「部下にどうフィードバックすればいいか悩んでいる」「フィードバックがうまくいかず、チームの生産性が上がらない」など、フィードバックに課題を抱えているマネージャーの方は多いのではないでしょうか。

部下やチームの生産性やチームワークを向上させるためには、適切なフィードバックスキルが欠かせません。

本記事では、マネージャーが身につけるべきフィードバックの種類やポイント、おすすめの研修について解説します。

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そもそもフィードバックとは

フィードバックは、相手の行動に対し改善点や良かった点などの評価を伝え、次の行動に反映させる取り組みです。

ほめることを基本とする「ポジティブフィードバック」と、問題点を指摘する「ネガティブフィードバック」の大きく分けられ、ビジネスシーンでは「人事評価」「人材育成」「プロジェクトの振り返り」「1on1」などで多く行われます。

フィードバックの重要性が増している背景として、競争が激化するビジネス環境において、社員一人ひとりが少しでも早く成長する必要があることが挙げられます。

フィードバックを行うことで、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。

基本的にフィードバックは上司から部下に対して行われますが、その他にもプロジェクトリーダーからメンバーへ、先輩から後輩へ、メンターから新入社員へ、同僚から同僚へ行うこともあります。

フィードバック研修とは

フィードバック研修は、社員の業務に対し良い点や課題点を評価し、具体的な改善方法を的確に伝えるスキルを学ぶ研修です。

フィードバック研修を通じてフィードバックのスキルが高まれば、社員の成長を妨げる要素を取り除き、的確な学びを与えられるようになります。

また研修を通じて、受講者はリーダーとしてのコミュニケーション能力を高めることができ、結果として組織全体の生産性向上にも寄与します。

フィードバック研修の目的

ここでは企業がフィードバック研修を行う目的を解説します。

従業員のモチベーションを高める

ポジティブフィードバックを通じて相手の努力や長所を改めて伝えることで、従業員はどのように組織に貢献しているかを理解し、仕事のモチベーションが高まります。

その結果主体的に業務に取り組むようになり、結果としてスキルアップや生産性の向上へとつながります。

また従業員のモチベーションの向上は、離職率の低下やチームワークの向上などにも良い影響があります。

組織全体の目標の達成へつながる

目標設計は、まず組織全体の目標が各チームの中に落とし込まれ、そこから各メンバーの目標として細分化される、という流れで行われます。

フィードバック研修を行いフィードバックの精度が高まると、各メンバーの現状の課題点が発見・改善されやすくなります。

さらにフィードバックは過去・現状の評価だけではなく、未来の成長へ向けた方向性を示す機会にもなるため、組織の目標達成に向けた具体的なアクションプランを策定しやすくなります。

またフィードバックが日常的に行われれば、オープンなコミュニケーション文化が育まれ、問題解決が迅速に行われるようになるでしょう。

その結果各メンバーの目標が達成されるだけではなく、チームや事業部全体のスムーズな目標達成にもつながります。

若手の人材育成

実務にあたっている若手社員の多くは目の前の業務に忙殺され、自分の仕事を振り返る余裕がなくなっていることも少なくありません。

フィードバック研修を実施するとともに、定期的なフィードバックを行うことで内省の機会を設けることで、若手社員は自分の課題や強みを整理できます。

またフィードバックの中で具体的な改善アクションを決め、実践するというサイクルを繰り返すことで、成長が加速し、早期の戦力化が可能になるでしょう。

フィードバックの種類

フィードバックのやり方にはいくつかの種類があります。

ここではフィードバックの種類を3種紹介します。

サンドイッチ型

サンドイッチ型フィードバックは「ポジティブ→ネガティブ→ポジティブ」という順番でフィードバックを行う手法です。

まずは相手の良い点を具体的に褒め、その後に改善が必要な点を指摘し、最後に再び良い点を強調することで、ネガティブフィードバックのデメリットであるモチベーション低下を最小限に抑えることができます。

サンドイッチ型の具体的な例として、プロジェクトレビューの際に「プレゼンの構成は非常に分かりやすかった(ポジティブ)。ただし、グラフの説明が少し不明瞭だったので、次回はデータの解説を詳しくするようにしましょう(ネガティブ)。全体としては非常に説得力のあるプレゼンでした(ポジティブ)」というフィードバックが挙げられます。

SBI型

SBI型フィードバックは、Situation(状況)、Behavior(行動)、Impact(影響)の順番でフィードバックを伝える手法です。

例えば「昨日の会議で(Situation)、あなたがデータを提示した時(Behavior)、チーム全員がそのデータを基に効果的な議論を行えました(Impact)」などのように、具体的な状況と行動を明確にし、その結果生じた影響を伝えることで、社員は改善点を具体的に把握できます。

SBI型フィードバックでは、あいまいな表現や主観的な意見を避け、具体的な事実に基づいて行うことで、部下は上司からの言葉を受け入れやすくなるでしょう。

ペンドルトン型

ペンドルトン型フィードバックは、社員自らに「今後、どう改善すればいいか」「どう行動すればいいか」を考えさせるフィードバック手法です。

一方的にアドバイスや問題点を伝えるのではなく、対話を通じて自ら改善点を見つけられるようリードします。

「今回は何がうまくいったと思いますか?」「次回、どのように改善したいと考えていますか?」と投げかけることで、社員は自らの行動を振り返り、自分で改善案をみつけることができます。

ペンドルトン型フィードバックは受け手の自律的な問題解決能力を高め、自己成長を促す際に効果的な方法です。

フィードバックを行う際のポイント

ここではフィードバックを行う際のポイントを解説します。

定期的な開催を心掛ける

フィードバックは一度限りではなく、定期的に行いましょう。

社員が行動を起こした後、なるべく早いタイミングでフィードバックを行うことで、その行動が新鮮なうちに評価と改善点を伝えることができます。

また定期的なフィードバックを行うことで、従業員が自分のパフォーマンスを継続的に見直し、改善するサイクルを確立できます。

1on1や人事評価など社員自身のパフォーマンスについてディスカッションする時間を設け、従業員の成長やモチベーション維持をサポートしましょう。

オープンクエスチョンで考える機会を与える

フィードバックの場では、社員の自発的な思考や行動を引き出すために、オープンクエスチョンを用いましょう。

オープンクエスチョンは「イエス」・「ノー」では答えられない、具体的な回答が必要な質問のことです。

オープンクエスチョンを通じて社員に自分の考えを言葉にしてもらうことで対話が生まれ、相互理解が深まり、次の改善に行動につなげることができます。

オープンクエスチョンを実践する際は、質問は具体的で相手が答えやすいものにしましょう。

また質問を投げかけた後は、回答に耳を傾け、社員の考えに理解を示す姿勢が重要です。

客観的な視点を持つ

フィードバックを行う際には、感情的にならず、客観的な視点を持ちましょう。

相手のミスや改善点を指摘する際、感情的に否定するのではなく、相手の立場に立って考え、共感を示しつつも、客観的な視点から話すのが肝要です。

フィードバックの際には具体的な事実に基づいて話すことを心がけることで、社員は自分の行動を客観的に見つめ直し、次回に向けて前向きに改善策を考えることができます。

おすすめの研修をご紹介

フィードバックコミュニケーション研修

相手に伝わるフィードバックをするためには、人は自分と違うことを前提にコミュニケーションを取ることが大切です。

バヅクリのフィードバックコミュニケーション研修は、相手の視点に立ったフィードバックのポイントを学んだ上で、フィードバックのスキルをUPさせる様々なワークに取り組みます。

これらのワークを行うことで、部下1人1人に寄り添い、相手にこちらの応援している気持ちを感じ取ってもらえるようなフィードバックができるようになります。

管理職やチームリーダーになりたての若手社員など、フィードバックスキルを身に付けたい人におすすめの研修です。

まとめ

適切なフィードバックを行うことで社員のモチベーションを向上させ、生産性の向上が期待できます。

フィードバック研修では、部下が的確な学びを得られるフィードバックの手法を知ることができます。

バヅクリではフィードバックの手法やポイントを学習できる研修を用意していますので、この記事を参考に受講を検討されてみてはいかがでしょうか。

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