なっています。

もう1つは人事企画の仕事で、社内コミュニケーションをどのようにデザインしていくかという企画をしています。
今まで「採用」や「入社」という組織への入り口部分のみを担当していましたが、入社した社員とどのようなコミュニケーション設計をしていくかということに今年に入り取り組み始めました。

これまでは、社内活性への取り組みを受けるゲスト側でしたが、オーナー側になることで、今までの見方では足りない視点があることや、まだまだ知らないことがあるなと感じています。

コロナ禍とコロナ前で、採用活動ではどのような違いがあるか教えてください

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五十嵐さん
どの企業でもそうかと思いますが、新型コロナウイルスが流行する前は対面での採用活動がほとんどでした。
リブセンスでは採用イベントへの参加や、その後に行う短期のインターンシップもオフラインで行なっており、候補者から内定承諾を得るまでの期間も、候補者と社員が食事に行くなどして、なるべく対面でコミュニケーションを取るようにしていました。

しかし、新型コロナウイルスが流行して、対面で行なっていた取り組みの多くがオンラインに。
ただ、全てのものをオンラインに移行しているわけではありません。
オンラインにシフトして、今までと同様の効果を発揮するものはオンラインで実施していますが、そうでないものは開催しないという判断をしました。
実施しないと決めたものには、3日間行うインターンシップがあります。

弊社で行っていたインターンは、実際に社内のデータを開示して施策立案をするもので、情報漏洩が無いように、社員の管理のもと行われていました。しかし、オンライン下で同じようにデータを開示してしまうのはリスクが大きいことから実施はしないことになりました。

オンラインで施策を行うか、行わないかの判断基準は何なのでしょうか?

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五十嵐さん
コミュニケーションの密度ですね。
今年は、昨年に比べて採用予定人数が少ないこともあり、より厳選して採用を行うようになりました。
そこで候補者との接触の質を上げるために、その施策を行うことで密度の高いコミュニケーションが取れるかどうかという点を判断基準とし、オンラインで実施するか否かを決めています。

現在(※)は、採用活動の9割をオンライン、1割を対面で行なっています。
1割に当たるのは最終面接などで、直接代表と言葉を交わしていただいたり、オフィスを見学いただいたりして、会社のことを知っていただく機会を設けています。
また、逆求人型のイベントなど弊社主催ではないイベントで、主催者がオフラインで開催すると決めた場合も参加するようにしています。(※緊急事態宣言時)

「それ知りたかった!」という社会のリアルをいち人事として伝えて行く

独自で行なっている採用方法などはありますか?

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五十嵐さん
2020年の第1営業日から始め、1年間毎営業日動画の投稿を続けた「リブチャン」というYouTubeチャンネルでは、社内外問わず様々な人にインタビューをしました。

近頃は、動画を見た人から問い合わせがきて、面接をするということも。
実際に、弊社の社員が話している映像を見てから面接に来られる方が多く、YouTubeを始める前よりも、面接で1歩踏み込んだ質問をされる方が多い印象です。

新型コロナウイルスの流行がきっかけでYouTubeチャンネルを始めたわけではありませんが、今の状況とマッチした採用ツールを得ることができたのではないかなと思っています。

YouTubeをはじめたきっかけや、想いを教えてください

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五十嵐さん
自分が就活生だった時のことを思い出しても、人事になってたくさんの人と話をするようになってからも、感じるのはリアルな情報を掴むのが難しいということです。

どの企業もそうですが、特にWebベンチャー界隈は「ウチだったら活躍できるよ」という声が採用の際によく上がると思います。
同時に「裁量」「責任」「自由」という抽象度の高い言葉もよく出てきますが、その言葉が指すものは企業によって異なることも多いですよね。
それにより、困惑する学生もたくさん見てきました。
そういった場面に直面した時、いち人事として学生に社会のリアルな部分を伝えていけないかと思いました。

なので、わたしはリブセンスの採用担当ではありますが、リブセンスがどういった企業かということだけでなく、「実際どうなんですか?」という社会のリアルな部分を様々な会社の人事や経営者の方に聞き、学生に届ける動画配信をしてきました。

動画があると、面接の事前資料として学生に渡すこともでき、面接ではそれを見た学生から「動画で話していたことの背景を教えてほしい」などの質問が出てきて、プラスアルファの会話ができるようになりました。

YouTubeコンテンツを作り、もっとこうすれば良かったなと感じることはありますか?

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五十嵐さん
1本の動画の中で社会のリアルや、インタビューしたゲストのことはわかるけれども、リブセンスのことをあまりアピールできなかったように思っています。
もっとリブセンスの情報を提示したり、対談形式にして、社員の言葉や温度感から、他社と弊社の違いがわかる企画にしたりすればよかったなと。

また、真面目な動画になりすぎてしまったなという反省もあります。
編集の費用であったり、1本の動画をUPするまでのスピード感を考えると、アウトプットの質や方向性を変えるのはなかなか難しいところではありますが、もう少しYouTubeらしい、見ている方が面白いと感じるような魅せ方を考えられればよかったかなと思います。

雑談からのコミュニケーションを大切に

入社後、リブセンスを知ってもらうための施策は何を行なっていますか?

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五十嵐さん
新入社員の場合、1ヶ月間の研修を行います。(※年により、研修内容は一部変更になる可能性があります)

社会人として必要なマナーなどを身につけるための研修が1週間あり、その次に新入社員同士で相互理解を深めるための研修、現場社員のことを知る研修を行います。
実際に現場を見てもらう研修では、6つある事業部のうち3〜4つを、3日間かけて巡っていきます。
事業部の色や、所属する社員を知ってもらい、そのうえで各部署に配属になります。

ちなみに、基本的に弊社の研修は社内で行なっていますが、相互理解を深めるためのワークショップは外部講師を招く場合もあります。

社会人として求められること、活躍する社員はどのような社員かなどをディスカッションし、知っているようでまだまだ知らない部分がある新入社員同士が相互理解を深め、お互いを尊重し合えるようなワークショップを行なっています。

新入社員以外を対象としたものはありますか?

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五十嵐さん
弊社では雑談を通じたコミュニケーションも大切にしています。
例えば、「本当に難しいお昼ご飯」というランチタイムのイベントがリブセンス独自の取り組みと言えるかもしれません。
このイベントは、聞き手がぽかーんと置いていかれるレベルで、発表者が好きなことについて熱く語るのを聞きながらランチをするというイベントです(笑)。一見冷静に見えて、実は熱い思いを持っている、リブセンスの社員らしさが表れたイベントかもしれません。

○○事業部の○○の仕事をしている○○さんではなく、その人のプライベートの顔を知ることができるのも面白い点です。

もともとこのイベントを運営していたメンバーが退社をしたのでしばらく開催されていませんでしたが、コロナ禍で減少した何気ない会話を求め、復活したイベントです。
バックグラウンドや役職関係なく参加でき、社内のチャットが「本当に難しいお昼ご飯」の話題で盛り上がることも。

コロナ前は会議室を貸切るなどして対面で、コロナ禍はオンラインで、このようなプチイベントが多々開催されております。

受け手がどう感じるかを考え言葉や施策を選んでいく

オンラインでのコミュニケーションが主となったコロナ禍で、力を入れていきたい採用方法やチームビルディング方法はありますか?

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五十嵐さん
リアルで会っているような、オンラインでの接触ができればいいなと思っています。

オンラインでの接触になると、企業側も候補者も社員同士も1歩引いたところからコミュニケーションを取りがちです。
対面であったら生まれていたであろう会話や、お互いが歩み寄ろうとする空気感を、オンラインでもいかに作れるかが大切だと思っています。
まずは、候補者にそういった関係性を作りたいと思っていることを提示するのが大切ではないかと思います。

ただ候補者に求めるばかりではなく、採用担当側の「オンラインだからこそ気軽に企業と話してみようかな」と候補者に思わせる仕組み作りも重要です。
例えば、以前は「面談」だけで終わりだった取り組みを「社内ツアー」として、面談以外の要素も取り入れるなど工夫しています。
言葉や企画内容を、ユニークで取っ付きやすいものに寄せていくのは大切だと思います。

具体例を教えてください

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五十嵐さん
弊社では新卒入社予定の学生を対象に「面談10本ツアー」という企画を行いました。
内定を出した学生に、承諾するまでに、社員10人と面談をしてもらうという内容です。
学生の内定承諾を得るまでに時間がかかる場合がありますが、その間、どのように学生とコミュニケーションを取るか悩む人事の方も多いのではないでしょうか?
探り探りのメッセージが続くことで、学生の皆さんとの距離が疎遠になってしまう場合もあります。

10人と面談と聞くと少しハードルが高いように思うかもしれませんが、学生のみなさんも接触が少ない中での承諾は不安が残るのでその解消になりますし、意思決定までにカウントダウンをしているような気分になってもらえるので、こちらからも学生に連絡が取りやすくなりました。

また、学生のみなさんには面談を繰り返すうちに「この部分は分かったけどまだ理解ができていない部分は次の面談で聞こう」「もっと社会人になるまでに準備をしなくては」などの意識を持ってもらうことができました。
オンラインでもこのような接触機会が作れたのは大きな意味があったなと思います。

受け手がどう感じるかを考え施策を作っていらっしゃる印象を持ちました。リブセンスのカルチャーなのでしょうか?

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五十嵐さん
リブセンスは、仕事探しや家探しなど人生にかかわる選択において、探す側が知れる情報が少ないという情報の非対称性を社会課題と捉え、webプロダクトを通して課題解決していきたいというマインドのある企業です。
また、顧客の皆さんにしっかり成果を感じていただいて初めて利益が発生する成果報酬型モデルを導入しているため、顧客は今何を望んでいるのか何に困っているのかと、多角的に物事を捉え、考え抜こうとする社員が多いのではないかと思います。それは”幸せから生まれる幸せ”という弊社の理念にも通じていると思います。

それからわたしが採用担当になった際、リーダーからのアドバイスもあり、リブセンスの採用活動において「不合格」という言葉を使うことをやめました。
「不合格」という言葉は、企業側に正解があり候補者がその正解に気づけなかったというニュアンスや、企業側に主導権があるという雰囲気が出てきます。
あくまでも、今期の採用基準と照らし合わせるとマッチしなかった、学生のみなさんが悪いわけではない、という意味を込めて「不通過」という言葉を使っています。

オンラインでも、お互いを密度濃く知るための時間を作る

オンラインでの採用や研修をこれから行なっていく人事に向けて、何かアドバイスはありますか?

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五十嵐さん
オンライン採用に関しては、候補者と接触する時間を、よりお互いのことを密度濃く知る場とすることが大切だと思います。
そのために資料などを渡し、事前に共有できることは全て伝えておくようにしています。
そうすることで、プラスアルファの会話ができ、お互いのことを深く知れる密度の濃いオンライン面談になると思うからです。

オフラインの場合、同じ空間で時間を過ごすことによって、会話の内容が少し薄くても相手にある程度のインパクトを与えられますが、オンラインの場合、温度感や人柄が伝わりにくいという弱点があります。
いかに密度の濃いコミュニケーションが取れるのかに重きを置いたとき、「情報」と「感情」を分けて伝えていくという仕組み作りも大切だと思います。

研修や社内コミュニケーションに関してはどうでしょうか?

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五十嵐さん
オンラインでの社内イベントは、発表者と視聴者がいて、視聴者である社員は動画をただ見ているだけというような、受け身の時間になりやすい構図ですよね。
その際、会社の方針などをただ共有して終わりにするのではなく、より浸透させるために発表内容にまつわる背景や想いなども一緒に提示する必要があると思います。
そうしないとイベントが終わった後、社員は「何か発表があったな」で終わってしまう可能性があります。

また、番組化するなら受け手がのめり込めるような、とことん面白いクスッとできるコンテンツを用意する必要があるのかなと思います。

最後に、今、リブセンスで求めている人材はどのような人ですか?

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五十嵐さん
人生にかかわる選択において生じる社会の課題をWebプロダクトを通じて解決していきたい方はもちろんのこと、このコロナ禍という状況をはじめ、一見困難に見える環境でも楽しみながら自発的に活動できる方、逆境だからこそ「燃える」ことができ、その状況も楽しめてしまうことのできる方を求めています。

自分の力を試したい方や、チームで這い上がって行きたいという方は、ぜひリブセンスで一緒に働きましょう!