管理職に求められる能力とは?必須スキル10選と育成・評価のポイントを解説
管理職は、組織の業績と従業員のモチベーションに影響を与える、いわば組織の要とも言える存在です。
しかし「管理職に何を求めるか」「どんな基準で選抜するか」、体系立てて定義できていない企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、管理職に求められる能力スキル10選と社内で管理職を育成・評価する際のポイントを解説します。
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管理職の役割とは

管理職に求められる能力を定義する前に、まず「管理職とはどんな役割を担う存在か」を整理しましょう。
管理職の基本的な役割
管理職の役割は多岐にわたりますが、大きく以下の5つに整理できます。
① 組織目標の達成(業績責任)
自分のチームに割り当てられた目標を達成するために、リソース配分や進捗管理を行うこと。
② 部下の育成・マネジメント
部下一人ひとりの強みと課題を把握し、適切に育成・マネジメントを実施すること。
③ チームビルディング・職場環境づくり
メンバーが力を発揮できるように、心理的安全性が高く、一体感を持って動ける職場環境を整えること。
④ 経営層と現場をつなぐ橋渡し
経営の方針や戦略を現場に落とし込む一方で、現場の声や課題を経営層へ適切に伝えること。
⑤ 意思決定・問題解決
業務上の課題やトラブルが発生した際に、適切な意思決定を下し、問題を解決すること。
プレイヤーと管理職の違い
プレイヤーと管理職では、求められる役割や、評価される軸が異なります。
プレイヤーは、自分自身の役割の中で成果を出すことが求められます。
営業職であれば「どれだけ高い営業成績を上げたか」、クリエイティブ職であれば「どれだけ質の高い成果物を出したか」が評価基準となり、個人の能力や努力が直接評価に結びつきやすいです。
一方、管理職は「チームの成果」が問われます。
自分の行動ではなく、部下が力を発揮できる環境を整え、チームとして目標を達成することが管理職の大きな役割です。
「優秀なプレイヤーが優秀な管理職になるとは限らない」と言われるのは、この評価軸の違いにあります。
管理職に求められる能力の全体像【カッツモデル】

ここでは、管理職に求められる能力を体系的に整理したフレームワーク「カッツモデル」の概要を解説します。
カッツモデルとは
カッツモデル(カッツ理論)は、ハーバード大学の経済学者ロバート・L・カッツが提唱する、マネジメントに必要なスキルを体系化したフレームワークです。
カッツモデルでは、管理職に求められる能力を「テクニカルスキル(業務遂行能力)「ヒューマンスキル(対人関係能力)」「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」の3つに分類しています。
また、組織内のマネジメント層を「トップマネジメント」「ミドルマネジメント」「ロワーマネジメント」の3つに分類したとき、階層によって求められる能力の割合が異なるとしています。
カッツモデルについて詳細記事はこちら:https://buzzkuri.com/columns/trainings/5595/
テクニカルスキル(業務遂行能力)
テクニカルスキルとは、業務を遂行するための専門知識・技術を指します。
たとえば、営業部門の管理職であれば「市場知識」「製品知識」「商談プロセスの理解」、経理部門であれば「会計・税務の専門知識」がテクニカルスキルです。
特に「ロワーマネジメント」層の管理職がテクニカルスキルを備えていることは、部下の業務内容を正確に把握し、適切に指示・判断を行う観点からも重要です。
ヒューマンスキル(対人関係能力)
ヒューマンスキルとは、他者と良好な関係を築き、円滑にコミュニケーションを行う能力です。
具体的には、相手の言葉の奥にある本音や本質的な課題を引き出す「傾聴力」や、チームメンバーの意欲を引き出しながら目標達成に導く「リーダーシップ」が求められます。
部下のモチベーション管理やチームビルディングに役立ち、「トップマネジメント」「ミドルマネジメント」「ロワーマネジメント」すべての階層で必須のスキルです。
コンセプチュアルスキル(概念化能力)
コンセプチュアルスキルとは、複雑な問題を整理・抽象化し、本質を見抜く能力です。
「論理的思考力」「課題発見力」「戦略的思考力」などがコンセプチュアルスキルに当たります。
組織で起きている問題や顧客・市場の変化を構造的に分析する能力は、マネジメント層の中でも特により大きな意思決定が求められる「トップマネジメント」で求められます。
管理職の階層による比重の違い
上記の3つのスキルはどの階層でも求められますが、その比重は管理職の階層によって異なります。

たとえばロワーマネジメントにあたる課長クラス(現場管理職)であれば、テクニカルスキルが重要な一方、トップマネジメントにあたる経営層・役員クラスになると、会社全体の方向性を考えるコンセプチュアルスキルが特に求められます。
人事として管理職の能力要件を設計する際は、このカッツモデルを参照しながら「現場管理職に求める能力」「中間管理職に求める能力」「経営層に求める能力」を分けて設計することで、より実態に即した評価・育成体系を構築できます。
管理職に求められる能力10選

ここではカッツモデルの3つのスキルを踏まえて、管理職が求められる具体的な能力を10つに整理します。
自社の能力要件定義や評価項目を設計する際の参考としてご活用ください。
テクニカルスキル
1. 業務知識・専門性
自分の部門の業務内容を深く理解し、担当領域の専門知識を持つ能力です。
部下の業務を正しく評価し、適切な指示やフィードバックを行うための基盤となる知識です。
2. 目標設定・計画立案力
会社・部門の目標をチーム目標・個人目標へと落とし込み、達成に向けた計画を立てる能力です。
SMARTの法則(Specific・Measurable・Achievable・Relevant・Time-bound)に基づいた目標設定スキルやKPI設計、進捗管理、PDCAサイクルを適切に回す力も含まれます。
3. 問題解決力
業務上の課題やトラブルを分析し、実行可能な解決策を導き出す能力です。
長年の経験や勘だけで対処するのではなく、原因の仮説を立てる「論理的思考力」や「仮説構築力」、そして会社の状況や部下のマネジメント方針も踏まえて適切に意思決定する力が求められます。
ヒューマンスキル
4. コミュニケーション能力
部下・上司・他部門との円滑なコミュニケーションを図る能力です。
「伝える力」だけでなく、相手の言葉に耳を傾ける「聴く力」、本音を引き出す「質問力」も重要です。
管理職のコミュニケーション能力不足は、指示の伝達ミスや情報の共有不足の原因になるだけでなく、部下のエンゲージメントや心理的安全性にも悪影響があります。
5. 部下育成力
部下一人ひとりの強みと弱みを把握し、成長を促す能力です。
個性に合わせた適切な目標設定、定期的なフィードバック、権限委譲、OJTの設計など、多様な手法を組み合わせて部下を育てる力が求められます。
管理職が部下育成力を身につけることは、チーム全体の成果の底上げだけでなく、管理職自身の業務負荷の軽減にもつながります。
6. 1on1・フィードバック力
部下と定期的に1on1ミーティングを実施し、業務状況の把握・課題の共有・動機づけを行う能力です。
評価面談で適切なフィードバックを行う能力もここに含まれます。
部下が安心して本音を話せる雰囲気づくりは、問題の早期発見やモチベーション管理の観点からも重要です。
7. チームビルディング力
チームに一体感を生み出し、互いに協力しながら成果を出す環境を整える能力です。
心理的安全性の確保、多様なメンバーの強みを活かす工夫、チームとしての目標共有など、複合的な能力が求められます。
8. 動機づけ・モチベーション管理
部下一人ひとりのモチベーションの状態を把握し、やる気を引き出す能力です。
「報酬」「成長機会」「社会貢献ややりがい」など、人によってモチベーションの源泉は異なります。
それぞれの価値観・キャリア志向を理解したうえで、適切な働きかけを行う必要があります。
コンセプチュアルスキル
9. 戦略的思考力
目の前の業務だけでなく、中長期的な視点で自部門の方向性や課題を考える能力です。
経営戦略と現場の業務を結びつけ、「今の取り組みが会社全体のどこに貢献しているか」「今後現場はどう行動すべきか」を理解・説明できる力が求められます。
10. 変化対応力・柔軟性
ビジネス環境の急激な変化に対応し、新しいやり方や考え方を積極的に取り入れられる能力です。
最新のテクノロジーや市場環境の変化にアンテナをはり、必要な技術を取り入れたり、対応策を考えたりすることが求められます。
これまでのやり方に固執するのではなく、自らが変化に前向きな姿勢を示し、チームを変革に導くことが重要です。
近年特に重要視される管理職の能力

ここでは、時代の変化に伴って重要視されるようになった管理職の能力を紹介します。
管理職研修のテーマ選定や、評価項目の見直しを行う際の参考にしてください。
心理的安全性を高める力
チームが失敗を恐れず発言・挑戦できる環境を作る能力です。
「失敗を責められない」「意見を言っても否定されない」という雰囲気を、チームの中に作ることが求められます。
Googleの社内調査プロジェクトでも、高パフォーマンスチームに共通する要因として「心理的安全性」が挙げられており、イノベーション創出やエンゲージメント向上に不可欠な能力です。
ダイバーシティマネジメント力
女性・シニア・外国籍・障がいのある社員など、多様なバックグラウンドを持つメンバーをまとめ、それぞれの強みを最大限に引き出す能力です。
女性活躍推進法や高年齢者雇用安定法など、ダイバーシティに関連する法整備が進む中、日本企業においても管理職に求められる必須能力となっています。
リモートマネジメント力
チャットやオンラインツールを活用した進捗管理、非対面でも伝わるコミュニケーションの工夫など、リモート環境でもチームをマネジメントする能力です。
目視による管理や対面コミュニケーションが前提となる出社時のマネジメントとは異なり、明確な達成基準とテキストコミュニケーションをベースにした、自律的なチーム運営能力が求められます。
アンガーマネジメント力
自分の感情(特に怒り)を適切にコントロールし、指導やフィードバックを建設的な形で行う能力です。
パワハラ防止の観点からも、管理職に必須の能力として注目されています。
キャリア支援力
キャリア面談の実施や成長機会の提供、キャリアパスの提示など、部下のキャリア形成を支援する能力です。
キャリア自律を重視する若い世代にとって、「自分の成長を真剣に考えてくれる管理職のもとで働きたい」というニーズは強まっており、チームのモチベーションや離職防止に直結するスキルといえます。
管理職の能力要件を定義する方法

「管理職に求める能力全般は分かったが、自社にどう当てはめるべきか分からない」という方のために、ここでは管理職の能力要件を定義するステップを解説します。
ステップ1:管理職の役割を明確にする
まずは自社における管理職の役割・期待値を言語化するために、「管理職に何を期待しているか」を経営層へヒアリングしましょう。
また現役の管理職にもヒアリングを実施し、「現場ではどんな業務・判断・行動が求められているか」を整理します。
会社の事業フェーズや戦略・組織文化によって管理職に求める役割は変わります。
自社固有の文脈を踏まえて、管理職の役割を定義しましょう。
ステップ2:階層別に能力要件を整理する
課長・部長・本部長など、マネジメントの階層ごとに求める能力の違いを整理します。
カッツモデルの能力の比重も参考にしながら、自社の実態に合わせた階層別の要件表を作成してください。
「何ができれば上位職に昇格できるか」を階層ごとに明確にすることで、管理職候補のキャリア見通しも立てやすくなります。
ステップ3:行動レベルで定義する
評価者によって解釈が異なる言葉は、評価のばらつきを生む原因になります。
能力要件は「コミュニケーション能力が高い」「リーダーシップがある」といった抽象的な言葉で終わらせず、具体的な行動レベルで定義することが重要です。
たとえば以下のように変換するとよいでしょう。
| 抽象的な表現 | 行動レベルの定義 |
| コミュニケーション能力が高い | 部下と週1回以上1on1を実施し、内容を記録している |
| 部下育成に積極的 | 部下ごとに育成目標を設定し、四半期ごとに進捗確認をしている |
| 変化に対応できる | 新しい業務プロセスや制度変更に際して、チームへの周知と実践をリードしている |
ステップ4:評価制度・育成体系と連動させる
定義した能力要件を、評価項目や昇格基準・研修テーマと連動させます。
「能力要件の定義→評価項目への反映→評価結果の育成計画への活用→研修テーマへの落とし込み」というPDCAサイクルを回すことで、管理職の計画的な育成につながります。
管理職候補の選抜・昇格基準への活用

管理職の能力要件を定義できたら、管理職候補の選抜・昇格の基準として活用していきましょう。
ここでは管理職候補を選抜・昇格させる際のポイントを紹介します。
「プレイヤーとして優秀」だけで選ばない
管理職登用の失敗で最も多いのが、「プレイヤーとして優秀だから昇格させた」というケースです。
プレイヤーとしての成果と管理職としての適性は別物です。
管理職の能力要件をきちんと定義した上で、「プレイヤーとしての実績」だけでなく、「管理職として求められる能力の適性」を組み込みましょう。
アセスメントの活用
管理職適性を客観的に測るには、アセスメント(評価)の活用が有効です。
具体的には、マネジメントに関する思考・行動特性を測定する「管理職適性アセスメントツール」や、部下・同僚・上司などが評価者として対象を評価する「360度評価」、管理職がよく直面する場面に対してその対応策を提案させる「ケーススタディ面接」を用いることで、客観的で根拠のある選抜が可能になります。
管理職候補への事前育成
管理職候補への事前育成として、「管理職候補研修」や「次世代リーダー育成プログラム」を昇格前から実施しましょう。
候補者は管理職の役割や求められる能力を事前に知ることができ、また事前育成の過程で「この人物は管理職に向いていない」という判断材料を得られます。
候補者にとっても会社にとっても、ミスマッチを早期に発見できるため、ぜひ実施してみてください。
管理職研修のテーマ設計への活用

管理職に求められる能力要件を整理すると、研修テーマの設計も計画的に行えるようになります。
ここでは管理職の能力要件をベースに、各階層で抑えるべき研修テーマを紹介します。
新任管理職研修で押さえるべきテーマ
管理職に就いたばかりの人材には、管理職が果たすべき役割を認識させるとともに、実務に直結するスキルを学ばせることが重要です。
具体的には下記のテーマを抑えるとよいでしょう。
- 管理職の役割認識
- 目標設定・評価面談
- 部下育成・1on1
- コミュニケーション
- ハラスメント防止
具体的な行動に落とし込める研修を多く盛り込むことで、実務の面で戸惑うことが減り、スムーズにプレーヤーからマネージャーへ移行できます。
既任管理職研修で強化すべきテーマ
管理職として一定の経験を積んだ人材には、「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の強化が求められます。
具体的には下記のテーマを抑えるとよいでしょう。
- 戦略的思考
- チームビルディング
- ダイバーシティマネジメント
- アンガーマネジメント
- 変革リーダーシップ
研修後に各自がアクションプランを立て、部門ごとに実践し、振り返りを行うサイクルを確立すると、組織全体の行動変容につながりやすくなります。
階層別に研修内容を変える
マネジメント層の研修設計を行う際は、階層別に内容を変えることが重要です。
カッツモデルでも言及されているように、階層ごとに求められるスキルは異なります。
階層別に求められる能力の比重に応じて研修内容を変えることで、より効率的な人材育成を行いましょう。
管理職の評価制度への活用

ここでは定義した能力要件を評価制度に反映する際のポイントを解説します。
業績評価だけでなく行動評価を取り入れる
管理職の評価を「チームの業績(成果)」だけで行うケースが多くありますが、それだけでは管理職を適切に評価できません。
業績は景気・市場環境・担当エリアなど、管理職の努力以外の要因にも左右されます。
また業績だけを評価基準にすると、部下を追い詰めて成果を出す行動に流れてしまうリスクもあります。
業績評価だけではなく、「部下の育成・フィードバックの実施状況」や「心理的安全性を高める言動の有無」などといった「行動評価(プロセス評価)」の項目を加えることが重要です。
360度評価の活用
管理職を評価する際には、360度評価を通じて部下や同僚からのフィードバックを取り入れるのが有効です。
上司からの評価だけでは見えにくい「日常のマネジメント行動」を多角的に可視化できます。
評価結果は管理職本人へのフィードバックとして活用し、長期的なスキルアップにつなげましょう。
評価と育成の連動
評価を単なる報酬・昇格の参考資料で終わらせず、次の育成計画に反映させることで、人材開発のPDCAを組織的に回すことができます。
たとえば、360度評価で「フィードバックが一方的」という評価が出た場合は、その管理職に対して「1on1の進め方」や「フィードバック技術」を重点的に学ぶ研修を設けるといった連動が有効です。
管理職育成でよくある課題と対策

管理職の能力要件を定義し、育成・評価の仕組みを整えた企業でも、実務ではさまざまな課題に直面します。
ここでは管理職育成でよくある課題と、その具体的な対策を紹介します。
課題1:プレイヤーとして優秀な人を昇格させたが、マネジメントがうまくいかない
プレイヤーとマネージャーの間にあるマインドセットや求められるスキルの違いが共有されないまま、優秀なプレーヤーを管理職に登用すると、うまくパフォーマンスを発揮できないケースがあります。
対策
マネージャーの昇格基準には、プレーヤーとしての成果だけでなく「管理職適性」を組み込みましょう。
またアセスメントやケース面談の評価を昇格判断の要件のひとつにすることで、プレイヤー実績だけによる昇格を防ぎます。
また、昇格前から管理職候補研修を実施し、本人のマネジメントへの意欲と適性を事前に確認するのもおすすめです。
課題2:管理職研修を実施しても行動が変わらない
せっかく時間とコストをかけて管理職研修を実施したのに、現場で行動変容が起こらない事態を防ぐには、「実践中心の研修内容」と「研修後のフォローアップ」が重要です。
対策
研修プログラムの内容は座学中心のインプットで終わらせず、ケーススタディやグループワークなどを設けるなど、実践重視のものにしましょう。
プログラムで取り上げる内容は、自社で起こった事例や、自社と同規模・同業種での頻出事例にすると、受講者は「明日から現場でどう振る舞うべきか」という具体的な行動イメージを持つことができます。
また研修の最後には今回の学びをベースにどんなアクションを行うか「行動宣言」をしてもらい、一定期間後に振り返りの場を設けることで、研修後の行動変容を促します。
課題3:管理職の能力にばらつきがある
管理職の能力にばらつきが生まれる原因は、管理職の能力要件があいまいな状態で育成・登用・評価が運用されているからです。
求められるマネジメントスキルが明確でないまま管理職に登用されると、各々が自分の能力・過去の経験に基づいて、我流のマネジメントをするようになってしまいます。
対策
管理職の能力要件を行動レベルで明文化し、それを評価項目・研修テーマ・昇格基準と一貫して連動させましょう。
360度評価を定期的に実施し、各管理職の課題を可視化することも有効です。
課題4:管理職本人がマネジメントに意欲がない
本人のアイデンティティや職能が「プレイヤー」のままで止まっていたり、「なぜ管理職を目指すのか」が本人に腹落ちしていないと、マネジメントの意欲が上がりません。
管理職のモチベーションが低いと、マネジメントするチーム全体の士気にも影響が出るため、早急な対策が必要です。
対策
まずは本人に管理職の役割と期待を伝えるとともに、管理職に挑戦することが魅力的な成長機会・報酬・やりがいにつながることを理解してもらいましょう。
一方で、必ずしも全員が管理職を目指す必要はありません。
専門職としてのキャリアパスを整備し、管理職以外にも自社で活躍・成長できる道を示すことが、一人ひとりのエンゲージメント向上につながります。
まとめ
管理職の能力要件を定義し、選抜・昇格基準、研修テーマ、評価制度に一貫して組み込むことで、「管理職が育つ組織」をつくることができます。
本記事で紹介した10の能力と4つの定義ステップを参考に、自社の管理職要件の見直しにぜひ取り組んでみてください。

