オンライン研修とは、研修講師や受講者それぞれがパソコンやスマートフォンなどのデバイスを使用して、オンラインでつないで行う研修です。
一般的に、オンライン研修はZoomやTeamsといったWeb会議ツールを用いますが、昨今ではオンライン研修に特化したWebツールやサービスが多数登場しています。

今回はオンライン研修におすすめのツール・サービス15選として、各ツールの特徴や料金、選ぶポイントなどを解説します。これからオンライン研修を進める企業様は、ぜひ参考にしてみてください。

オンライン研修を行うには専門のツールやサービスの導入がおすすめ

オンライン研修を行う社員

オンライン研修ツールとは、オンライン研修を配信する専用のツールや、オンライン研修をつなぐときに使うWeb会議ツールを指します。
オンライン研修に特化したサービスは、オンライン研修ならではの企画やファシリテーション、研修効果の分析などをサポートしてくれるものです。

オンライン研修ツール

オンライン研修ツールには次の種類が挙げられます。

1. オンデマンド研修用ツール

オンデマンド研修とは、あらかじめ録画、録音された動画や教材資料を配信する研修ツールです。受講者のペースで視聴でき、繰り返し見て知識の定着をはかることができます。

2. e-learningのLMS(Learning Management System)

e-learningのeは、「electric」の頭文字です。直訳すると、「電子化された学び」となり、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを用いて行う学習形態を指します。
LMSとは、e-learning用の教材管理や配信を行うプラットフォームです。

※オンデマンド研修とe-learningは、ほぼ同義語です。

3. Web会議ツール

Web会議ツール(Web会議システム)とは、その名のとおりWebで離れた相手とつないで、会議を行うためのツールです。
1対1の会話ができるもの、1対複数名のウェビナー形式で配信できるもの、少人数のグループを複数作成しディスカッションできるものなどがあります。

※例…Zoom、Teams、Google Meetなど

4. オンライン研修企画や実施支援サービス

オンライン研修の目標設定やカリキュラム作り、研修準備や当日の事務局対応まで幅広く支援してくれるサービスです。
オンライン研修ツールを自分たちで使いこなす自信がない場合は、研修企画の上流からサポートしてもらうと安心です。

オンライン研修のメリット・デメリット

オンライン研修は、インターネット回線とデバイスさえあれば、全国各地どこからも参加できます。
移動が発生しないため手間が省けるだけでなく、教材に沿って各自が進めるe-learningであれば研修講師とのスケジュール調整が発生しない点がメリットです。

一方、研修受講者がそれぞれ別の場所から研修参加するため、受講者同士のコミュニケーションが不足したり、受講者の能動的な参加につながりにくかったりする点がデメリットといえます。

オンライン研修のメリットは、こちらの記事でもご紹介しています。

オンライン研修ならバヅクリ

出典:バヅクリ

バヅクリは研修やワークショップを企画・運営するサービスで150種類以上ものプログラムが用意されています。
複数のプログラムを組み合わせ、自社にあった無駄のない研修をカスタマイズすることができます。

バヅクリの研修やワークショップはオンラインでも実施できるプログラムがほとんどで、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド式での研修の実施も可能です。

オンライン研修に必要な機器

オンライン研修を行うには、安定したネットワーク環境や使いやすいWeb会議ツールが必要不可欠です。
オンライン研修に必要な機器や準備品は以下のとおりです。

  • 安定したネットワーク環境
  • 予備ネットワーク環境(主なWeb回線が途切れた際に利用)
  • Web会議ツール
  • パソコン、スマートフォン、タブレットなどの通信端末、予備端末
  • ヘッドフォン
  • マイク
  • USBカメラ
  • ライト(表情を明るく見せる)
  • 研修資料(必要あれば紙で印刷)

オンライン研修ツール・サービス選定のポイント

オンライン研修のためのツールを選定するポイント

オンライン研修を初めて実施するときや、オンライン研修の内容を充実させたい場合は、オンライン研修専用のツールやサービスを活用すると良いでしょう。
自社だけで実施すると、不慣れなことも多く、本来の研修成果を達成できない可能性があるためです。

オンライン研修の企画づくりや準備、当日の進め方など全体のフォローが必要な人は、大手研修会社のサービスや、オンライン研修全体を支援してくれるサービスを選びましょう。
当日の運営や、企画づくりだけ心配な方は、オンライン研修のコンテンツ企画会社を頼る方法もあります。

オンデマンド研修向けのツールを使う場合は、画面の操作性や教材の見やすさ、学習進捗管理の機能面で選ぶのがポイントです。

おすすめのオンライン研修ツール15選

オンライン研修ツールを使い研修を受ける社員

ここからは、オンライン研修ツール・サービスを15つ取り上げて、ツールの特徴や料金、利用をおすすめしたい企業例など網羅的に解説します。

サービス名|運営会社特徴費用
バヅクリ|バヅクリ株式会社社内イベント、内定者フォロー、チームビルディング、オンボーディングのテーマでプロ講師陣による独自講座を利用できます。1回25万円~
Shouin+|ピーシーフェーズ株式会社Shouin+とは、トレーナーの動画や作業マニュアルをシステムに登録して配信するオンライン研修ツールです。問合せ
Teachme Biz|株式会社スタディスト動画や画像を用いて、簡単に業務手順をマニュアル化できるツールです。5万円~
schoo|株式会社schoo導入企業2000社以上、6500本以上の豊富なカリキュラムを月額1500円で見放題となっています。月額1500円~
インソース|株式会社インソース年間55万人の受講実績、オンラインでの受講者は25万人を突破した老舗の研修会社です。月額16500円~
GLOBIS オンライン企業内研修|株式会社グロービズグロービズでは2014年より、文部科学省の認可を受けたMBAプログラムを武器に、質の高い研修カリキュラムを展開しています。問合せ
Biz CAMPUS Online|株式会社ラーニングエージェンシー定額制集合研修、講師派遣研修、ビジネススキル診断テストなど幅広いサービス軸で展開しています。初期費用30万円+45000円~
playse.eラーニング(プレース)|株式会社manebi導入企業1000社、3000種の教材レッスンが見放題のオンライン研修ツールです。1名500円~
Seculio|LRM株式会社Seculioは、情報セキュリティの専門コンサルティング会社が運営する、情報セキュリティに特化したe-learningサービスです。初期費用10万円+1名500円~
KnowledgeDeliver|株式会社デジタル・ナレッジ教材作成、学習、運用管理までワンストップで行えるe-learningです。問合せ
LinkedInラーニング|LinkedIn株式会社LinkedInラーニングはアメリカ発のオンライン学習サービスです。月額2990円~
LearnO(ラーノ)|Mogic株式会社法人700社、35万人以上の受講者が利用するe-learningシステムです。月額4900円~
AirCourse(エアコース)|KIYOラーニング株式会社社員教育のためのクラウドサービスです。社内研修を撮影してエアコースにアップロードすれば、簡単にオンライン共有が可能です。0円のお試しあり
Etudes(エチュード)|アルー株式会社e-learningに特化した、国産のクラウド型LMSです。数人~数十万人規模まで管理ができ、e-learningと集合型研修を一元管理できます。問合せ
ひかりクラウド スマートスタディ|東日本電信電話株式会社(NTT東日本)資料共有のドキュメント、倍速再生できるビデオ教材、管理者と受講者間でチャットできる機能、知識定着を確認するドリルや、200名までつなげるWeb会議機能が備わっています。5500円~

1.オンラインに特化・カリキュラムがユニークな研修ツール

始めに、オンラインの利用に特化した研修ツール・サービスを紹介します。

バヅクリ|バヅクリ株式会社

バヅクリ|バヅクリ株式会社
バヅクリは、チームビルディングやオンボーディングを目的としたユニークなカリキュラムを提供する研修サービスで、オンラインでも対面(オフライン)でも研修の実施が可能です。
社内イベント、内定者フォロー、チームビルディング、オンボーディングのテーマでプロ講師陣による独自講座を利用できます。

費用:250,000円〜(1イベントあたり)、チケット制・単発利用プランあり

Shouin+|ピーシーフェーズ株式会社

Shouin+とは、トレーナーの動画や作業マニュアルをシステムに登録して配信するオンライン研修ツールです。
研修コンテンツの登録、学習、研修後の分析の3ステップで簡単に利用ができ、OJTトレーナー不足を解消します。

費用:問合せ

https://shouin.io/

Teachme Biz|株式会社スタディスト

動画や画像を用いて、簡単に業務手順をマニュアル化できるツールです。
研修コースの受講進捗を可視化できるため、受講者の理解度を管理しやすい点がポイントです。
新人教育・研修だけでなく、料理レシピや作業マニュアルの作成、営業資料作成などに活用できます。

費用:5万円~

https://biz.teachme.jp

2.実績多数・知名度の高さで選ぶ定番の研修サービス

続いて、実績数が豊富な老舗研修会社のサービスを紹介します。

schoo|株式会社schoo

導入企業2000社以上、6500本以上の豊富なカリキュラムを月額1500円で見放題となっています。
新入社員、中堅社員など階層別カリキュラムや、ビジネススキル・OAスキル・自己啓発・プログラミングといった多様な切り口の講座が魅力です。

費用:月額1500円

https://schoo.jp/biz/

インソース|株式会社インソース

年間55万人の受講実績、オンラインでの受講者は25万人を突破した老舗の研修会社です。
もともとオフラインで提供してきた豊富な研修サービスを、そのままオンラインで提供しています。
通常の公開研修と同様の紙テキストを利用できるため、紙テキストに親しんだ企業様も安心して利用できます。

費用:1万6千500円~(講座によって価格変動あり)

https://www.insource.co.jp/bup/online-seminar.html

GLOBIS オンライン企業内研修|株式会社グロービズ

グロービズでは2014年より、文部科学省の認可を受けたMBAプログラムを武器に、質の高い研修カリキュラムを展開しています。
オンライン研修のトレーニングを受けたプロ講師陣をそろえ、アウトプット中心の研修スタイルが特徴です。

費用:問合せ

https://gce.globis.co.jp/service/online/gce/

Biz CAMPUS Online|株式会社ラーニングエージェンシー

定額制集合研修、講師派遣研修、ビジネススキル診断テストなど幅広いサービス軸で展開しています。
オンライン動画研修のカリキュラムは300テーマと豊富にあり、1万3千社、320万人の受講実績があります。

費用:1名~99名の場合、初期費用30万円に加え1名あたり月4万5千円となり、企業規模によって価格は変動します。

https://www.learningagency.co.jp/service/bco/

3.オンデマンド研修/e-learning向けのオンライン研修ツール

最後に、オンデマンド研修/e-learning向けの動画配信ツールや、研修ツールをご紹介します。

playse.eラーニング(プレース)|株式会社manebi

導入企業1000社、3000種の教材レッスンが見放題のオンライン研修ツールです。
たとえ1000名分の社員登録をしても、実際に研修講座を使った分しか課金されないため、研修費用のコストダウンも期待できます。

費用:1名500円~

https://playse.jp/e-learning

Seculio|LRM株式会社

Seculioは、情報セキュリティの専門コンサルティング会社が運営する、情報セキュリティに特化したe-learningサービスです。
40種類以上の講座がテスト付で用意されており、毎月1つ最新の研修講座が追加されます。
ISMS、Pマーク、クラウドセキュリティ、マイナンバー法、個人情報保護法といったセキュリティ認証にも対応しているため安心です。

費用:初期費用10万円、1名500円~

https://www.lrm.jp/seculio/feature/

KnowledgeDeliver|株式会社デジタル・ナレッジ

教材作成、学習、運用管理までワンストップで行えるe-learningです。
企業、官公庁、医療機関を中心に2000社以上の導入実績があります。
ASP、オンプレミス、DKクラウドなど豊富な導入形態があり、「ASP・SaaS安全・信頼性情報開示認定」を受けるなどセキュリティ対策も安心です。

費用:問合せ

https://www.digital-knowledge.co.jp/

LinkedInラーニング|LinkedIn株式会社

LinkedInラーニングはアメリカ発のオンライン学習サービスです。
ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3分野で16000を超えるコースがあり、国内外で知名度の高いエキスパート講師が連携しています。

費用:月2990円~

https://www.linkedin.com/learning/?originalSubdomain=jp

LearnO(ラーノ)|Mogic株式会社

法人700社、35万人以上の受講者が利用するe-learningシステムです。
幅広い動画教材がすぐ閲覧できるパッケージと、動画教材の準備や学会、研修、Webセミナー代行までまとめて支援するパッケージも提供しています。

費用:月4900円~

https://learno.jp/

AirCourse(エアコース)|KIYOラーニング株式会社

社員教育のためのクラウドサービスです。
社内研修を撮影してエアコースにアップロードすれば、簡単にオンライン共有が可能です。
確認テストやアンケートを組み込んだり、教育履歴やテスト結果などの情報を一元管理できます。

費用:0円~お試しコースあり

https://aircourse.com/

Etudes(エチュード)|アルー株式会社

e-learningに特化した、国産のクラウド型LMSです。
数人~数十万人規模まで管理ができ、e-learningと集合型研修を一元管理できます。
社内の他システムとの連携提案や、人事育成施策の上流からサポートする点が強みです。

費用:問合せ

https://etudes.jp/

ひかりクラウド スマートスタディ|東日本電信電話株式会社(NTT東日本)

社内研修やWeb会議で利用できる、e-learningプラットフォームです。
資料共有のドキュメント、倍速再生できるビデオ教材、管理者と受講者間でチャットできる機能、知識定着を確認するドリルや、200名までつなげるWeb会議機能が備わっています。

費用:5500円~(オプションあり)

https://business.ntt-east.co.jp/service/e-learning/

まとめ

ツールを使いスムーズに実施されるオンライン研修

受講者が自分で参加する場所を選べるオンライン研修は、今後も多くの企業で導入されるでしょう。
オンライン研修をスムーズに進め、研修効果を高めるためにはオンライン研修ツールやサービス活用が欠かせません。
研修目的の設定や研修カリキュラムの企画、当日の運営と効果測定までワンストップで支援してくれるサービスも多数存在します。
無理に自社で対応せずに、研修のプロにかしこく頼ることをおすすめします。この記事を参考に、自社にあったオンライン研修ツールをぜひ選んでみてくださいね。