ストレスコーピングとは、ストレスへうまく対処しようとすることを意味します。
対人関係や目標達成へのプレッシャーなど、ストレスフルな環境で働く従業員のメンタル面での不調を予防し、働きがいを感じながら仕事をしてもらうという目的から、ストレスコーピング研修を実施する企業が増えています。

本記事では人事担当者向けに、ストレスコーピングの概要とストレスコーピング研修の具体的な事例、ストレスコーピング研修を実施する際におすすめの研修会社を紹介します。

ストレスコーピングとは

ストレスコーピングとは

ストレスコーピングとは、ストレスに対して上手に対処すること。
ストレスコーピング理論を提唱したアメリカの心理学者ラザルスによると、ストレスは下記のプロセスを経て発生します。

ストレスが発生するプロセス

1.ストレッサーの発生

ストレッサー(ストレスの原因)となるものの発生。
ストレッサーには、物理的なものから社会的・心理的なものまでさまざまなものがあります。

2.認知

ストレッサーに対して評価が行われます。

3.ストレス反応

評価に応じて症状が引き起こされます。
ストレス反応には抑うつ・不安などの心理的なもの、動悸・腹痛など身体的なもの、過食・アルコール依存など行動的なものがあります。

ストレスコーピングとは、これらのストレス発生のメカニズムに合わせて適切な対応をとることでストレスを解決しようとする方法です。

ストレスコーピングの3種類

ストレスコーピングの方法として、以下の3種類があります。

1. 問題焦点コーピング

ストレッサーそのものに働きかけて、それ自体を変化させて解決を図ろうとする方法です。
問題焦点コーピングの例として、仕事で業務量が多すぎてストレスを感じている場合に、仕事量を調整してもらうことでストレスを解決しようとする対応が挙げられます。
ストレッサーそのものにアプローチしているので解決する可能性が高まる一方で、ストレスそのものに働きかけるので実行が難しいのがデメリットです。

2. 情動焦点コーピング

ストレッサーそのものではなく、それに対する考え方や感じ方を変えようとする方法です。
例えば、仕事でミスをしてしまい上司から指摘を受けた場合、多くの人は落ち込むでしょう。
上記のストレスを情動焦点コーピングで対応する場合、仕事のミスを過度に落ち込むのではなく「次回から同じようなミスをしないようにしよう」「上司は自分の成長のために指摘してくれているんだ」と思考を変えます。
そうすることで気持ちを前向きにしようとする試みが、情動焦点コーピングです。

3. ストレス解消型コーピング

ストレスを感じてしまった後に、そのストレスを発散させる方法です。
スポーツやショッピング、美味しい食事など、自分の好きなことを行って気分転換をすることでストレスが解消されます。
比較的気軽に実行できる一方で、ストレスの根本原因の解決にはならないのがデメリットです。

ストレスコーピング実施のうえで大事なこと

1. 現在の状態を把握する

強いストレス状況下に置かれると、冷静な判断を行うことが難しくなると言われています。
実際には小さな問題を過度に大きく捉えてしまったり、反対に重要なストレスのサインを見逃してしまったりすると、返ってストレス状態が悪化し、精神的・身体的な不調をきたす可能性が高まります。
そのため、ストレスコーピングを実施する際は、自分の現在の状態を把握するためにも、上司や家族、友人などに相談して客観的な意見を聞くようにしましょう。
時には精神科医や臨床心理士など、ストレス疾患のプロに相談するのも一つの手です。

2. 主体的に問題解決をしていく意志を持つ

漠然とストレスと向き合うだけでは問題を解決できない場合も多いです。
そのため自分の力でストレスや問題を解決していくのだという意志を持つことが重要になります。
また、ストレスコーピングを行う際には、自分はどの方法を使ってストレスコーピングを行おうとしているのか意識することも大切です。

3. ストレスコーピングの種類をたくさん持っておく

ストレスコーピングの種類はいくつかありますが、あらゆる状況に対応できる万能なストレスコーピングは存在しません。
なのでストレスの種類や現在自分が置かれている状況に合わせて、適切なストレスコーピングを選ぶことが重要です。

まずは上記に示したストレスコーピングをいくつか試してみて、自分に合った方法を見つけていくのがおすすめです。
数をこなしていくうちに自分なりのストレスコーピングの型が出来てきます。

とはいえ「どのようにストレスコーピングをすればいいか分からない」など、実施する上で不安を抱えている方は、研修などを通して実践するのもおすすめです。

ストレスコーピングにおすすめの研修

ストレスケア研修
出典:バヅクリ

オンライン研修サービスのバヅクリが提供する「ストレスケア研修 〜ストレスとの付き合い方を学び生産性を安定させる〜」では、自分の心の癖と自分にとってのストレッサー要因を分析し、その対処方法について考えます。
ストレスとの向き合い方を学ぶことで、心の病を未然に防ぐとともに、楽しく前向きに仕事ができるようになります。
仕事や人間関係で悩みが尽きない若手社員の方におススメの研修プログラムです。

ストレスコーピング研修とは

ストレスコーピング研修を受けた人材

ストレスコーピング研修の目的

1. メンタルヘルス対策の効果的な方法を学ぶ

企業側でメンタルの不調に陥らないよう環境を整えることは重要である一方で、まったくストレスのない仕事というものは少ないものです。
そのため従業員一人ひとりがストレスに対して適切に対処できる術を身につけてもらうことも大切になります。
ストレスコーピング研修を受けてもらうことで、従業員のメンタルヘルスケアにつながります。

2. 相手のタイプにあわせたコミュニケーション方法を学ぶ

職場における大きなストレス要因のひとつに人間関係があります。
ストレスコーピング研修では実際にストレスを感じたときの対処法を学ぶとともに、ストレスを増大させないコミュニケーション方法も学べます。
特に管理職やマネージャー層がストレスコーピング研修を受けることで、相手のタイプに合わせて適切な対応ができるようになります。
そのため従業員のストレスが軽減されるとともに、トラブルの減少による生産性の向上も見込めます。

3. 職場でも実践できるストレスコーピングを身につける

ストレスコーピングの中には、職場の中でも実践できるものが多くあります。
それらのストレスコーピングを身につけることで、ストレスと上手に付き合っていきながらいきいきと働けるようになります。

ストレスコーピング研修の内容

1. イントロダクション

講師が今回の研修の目的やゴールを説明します。
目的やゴールを明確にすることで、受講者に目的意識を持ってもらいます。

2. 自分のストレス

そもそもストレスはどんなメカニズムで発生するかを学んでもらいながら、自分がどんなことにストレスを感じやすいか、またどんなストレス反応が起こりやすいかなどの自己分析をしてもらいます。
自分のストレス要因を客観的に把握することで、ストレスコーピングが行いやすくなります。

3. 職場のストレス

ケーススタディを行いながら、どんなところに職場のメンタルヘルス問題が潜んでいるのかを学びます。
また周囲の人が大きなストレスを抱えている場合に、どのように気づき、声をかけていくべきか、その対処法を習得します。

4. ストレスコーピング

ストレスコーピングの考え方や種類を学び、職場でもできるストレスコーピングの方法を実践していきます。

5. 自分でできるストレス対策

余暇の際に、自分でできるストレス対策について解説します。
自分の感情を客観的に見つめるための方法や、自律神経を整えてリラックスする方法を学び、日々のストレス解消に活かします。

ストレスコーピング研修にさらに興味を持った方は、バヅクリのストレスケア研修のプログラム概要もチェックしてみてください。

バヅクリのストレスケア研修のプログラム概要はこちら

ストレスコーピング研修を提供する会社

ストレスコーピング研修を提供する企業

おすすめの提供会社

1. バヅクリ

バヅクリ
出典:バヅクリ

【料金】165,000円〜
【URL】https://buzzkuri.com/
【内容】

バヅクリは、チームの成長と社員の行動変容にコミットするオンラインチームビルディングサービスを提供する会社です。
同社が提供する研修プログラムでは、ストレスケア研修や心の回復力を向上させるレジリエンス研修など、社員のストレスコーピングをサポートするものを多数用意しています。
業種や経験年数問わずおすすめのプログラムです。

2. 株式会社アイル・キャリア

株式会社アイル・キャリア
出典:株式会社アイル・キャリア

【料金】要問い合わせ
【URL】https://www.ill-career.co.jp/
【内容】

アイル・キャリアは、企業だけでなく官公庁向けの研修を実施している社員研修会社です。
同社の「ストレスマネジメント講座」は、自分のストレス傾向を分析して最適な対処方法を学べます。
また研修内容は希望に合わせてカスタマイズ可能です。

3. 株式会社シェルメール

株式会社シェルメール
出典:株式会社シェルメール

【料金】要問い合わせ
【URL】https://kigyo-kensyu.heart-c.co.jp/
【内容】

シェルメールは、「心理学」を強みにした人材教育会社です。
研修プログラムは心理学と実践を重視しており、集合研修やオンライン研修も対応しています。
ストレスコーピングでメンタルタフネス研修」では、自分自身の認知のゆがみをチェックでき、すぐに取り入れられる対処法・解消法を学べます。

4. 株式会社NextEAP

株式会社NextEAP
出典:株式会社NextEAP

【料金】要問い合わせ
【URL】https://nexteap-healthycompany.jimdo.com/
【内容】

NextEAPはメンタルヘルス対策に特化して、中小企業の健康と生産性向上を支える会社です。
ハラスメント相談窓口を設置するとともに、無料でのセミナー開催やメディア掲載なども積極的に行っています。
ストレスコーピング研修は、目的に応じてアレンジしたものを提供してくれます。

5. リスキル

リスキル
出典:リスキル

【料金】要問い合わせ
【URL】https://www.recurrent.jp/
【内容】

株式会社リスキル(リカレントより2022/5/2付けで商号変更)は、1986年の創業以来人材育成事業のみを取り扱ってきた研修会社です。
リスキルの「新入社員向け ストレスマネジメント研修」は、新入社員が直面する問題やストレスとの向き合い方を学ぶ研修です。
ストレスに対してどんな対応をすればいいのかを包括的に学ぶことができるプログラムです。

6. NECマネジメントパートナー株式会社

NECマネジメントパートナー株式会社
出典:NECマネジメントパートナー株式会社

【料金】1万1,000円(税込)
【URL】https://www.neclearning.jp/
【内容】

NECマネジメントパートナーは、NECグループが培ってきた人事ノウハウを活かして研修サービスを提供している会社です。
今日からできる!ストレスマネジメント」は、2時間1万1,000円(税込)で受講可能。
自社が必要としている研修にカスタマイズでき、予算と照らし合わせながら効果的な研修が受けられます。

研修会社の選び方

1. 研修の形式

研修には集合研修型、オンライン型、公開型などさまざまな形式があります。
集合研修型は研修に集中してもらうことができる、オンライン型はリモートでも参加できる、公開型は費用が比較的安いなど、それぞれメリットとデメリットがあります。
それぞれを比較して自社に合った研修会社を選びましょう。

2. 過去の実績

はじめての研修会社を使う際は、過去の研修実績や研修事例などをチェックするのがおすすめです。
自社の似た業種・規模の会社で実績が多い、事例で望んでいる効果が得られそうなど、事前に確認することでより良い研修会社を選ぶことができます。

3. 講師

講師の経歴やプロフィールも重要なポイントです。
どんな実績を持っているかを確認し、信頼できる講師に研修を依頼しましょう。

まとめ

本記事ではストレスコーピングの概要とストレスコーピング研修の具体的な事例、ストレスコーピング研修を実施する際におすすめの研修会社を紹介しました。

リモートワーク下で社内コミュニケーションが取りづらくなり、孤独感からストレスを抱えてしまう社員が増えています。
ストレスコーピング研修を実施することで、ストレスを軽減できる仕組みを構築しましょう。