「メンタルヘルスを理由に離職や休職をする人が増えている」「社内のチームワークが悪く、従業員のモチベーションが下がっている」など、職場の雰囲気が悪いことはマネジメントや経営に大きな悪影響をもたらします。

これらの問題を解決するためには、職場環境が悪化している原因を理解し、適切な改善策を講じることが重要です。

この記事では、職場の雰囲気を悪化させる要因と実践的な改善策、職場の雰囲気を改善するのにおすすめのイベントを紹介します。

雰囲気の悪い職場が与える影響

「職場や会社の雰囲気が悪い」と感じる社員が増えると、従業員の働く意欲が下がるだけではなく、経営面でも様々な悪影響があります。

ここでは雰囲気の悪い職場が与える影響について紹介します。

パフォーマンスの低下

雰囲気の悪い職場では、円滑なコミュニケーションが取れず、チームビルディングがうまくいきません。

従業員は他のメンバーに相談ができず、効率化やイノベーションの機会を失ってしまいます。

その結果生産性が下がり、プロジェクトの進捗が遅れる、顧客満足度が下がるなど、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。

離職率が高まる

職場の雰囲気が悪いと働きづらさを感じる従業員が増え、離職率の悪化につながります。

従業員の離職が続くと人手不足に陥り、一人当たりの業務負担がさらに増え、組織全体の効率性や士気が悪化します。

また、経験豊富な社員が離職してしまうと、その人が持っていたナレッジや人的ネットワークといった資産が失われ、さらなる業務の停滞を招く可能性もあります。

従業員のメンタルヘルスが悪化する

雰囲気のよくない職場で働き続けると、それ自体がストレスや不満の原因になり、従業員のメンタルヘルスを悪化させる原因になります。

成果に対する過度なプレッシャーや不適切なコミュニケーションなどによりメンタルヘルスが悪化すると、本来のパフォーマンスが発揮できなくなる人が増加します。

またメンタルヘルスの悪化が原因で肉体的・精神的な不調を引き起こし長期休暇を取る従業員も増えます。

その結果、残った従業員の業務負担が増え、心身に不調をきたすリスクがさらに高まります。

職場の雰囲気を悪化させる原因

雰囲気が悪い職場を形成する原因は多岐にわたります。

ここでは、特に影響力の大きい3つの原因とそれに対する対策を紹介します。

コミュニケーション不足

職場でのコミュニケーションが不足すると、業務上の情報共有で誤解やミスが生じやすくなり、職場の雰囲気を悪化させます。

近年のリモートワークの普及によってチャットやメールでのやりとりが中心になり、オフラインでのコミュニケーションが大幅に減少しました。

リモートワークの環境下では、一緒に働く従業員の性格や忙しさなどを把握するのが難しく、ちょっとした相談や雑談のハードルが高まっています。

コミュニケーション不足を防ぐためには、定期的なミーティングの設定や感謝の言葉を伝える文化の醸成など、チームビルディングの仕組みを導入することが有効です。

職場内のコミュニケーションを活性化させる施策を盛り込み、あたたかいコミュニケーションが生まれる職場を作りましょう。

曖昧な人事評価制度基準

人事評価制度の基準が不明確だと、従業員は「公平な評価が行われていない」という不満が生まれやすくなり、職場の雰囲気が悪化します。

特に目標設定や評価基準について、

・高い目標が設定されているにもかかわらず、具体的な行動指針がない

・成果ばかりを見てプロセスを評価しない

などといった傾向がある会社は、社員の士気がさらに下がりやすいです。

明確で公平な評価基準を設け、その基準に基づいた納得感のある評価とフィードバックを行うことで、社員の理解とモチベーションが高まり、職場の雰囲気が改善されます。

業務の属人化

人員不足や社員が持つスキルに偏りがあると、業務の属人化が進みやすくなります。

その中で、特定の従業員に過剰な責任が集中するようになると、その人の心身の疲労が蓄積し、職場全体の効率が低下します。

この状況下では個々の社員が自分の仕事に追われ、他のメンバーとの適切なコミュニケーションや連携が取れなくなってしまいます。

これを防ぐためには、経営層やマネージャー陣がタスクの優先順位を付け、チーム全体で協力して業務に取り組む仕組みをつくることが重要です。

業務の取捨選択や、オペレーションに必要な人材の確保、業務プロセスの標準化を進めることで、業務の属人化を解消し職場の負担を軽減することができます。

一人一人の社員が効率的に仕事を進めることができれば、職場の雰囲気の向上も期待できます。

職場の雰囲気を改善するためには

職場の雰囲気を改善するためには、組織内のコミュニケーションと信頼関係の構築に力を入れることが肝要です。

ここでは、職場の雰囲気改善に必要な具体的なアクションと、実践時のポイントを紹介します。

1on1ミーティングの実施

1on1ミーティングを実施し、部下が率直に意見や不満を共有できる機会を設けましょう。

定期的に実施することによって、上司とのコミュニケーションの機会が確保され、信頼関係の構築につながります。

1on1ミーティングを実施する際は、従業員が安心して話せるよう、非難や批判を避け、部下の話に真剣に耳を傾けることが重要です。

また形式的な会話にならないように、普段から部下の行動や仕事ぶりに目を配り、適切な声がけを心掛けましょう。

1on1ミーティングで得たフィードバックをもとに、業務改善や人事政策の見直しを行うことで、職場の雰囲気の改善が進みます。

相談窓口の設置

社員が職場内での人間関係やストレスに悩んだときに相談できる窓口を設置することは、職場の雰囲気を改善するのに効果的です。

また、定期的な匿名アンケートを実施することで、社員の本音を把握するのに役立ちます。

相談窓口や匿名アンケートを実施する際は、個人情報を適切に管理することが重要です。

相談した従業員の個人情報が漏洩してしまい、その人に対する評価が低くなったり、偏見が形成されたりすると、会社に対する信頼性をなくし、かえって職場に対する不満が募ります。

社内イベントの実施

社内イベントは、社員同士のコミュニケーションを活性化させ、チームワークを強化する有効な手段です。

また業務外でのつながりを深めるイベントは、普段関わりが薄いメンバーとのコミュニケーションの機会にもなります。

このようなイベントを実施する際は、参加者の興味・関心や嗜好を考慮し、楽しい雰囲気の中で自然なコミュニケーションを促すように心がけましょう。

一過的なものにならないよう、定期的に開催することも重要です。

ただし実施する時間帯や頻度には気を配り、従業員の業務の負担にならないようにしましょう。

職場改善におすすめのワークショップ

職場環境アイデアソン 〜職場をもっと過ごしやすくする方法を考えよう〜

職場環境アイデアソン 〜職場をもっと過ごしやすくする方法を考えよう〜

このプログラムは職場環境への意識を高められるワークショップです。

自社の職場環境の問題点を自ら考えることで、「自分たちで働きやすい環境を作る」という意識づけができます。

ワークショップの最後には、提案したアイデアを実現するためのアクションプランでシェアし合うため、実施後の行動変容も期待できます。

感謝感激雨あられ 〜普段伝えられない”ありがとう”を届けよう〜

まとめ

職場の雰囲気が悪くなっていると、社員の業務負担が増えていたり、離職者が増えていったりと、ネガティブな影響が現れる恐れがあります。

このような影響が組織全体に出る前に、早め早めの対策を行うことが必須です。

バヅクリでは、職場の悩みに合ったイベントをオンライン/対面で開催しています。

ぜひこの記事を参考に、イベント実施を検討されてみてはいかがでしょうか。