内定者懇親会の目的とはなにか?

内定者懇親会の目的

内定者懇親会は、内定辞退率を下げるために内定者フォローの1つとして取り組むものです。
それ以外にも、内定者懇親会には内定者同士のコミュニケーションや、内定者の入社意欲を高める目的で実施されます。

また、内定者懇親会は人事担当者と内定者意外にも、先輩社員や上司、経営層が参加することも少なくありません。
内定者懇親会を通して社風・企業のカラーを伝え、入社までに感じる不安や疑問点を解消してもらうことも大きな目的となっています。

内定辞退率は上昇傾向!内定企業への不満とは?

2022にかけて、オンライン採用の普及により複数内定を持つ学生が増加傾向にあるため、内定辞退率は上昇傾向にあり、内定者フォローを強化する企業が増えていますが、効果的な施策がわからない担当者も多いかと思います。

学生が内定通知を受けた企業に対して、何に不安を感じ、内定辞退に至るのか、アンケート調査を行い企業に対する不満点をまとめました。

調査結果は下記からダウンロードできますので、内定者フォロー施策の参考にしてみてください。

内定者が懇親会にもとめているものとは?

内定者が内定者懇親会に求めているもの

企業にとって内定者懇親会とは内定辞退をできるだけ防ぎ、内定者に企業理解を深めてもらう場として重要な役割を持っています。
一方、内定者の皆さんはどのようなことを懇親会に求めているのでしょうか?

内定者懇親会に実際に参加してみた人たちの感想から、内定者が懇親会に期待していることを読み取ってみましょう。

内定者懇親会に参加するメリット

1位「入社後に同期になる人と知り合うことができた」…69.5%
2位「入社後に先輩となる社員と知り合うことができた」…43.9%
3位「入社までに入社企業について理解が深まった」…33.5%
4位「社会人になる上で必要な知識を知ることができた」…23.2%
5位「メリットはとくになかった」…4.3%

参考:リクナビ『内定者懇親会ではどんなことをした?参加のメリット、参加時の服装を知りたい!

このアンケートを参照すると、内定者は入社後一緒に働くことになる同期や先輩社員と話して「うまく馴染めるかな、同期や先輩と雰囲気は合うかな」という不安を解消するために懇親会に参加している可能性が高いです。
また、先輩社員たちと知り合うだけでなく、社会人になるまでの準備のしかたや必要な知識について教えてもらえることにも期待していると読み取れます。

懇親会だけでなく「学びの場」を希望する内定者も多い

「学びの場」を希望する内定者が多い
出典:マイナビ『内定者フォローの手順

2019年卒マイナビ学生就職モニター調査で、内々定フォローの希望する内容を学生に尋ねたところ、内定者懇親会・先輩社員との懇親会に続いて「勉強会・グループワーク・研修」を希望する学生が34.3%となりました。

どのような人たちと一緒に働けるかを知ることができた上で、入社後の社会人生活で役立つ知識を早期に身に付けたいと希望する学生が多いようです。
簡単なグループワークや勉強会を、内定者懇親会に組み込んでしまうのも良いでしょう。

内定者懇親会の内容

内定者懇親会の内容

内定辞退を防ぎ、内定者や先輩社員とのコミュニケーションをしっかりとるために、内定者懇親会の内容はどのようなコンテンツを盛り込んだらいいのでしょうか?
この章では、内定者懇親会の目的別に具体的な懇親会の内容についてご紹介します。

1. 企業・業界・社風の理解を深めるための内定者懇親会

企業や業界の理解を深め、入社意思を固めてもらうための内定者懇親会では、人事や先輩社員から企業・事業紹介の説明会を盛り込むと良いでしょう。

話す内容としては、企業の歴史や事業についての紹介、働く社員の特徴や利用できる福利厚生の紹介などがあります。
選考時の会社説明会よりも一歩踏み込んだ内容を入れ、場合によっては経営者や役員陣も参加すると、内定者のモチベーションも高まるでしょう。

2. 内定者同士の親睦を深めるための内定者懇親会

内定者同士の交流を目的とした内定者懇親会では、内定者それぞれの自己紹介やミニプレゼンなどを行うのもおすすめです。

リクナビの内定者向けアンケートによると、51.2%の人が内定者懇親会に参加する前に事前課題を出されています。
その事前課題とは、「自己紹介用にパワーポイントでデータ作成をしてください」や「自分が入社したらというテーマでレポートを準備してください」といったものでした。

しっかり事前準備する時間を与えた上で、内定者懇親会の場で自己紹介をしあうことで、中身の濃いコミュニケーションをとることができるでしょう。

先輩同士の親睦を深めるための内定者懇親会

先輩社員との親睦を深めることを目的とする場合は、食事会・飲み会として内定者懇親会を実施する方法があります。
人によっては、先輩社員と話すのに緊張してしまう可能性があるため、なるべくリラックスした状態で会話ができるように場を設けることがポイントです。

内定者懇親会に参加するのが楽しみになるように、社外のイベントスペースを利用したり、立食パーティー式で華やかに実施をしたり、お弁当などを取り寄せて食事をみんなで楽しめる工夫をするのもよいでしょう。

コロナ禍をきっかけに、オンラインで内定者懇親会の食事会を行う企業も増えてきています。

社会人になるための準備となる知識を身に付けるための内定者懇親会

入社に向けて必要な知識を身に付けることを内定者懇親会の目的とする場合は、懇親会の中でグループワークや勉強会の時間を設けると良いでしょう。

ただし、過度に重たい課題を与えてしまうと「入社後ついていけないかも」と不安を与えてしまう可能性もあるため注意が必要です。

オンラインでの内定者懇親会はどうやるべきか?

遠方の内定者でも負担なく参加できる懇親会として、オンラインで開催する企業も増えています。

オンラインでの内定者懇親会を実施する際に、どのような点に気を付けたら良いのでしょうか?

■事例1 オンラインでも交流を増やせるよう、ゲームや企画を盛り込んだ

普段はバーベキューや食事会で懇親会を実施していましたが、Zoomでのオンライン懇親会に切り替えた事例です。
バーベキューと同じように楽しみながら交流できるよう、各自に自己紹介スライドの準備を依頼し、チーム対抗のリモート運動会の企画を盛り込みました。

■事例2 普通の自己紹介もリモートならではのやり方に変える

Web会議システムを通して画面越しで自己紹介をする際、リモートならではの環境を活かした自己紹介をすることも可能です。
自宅にいるペットや家族を紹介したり、趣味で集めているグッズを見せたり、家にいるからこそできる方法で同期同士の交流をすることも可能です。

■事例3 ゲームやアソビを取り入れる

オンライン懇親会では、普通の飲み会のように自由におしゃべりをすることが難しいかもしれません。
そのため、ジェスチャーゲームや謎解きゲームなどアソビの企画をスケジュールに組み込むのも効果的です。

ゲームやアソビを通してお互いの価値観やキャラクターを知ることができるでしょう。

内定者懇親会を実施する上で、知っておきたい気をつけるべきポイント

内定者懇親会を実施するポイント

内定辞退を防ぐために内定者懇親会は効果的ですが、やり方を間違えると逆に内定者のエンゲージメントを下げてしまうこともあります。

内定者懇親会を行う際の注意ポイントについてまとめます。

早めにスケジュールを共有する

内定者には学校や家庭の予定があるため、最低でも1か月前からスケジュールを伝えるよう気をつけましょう。
極端に先のスケジュールを共有すると、忘れられてしまうケースもあるので、直前になったらリマインドするなど丁寧な対応が必要です。

無理に強制参加にしない

内定者はまだ正式に社員になったわけではありません。
人によって学校の授業やゼミ、サークルの予定が多い場合もありますし、卒業するまでは学生生活を楽しみたい方もいるでしょう。

あくまでも内定者の気持ちを優先しないと、内定辞退につながる可能性もあります。
内定式、忘年会のような季節ごとのイベント、内定者懇親会、内定者研修など、すべてに強制参加させるかどうか慎重に判断してください。

可能な限り先輩社員や役員陣など幅広い社員に参加してもらう

内定者懇親会には、人事担当者だけでなく歳の近い社員や子育て中の社員、中堅社員から役職者まで幅広い人に協力してもらうのがポイントです。

さまざまな社員と話すことで、部署ごと・年次ごとの社員の雰囲気や特徴をつかみやすくなり、入社後のギャップを少なくできるでしょう。

内定者懇親会の目的を内定者にも共有する

内定者懇親会の目的を社内、内定者それぞれにしっかり共有することもポイントです。
目的を伝えることで参加者の意識も変わり、内定者懇親会の目的達成に近づきやすくなるでしょう。

内定者同士の相性も考えてグループ分けをする

内定者が多く、懇親会の際にグループ分けをする場合は内定者同士の相性も考慮して分けることがポイントです。
DISCOの行った調査によると、全体の約1割の学生が「他の内定者と雰囲気が合わなかった」という理由で内定承諾後に辞退しています。

内定者同士、または懇親会で一緒に話をする先輩社員との相性を考えて、うまく配置するよう心掛けてください。

先輩社員として自覚ある立ち居振る舞いをする

先輩社員が参加する場合は、いつも以上に立ち居振る舞いや言動に注意するよう呼びかけると良いでしょう。
内定者懇親会のあと内定辞退した学生が、先輩社員の悪い評判を外に漏らしてしまう可能性はゼロではありません。

内定者に対して酒を強要する、過度に馴れ馴れしくプライベートの連絡先を聞くなどの行為は避け、節度ある態度で臨むようにしてください。

内定者懇親会後の内定者フォローについて

内定者懇親会後の内定者フォロー

内定辞退を防ぐためには、内定者懇親会後も定期的な内定者フォローが必要です。
他の企業がどのような内定者フォローを実施しているのかランキングでご紹介します。

内定者フォローの実践内容ランキング

1位 内定者懇親会…74.2%
2位 内定式…59.8%
3位 先輩社員との懇親会…42.7%
4位 人事から状況確認の連絡(電話・メール)…36.9%
5位 人事との面談…29.9%
6位 社内報・資料の送付…27.8%
7位 社内行事への招待…27.3%
8位 社内・工場見学…24.4%
9位 研修…20.5%
10位 アルバイト・インターンシップ…18.9%

内定者懇親会や先輩社員との懇親会を取り入れる企業が圧倒的に多く、それ以外の取り組み割合は企業によってまちまちです。

1番大切なのは、内定者懇親会から入社までの間に内定者を放置せず、複数回会う機会をつくることです。
社内SNSや、グループワーク、入社までのスケジュール案内や内定者同士の引き合わせなど、簡単な内容でも良いので隔週ないし月に1度は連絡をとるのが理想と言えます。

まとめ

今回は、内定者懇親会の必要性や懇親会の内容についてご紹介しました。
企業にとっては内定辞退率を下げるため、学生にとっては入社までの不安を減らすために、内定者懇親会は双方にとって重要な場となります。

近年は、オンラインで内定者懇親会を企画する企業も少なくありません。
オンラインで実施することで、居住地に関わらず参加でき、全国の内定者が一堂に会することが可能になります。
宿泊費や交通費、会場費などのコストが抑えられるのもメリットの1つです。

「バヅクリ」を活用しよう

出典:バヅクリ

オンラインで実施する際、「バヅクリ」のようなオンラインでの研修やワークショップを企画・運営しているサービスを活用することで、内定者・社員同士の理解を促進しやすくなるでしょう。
バヅクリのプログラムはその業界のプロが講師やMCを務めるので、オンラインでも盛り上がる時間を提供してくれます。

図工や、クイズなど、楽しく前向きに取り組めるのアクティビティを行いながら、相互理解を深めたり、一体感を作り出したりできます。
オンラインだけでなく対面でも可能です。

座学ではなく体験型のものが多く、その他の参加者とコミュニケーションを取りながら行うプログラムが多いのが特徴です。

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ぜひ参考にしてみてください。