ストレス社会と言われる現代。
人により差はあれど、ほとんどの会社員がストレスを抱えながら仕事をしていると言えます。
それは新入社員も例外ではありません。
そこで今回は、新入社員が抱えるストレスの原因や、企業が行うべきストレスケアの方法などをご紹介していきます。
ストレスケアのサポートをしっかり行い新入社員の離職の防止、エンゲージメントの向上を目指しましょう。

若手社員の6 割以上がストレスを感じて働いている

新入社員のストレスに関するアンケート
出典:マンパワーグループ

2019年に、マンパワーグループが22〜27歳の入社2年目までの男女400名を対象に行なったアンケートでは、半数以上もの新入社員が少なからず職場でストレスを抱えていると回答をしました。
また、ストレスを感じていない新入社員は1割にも満たないという結果に。

このアンケートからほとんどの新入社員がストレスを抱えながら、社会人生活を送っていることがわかります。

若手社員の離職率が高まる企業が多い中、ストレスケアやメンタルヘルスケアは企業にとって、必須の取り組みとなってきていると言えるでしょう。

新入社員がストレスを感じる原因

新入社員がストレスを感じる原因は様々ありますが、中でも多く回答された原因は以下の5つです。

1. 仕事内容

「仕事内容」にストレスを感じると答えた新入社員が43.9%と最も多く、

  • 覚えることが多い
  • 電話対応など苦手な仕事をしなくてはいけない
  • マニュアルなどがなく仕事を理解するまでに時間がかかる
  • 同じことの繰り返しでやりがいが感じられない

などの意見がありました。

2. 上司との関係

ストレスを感じる原因として、「仕事内容」に次いで多かったものが「上司との関係」でした。
上司との関係にストレスを感じると答えた人は43.1%。

  • 理不尽なことを言われる
  • 上司の言い方がキツイ
  • 定期的に食事に誘われ断れない

などの理由が挙げられました。

新入社員がストレスを感じる原因のほとんどが、「仕事内容」と「上司との関係性」ですが、その他にも回答されたストレスの原因をいくつかご紹介します。

3. 仕事の責任感

慣れない仕事を行う中、なかなか上手く業務が進められないことに責任感を感じてしまい、ストレスを感じる新入社員もいます。
また、把握している自分の能力よりも高い力を求められる仕事を入社してすぐに与えられ、そのことにストレスを感じる人もいます。

4. 職場環境

長時間労働や、休暇が取りづらいなどの職場環境もストレスの原因となります。

  • 休暇を取るときに理由を聞かれる
  • 残業代がでない
  • タスクは増えているのに賃金に反映されない

などの意見があがりました。

5. 人間関係

上司との関係以外にも、同期、先輩社員との関係性がストレスになることもあります。
また、入社して働き始めてみると、社風や、職場の雰囲気に馴染めないと気づく人も多いでしょう。

義務化されたストレスチェック制度

ストレスチェック制度のデータ

心身ともに悪影響を与え、離職や、エンゲージメント低下、パフォーマンス低下の原因ともなるストレス。
最悪の場合、心や体の病気にも繋がります。
しかし、ストレスは目に見えず、感じ方も人それぞれのため対処がしにくいのも事実。

そこで実施したいのが、ストレスチェックです。
ストレスチェックを実施し、初期段階でストレスやストレスから起こる不調に気づくことで、リスクを回避したり、最小限にしたりすることができます。

50人以上の労働者を抱える企業では、労働安全衛生法の改正によりストレスチェックの検査が義務付けられるようになりました。
平成26年6月25日に公布され、平成27年12月1日より施行されています。

目的

ストレスチェックを行う目的は以下です。

  • メンタルヘルスの不調を未然に防止する
  • 職場環境の改善

実施義務

労働者が常時50名以上の全事業場で、実施が義務付けられています。

ちなみに、50名未満の労働者を抱える事業場では努力義務とされています(※2022年3月現在)。

 労働者に対しては義務化されていない

ただ、事業場に対して義務化されているストレスチェックですが、労働者に対して義務付ける規定はありません。
メンタルヘルス不調で治療中など、負担が大きい場合にストレスチェックの受検を強要しないようにするためです。

 頻度

毎年1 回の実施と労基署への報告が義務付けられています。

 対象者

常時、勤務している労働者。
労働者には、パートタイム労働者や派遣労働者なども含まれています。

参考:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度 実施マニュアル

厚生労働省

 ストレスチェックに加え企業が行うべきストレス対策

ストレスケアを行う企業

ストレスチェック以外にも、企業に実施して欲しいストレス対策がいくつかあります。

ストレスチェックに加えその他の取り組みも一緒に行うことで、職場でのストレスを効率よく減少させることや、効果的なストレスチェックの実施に繋がります。

 1.  「心の健康づくり計画」を策定する

ストレスが少ない労働環境はすぐに作り上げられるものではなく、中長期的視点を持って、計画的に取り組んでいく必要があります。

組織側が心の健康づくりに関する計画を労働者に提示し、それに基づき様々な取り組みを実行、評価・見直しをすることで、ストレス対策の取り組みをブラッシュアップしていきましょう。

「心の健康づくり計画」の中で心の健康づくりの方針や、組織づくりと中長期目標を提示することで、ストレスチェックの位置付けや実施目的も明確になります。

参考:職場における心の健康づくり

厚生労働省

2.  新入社員向けの研修を実施する

ビジネスマナーなど社会人として身につけて欲しいスキルを学ぶための研修と同じように、メンタルヘルスに関する研修を行うといいでしょう。
新入社員に限らず、既存の社員や業務員にも実施することをおすすめします。

特に、社会人としての在り方や働き方が確立していない新入社員には、今後、スムーズに社会人生活を進めて行くための重要な時間となるはずです。

新入社員に向けたストレスケア研修はバヅクリ

バヅクリ
出典:バヅクリ

研修や、チームビルディングのためのワークショップを企画・運営してくれるサービス・バヅクリで、メンタルヘルスケアに関する研修を実施することができます。
人事負担を85%も削減しながら、参加者満足度97%を誇る研修を実施でき、メンタルヘルスに関する講座だけでも

  • マインドフルネス
  • オンラインヨガ
  • オンラインストレスケア研修
  • 相談力向上ワークショップ

など様々なプログラムが用意されています。
お坊さんや、ヨガ講師、フリーアナウンサーなど、講師・ファシリテーターを務めるのはその分野のプロです。

バヅクリはその他の参加者とコミュニケーションを取りながら取り組むプログラムが多いのが特徴で、メンタルヘルスケアに加え、参加者同士の相互理解を深めスムーズな関係性の構築にも役立ちます。

ストレスチェックをする際の注意点

ストレスチェックを行う際の注意

労働者の心を健康な状態で保つために実施されるストレスチェックですが、効果的に実施するために注意するべきことがあります。

 1. ストレスチェックの強要はしない

先ほどお伝えしたように、ストレスチェックの実施は組織には義務付けられていますが、労働者に義務化する規定はありません。
メンタルヘルス不調で治療中の人など、検査が大きな負担となる人に無理に受検を促すことのないようにしてください。

2. 人事権を持つ役員等が実施者にならないように

人事権を持つ役員等が実施者になったり、受検結果が企業側に必ず通知されたりする場合、受検者が正直に検査項目に回答できなくなる可能性があります。
産業医等実施者となることが望ましいとされています。

3. 企業と産業医・安全衛生委員会などがしっかり連携する

人事権を持つ者がストレスチェックの実施者になることは望ましくありませんが、ストレスチェックの結果を踏まえ、企業側と産業医や安全衛生委員会などがしっかり連携し、職場環境の改善に取り組むことで、意味のあるストレスチェックの実施になります。

4. 受検者の個人情報の保護を

受検結果や、その他の健康情報など、個人情報をしっかり保護するようにしましょう。
受検結果を企業側に通知するかどうかも、労働者の意思を尊重する必要があります。

 5. 心の状態を理由とし不利益な扱いをしない

検査結果を受け、

  • 解雇
  • 契約の更新をしない
  • 退職を促す

などの行為は行なってはいけません。

「安心感」が大切

受検者が安心して、ありのままの気持ちを答えられる環境や仕組みを作ることが大切です。
また、検査結果を受け面接指導を受けたい社員が、申し出をしやすい環境を作るようにしてください。

まだ、職場や職場での人間関係に慣れていない新入社員をしっかりサポートするためには、安心感のある環境づくりがとても重要です。

参考:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度 実施マニュアル
参考:職場における心の健康づくり

厚生労働省

ストレスチェックサービス5選

サービスを利用し実施するストレスチェック

ストレスチェックを実施する際に、利用すると便利なサービスをご紹介します。

 1. LAFOOL SURVEY(ラフールサーベイ)

ラフールサーベイは組織診断ツールです。
利用することで「組織」と「労働者」の2つの観点から、職場環境の改善点を見つけ出すことができます。

約3,000社の社員18万人以上のメンタルヘルスデータを元に、大学・精神科医・産業医・臨床心理士の知見を取り入れたオリジナル調査項目から

  • 労働者の心身の健康の状態
  • ハラスメントリスク
  • 離職リスク
  • エンゲージメント

など調べることができ、分析結果を元に課題解決ヒントや対策などフィードバックコメントが自動で表示されます。

料金:
【初期費用】 100,000円
【月額】 400円 / 1人

https://survey.lafool.jp/

2. リモート産業保

産業医と産業看護職の2名体制で、企業のメンタルヘルスケアを行なってくれるサービスです。
遠隔面談も対応可能で、面談用のiPadも無料で貸し出してくれます。

ストレスチェック以外にも、50名以上の労働者を抱える企業に義務付けられた産業保健必須業務に全て対応。
産業医選任届をはじめとする各種書類の作成のサポートも受けることができます。
担当者の負担を大幅に削減することが可能です。

料金:月額3万円~

https://form.sanchie.net/forms/sanchie_002/p01

 3. こころチェッカー

オンラインでストレスチェックができるサービスです。
スマートフォン、PC、タブレット等、様々なデバイスに対応しています。

厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票」の57項目に対応したチェック項目で、検査結果もすぐにわかります。
検査結果を事業主に「通知する」「通知しない」の選択を行うこともできます。

料金:
【基本料】40,000円 / 1年
【年間】250円 / 1人

https://www.cocorochecker.jp/index.html

4. ストレスチェッカー

4000社に導入されている、日本最大のストレスチェックサービス。
国の定めたストレスチェックの基準を満たした検査内容で、

  • ストレスチェック実施画面の文言変更
  • 未実施者への受検勧奨メール送信
  • リアルタイムでの受検状況の確認
  • 面接希望者の把握

などの機能が搭載されています。
高いセキュリティも特徴の1つです。

料金:
【無料プラン】0円(1000人以上の会社は123円 / 1人)
【WEB代行プラン】275円 / 1人(税込)(200人以下は55,000円)
【紙プラン】495円 / 1人(税込)(別途基本料金22,000円)

https://stresschecker.jp/#plan

5. ジンジャーワーク・バイタル

ジンジャーワーク・バイタルは、従業員のコンディションを管理・解析するためのタレントマネジメントツールです。
国の定めたストレスチェックを実施することはできませんが、

  • 天気でその日の気分を表現
  • ログイン不要で回答できる
  • スマートフォンからでも回答可能

というツールで、従業員のコンディションを可視化し、リアルタイムで把握することができます。

コンディションや労働時間などの情報を蓄積・分析することで、離職の可能性やエンゲージメントを測ることができます。

料金:月額300円 / 1人

https://hcm-jinjer.com/workvital/

ストレスによって生じる障害

ストレスにより起こった障害

最後に、ストレスを感じるとどのような障害が生まれるのかをみていきましょう。
心だけでなく、体に支障が出てくる場合もあります。
たかがストレスと侮ってはいけません。
社員が以下のような不調を感じないようにサポートしていきましょう。

心理的な病気

ストレスを感じることで出てくる病気の多くが、精神状態に関係する病気です。

 うつ病

気分が一日中落ち込んでいる、何をしても楽しめないなどの精神症状が特徴です。

周りから見てもわかる症状・状態としては

  • 表情が暗い
  • 自分を責めてばかりいる
  • 涙もろくなった
  • 反応が遅い
  • 落ち着かない
  • 飲酒量が増える

などが挙げられます。

また、うつ病になると眠れない、食欲低下、動機、倦怠感などの身体症状が現れてくる場合が多くあります。

日本では100人に6人が生涯のうちにうつ病を経験するという調査結果が出ています。
また、女性よりも男性の方が1.6倍ほどうつ病にかかる人が多いと知られています。

参考:うつ病

厚生労働省 みんなのメンタルヘルス

 双極性障害

双極性障害とは、うつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。
躁状態とは、病的なまでに気分が高揚して開放的になったり、怒りっぽくなったりする状態のことを指します。

例としては、

  • 延々と喋り続ける
  • 考えが次々飛躍する
  • 注意が散漫になる
  • 寝なくても平気なほど活発になる
  • 焦燥感が目立つ

などです。
先ほどご紹介したうつ状態とは真逆と言える上記のような状態と、うつ状態を繰り返します。

参考:躁状態(そうじょうたい)

社会福祉法人恩賜財団済生会

体的な病気

続いて、ストレスが原因となる体の病気をみていきましょう。
体だけがストレスに反応する人もいれば、ストレスによって起こった心の病気から体にも症状が現れる場合もあります。

不眠症

不眠症とは、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害などの睡眠問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感、意欲低下、集中力低下、食欲低下などの不調が出てくる病気です。

または、逆にストレスを感じることで寝すぎるという症状がでてくる人もいます。

参考:不眠症

厚生労働省 e-ヘルスネット

二指腸潰瘍・胃潰瘍

胃液の分泌と粘液の分泌のバランスが崩れて起こる病気です。
ストレスによって引き起こされることの多い病気と言われています。

お腹の上部が痛くなり、二指腸潰瘍の場合は上腹部の中心から右側(自分からみて)に空腹時に痛みが、胃潰瘍の場合は上腹部の中心から左側(自分からみて)食後に痛みが出ます。

参考:ストレスなどが誘因、再発も多い「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」

一般財団法人 札幌同交会病院

過敏性腸症候群

腸が刺激に対して過敏な状態になり、便通異常を起こす病気です。
ストレスや、自律神経失調などが原因です。
慢性的に

  • 腹部の膨張感
  • 腹痛
  • 下痢 / 便秘
  • 便通の異常

を感じます。

参考:過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)

厚生労働省 e-ヘルスネット

心筋梗塞

血栓により動脈が閉鎖し、万が一の場合は命にも大きく関わる病気です。
加齢や、喫煙、糖尿病、高血圧、肥満などが原因とされますが、ストレスやうつ病も心筋梗塞を引き起こす原因となることがあると分かってきました。

参考:心筋梗塞発症の危険因子:抑うつとストレス

厚生労働省 e-ヘルスネット

まとめ

最後にご紹介したように、ストレスを感じると心身ともに様々な障害がでてきます。
新入社員の多くがストレスを抱えながら仕事をしていることがアンケートからも分かりましたが、このような症状を発症せず、初期の段階で対処できるようにストレスチェックを行うことをおすすめします。

ストレスの感じ方は人それぞれ。
ストレスチェックによって状態を可視化することで、対処がしやすくなります。

慣れない環境で業務に取り組む新入社員。
離職率を低下させ、エンゲージメントやパフォーマンスを向上させるためにも、ストレスチェックを行いしっかりサポートしましょう