レジリエンスは、困難やストレス・挫折などのネガティブな状況にうまく適応し、すぐに立ち直ることができる能力のこと。
プレッシャーのある状況下でも臨機応変に対応することが求められるビジネスパーソンにとって、レジリエンスは重要な能力です。
そしてレジリエンスを従業員に持ってもらうための取り組みとして注目されているのがレジリエンス研修です。
本記事ではレジリエンス研修の概要を、オンラインで実施する際のポイントやおすすめの研修サービスとともに紹介します。
目次
レジリエンス研修が必要とされている背景
現代は産業構造や外部環境の変化が激しく、
- Volatility(ボラティリティ:変動性)
- Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)
- Complexity(コムプレクシティ:複雑性)
- Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)
の頭文字をとってVUCA(ブーカ)の時代とも言われています。
そしてこの急激なビジネス環境の変化に対応できず、メンタルヘルスの不調を起こしてしまう人が増えてきています。
以前、レジリエンスが低い人は社会経験の少ない若手社員が多いと言われていました。
しかし現在は、働き方改革による管理職の負担増加や世代間のコミュニケーションギャップなどの影響もあり、リーダー・マネージャーと呼ばれる中堅層でも心の病にかかってしまう状況です。
そんな中で、変化に対して柔軟に対応する力を従業員に身につけてもらうためにも、レジリエンス研修の必要性が高まっています。
レジリエンス研修をおこなう目的
「ストレスは成長のために必要」と認識してもらう
一般的に、ストレスは悪いものと思われがちです。
しかしストレスは、自分を大きく成長させてくれる「良いストレス」と過剰な不安や強迫観念により心身に不調をもたらす「悪いストレス」に分類できます。
レジリエンス研修を行う目的として、良いストレスと悪いストレスを見極める能力を身につけることがあります。
それらを適切に分類できるようになることで、ストレスフルな状況を自己成長の機会であると捉えなおせるようになります。
ストレスに対する様々なアプローチ方法を身に付ける
ストレスに冷静に対処できるようになることで、レジリエンスは自然と高まっていきます。
レジリエンス研修ではネガティブ思考を脱却するための認知療法的概念である「ABCDE理論」や、失敗したときの回復方法、ストレスをためない工夫など、ストレスに対する様々なアプローチを知ることができます。
悩みの種類別に、実践的な解決方法を学んでもらう
レジリエンス研修ではストレスマネジメントの理論だけではなく、マインドフルネス呼吸法やエンロールマネジメントなど「すぐ実践できるストレス対処法」を学ぶことができます。
レジリエンス研修ならバヅクリ
研修サービスのバヅクリが提供する「心の回復力を向上させるレジリエンス研修」では、心の回復力「レジリエンス」を高める10の方法について学べます。
自信を無くしている若手社員や上からも下からも板挟みの中間管理職の方、成果に対するプレッシャーが大きいハイキャリア層など、全てのビジネスパーソンにおススメの研修プログラムです。
オンラインでレジリエンス研修をおこなう際のポイント
オンラインでおこなうメリットは、場所や時間を選ばずにレジリエンス向上を目指せることです。
ここではオンライン別にレジリエンス研修を実施する際のポイントを解説します。
1. 対象・目的別に実施する
抱えている悩みやストレスの性質は、若手社員と中堅層、管理職では大きく異なります。
レジリエンス研修では自分の心の癖を自己分析し、開示していくワークなども行うため、階層別に研修を実施しないと本音を語れなかったり、新たな軋轢が生じてしまったりします。
そのためレジリエンス研修を実施する際は、メンバー向け・リーダー向け・管理職向けなど、階層別に実施するのがおすすめです。
2. 自身の思考の傾向を把握してもらう
心身のバランスを崩してしまう人の中には、そもそも自分がストレスを抱えていることを自覚できていない人も多くいます。
そのため、まずは自分自身の思考の傾向を把握してもらうことが大切です。
自分の思考の癖やストレス状態を把握するスキルを身につけると、ストレスを感じた際にも客観的な視点で対処できるようになるため、メンタルダウンを未然に防ぐことにもつながります。
3. 心理的安全性を意識する
心理的安全性は、誰もが自分の考えや気持ちを発言できる組織の状態のこと。
レジリエンス研修では自分の心に向き合ってもらう必要があるため、心理的安全性が低い状態で行ってしまうと研修の効果は薄れてしまいます。
そのためレジリエンス研修は階層別に分けて実施する、プログラムの最初に「この場で話したことを上長に報告することはありません」と伝えるなど、本音を話しやすい雰囲気を作りましょう。
4. レジリエンスを見える化しながら、PDCAを回す
レジリエンスは可視化しづらく、また一朝一夕で身につくものではありません。
「レジリエンス研修を一回行って終わり」ではなく、継続的にモニタリングしながらレジリエンスを高める取り組みを行うことが重要です。
ストレスチェックなどのアンケートを行い、従業員のレジリエンスの状態を把握しながら、レジリエンス研修の定期開催や個別での声がけなどを行いましょう。
また「失敗を否定しない環境を作る」「メンバー同士で褒め合うコミュニケーションをとる」などの心理的安全性を高める取り組みをすることで、レジリエンスの高い職場づくりも実現できます。
レジリエンス研修サービスを提供している会社
1. バヅクリ
【料金】250,000円〜
【URL】https://buzzkuri.com/
【内容】
バヅクリ株式会社は、チームの成長と社員の行動変容にコミットする研修やチームビルディングサービスを提供する会社です。
同社が提供する心の回復力を向上させるレジリエンス研修では、レジリエンスについて学びながら、ストレスや困難を乗り越える力を身に付けることができます。
業種や経験年数問わずおすすめのプログラムです。
2. インソース
【料金】要問い合わせ
【URL】https://www.insource.co.jp/index.html
【内容】
株式会社インソースでは、基本となるレジリエンス研修の他に、新人向けのレジリエンス向上研修や中堅社員向けの組織貢献力向上研修など、職場全体のレジリエンスを高めるプログラムも用意されています。
また研修組織の課題に合わせた「オーダーメイド型」や一名からでも気軽に参加できる「オンライン公開講座」など、さまざまな形式のものが用意されています。
初心者からマネジメント層までさまざまな立場の人が学べるものを用意しているため、自社に合ったコースを見つけることができるでしょう。
3. ヒューマンブリッジ
【料金】要問い合わせ
【URL】http://www.human-b.co.jp/
【内容】
株式会社ヒューマンブリッジは、セミナーの企画運営や人事コンサルティングなどを手がける企業です。
ヒューマンブリッジのレジリエンス研修では、若手・中堅社員向けのものはもちろん、レジリエンスを周囲に波及させる「レジリエンス3.0 プラクティショナー」になりたい人向けの研修など、さまざまな人を対象とした研修プログラムが用意されています。
レジリエンス研修を含めた無料の公開セミナーも多数開催していますので、気になる人は参加してみてはいかがでしょうか。
4. 日本能率協会マネジメントセンター
【料金】要問い合わせ
【URL】https://www.jmam.co.jp/hrm/training/
【内容】
日本能率協会マネジメントセンターは、70年以上人材育成事業を行う一般社団法人日本能率協会(JMA)が母体となっている企業です。
オンライン研修やeラーニングサービス、講師派遣やアセスメントツールの提供など、人材育成をサポートする幅広いサービスを提供しています。
同社のレジリエンス研修ではレジリエンスを高める方法を3STEPに分け、自分自身に適用するトレーニングを学べます。
まとめ
本記事ではレジリエンス研修について、オンラインで実施する際のポイントやおすすめの研修サービスを解説しました。
変化の激しい現代において、レジリエンスの重要性はますます高まっています。
しかし、多くの会社ではレジリエンス向上のためにまとまった時間を取るのが難しいこともあるでしょう。
そんな場合は、時間と場所を選ばずに実施できるオンラインでのレジリエンス研修をおすすめします。