人事制度の見直しや新規構築を検討する際、「どのコンサルティング会社に依頼すべきか」と迷う企業は多いです。

世の中には大手の総合コンサルティングファームから、HR領域に特化した専門会社、中小企業の実情に寄り添ったパートナーまで、実に多様なサービスが存在します。

本記事では、大手コンサルティング会社4社・HR専門コンサルティング会社6社・中小企業に強い会社5社の計15社を厳選し、それぞれの特徴・強み・費用感を比較。

また、選定時の5つのチェックポイントも解説していますので、ぜひパートナー選びの参考にしてください。

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目次

人事制度コンサルティングとは

人事制度コンサルティングとは、外部の専門家が企業の人事課題を整理し、等級制度・評価制度・報酬制度などの仕組みを設計、構築・定着させるまでを一貫して支援するサービスです。

具体的な支援範囲は会社によって異なりますが、大きく以下の領域をカバーします。

  • 等級制度の設計:職種・職務・役割に応じたグレード体系の構築
  • 評価制度の設計:目標管理(MBO)やコンピテンシー評価など、公正な評価の仕組みづくり
  • 報酬制度の設計:等級・評価と連動した給与・賞与テーブルの設計
  • 規程・マニュアルの整備:制度を運用するための社内文書の作成
  • 運用定着支援:評価者研修や説明会など、現場に制度を根付かせるための伴走支援

人事制度は「作れば終わり」ではなく、現場で正しく運用されてはじめて効果を発揮します。

そのため設計フェーズだけでなく、運用定着まで支援してくれるかどうかが、コンサル会社選びの重要な判断軸です。

人事制度コンサルに依頼するメリット

外部コンサルへの依頼には、主に以下のメリットがあります。

専門知識・ノウハウの活用

自社に人事制度設計の経験者がいなくても、多くの企業支援実績を持つ専門家の知見を即座に活用できます。等級・評価・報酬の三制度を整合させた設計は、知識と経験が無いと難易度が高く、時間とコストを無駄にするリスクがあります。外部コンサルを活用することで、こうしたリスクを大幅に軽減できます。

客観的な視点での課題把握

社内では「当たり前」になっていた制度の矛盾点や運用の形骸化も、第三者の目線で初めて可視化されることが少なくありません。経営層・管理職・現場社員それぞれへのヒアリングを通じて、表面化していなかった組織課題を整理・構造化してもらえる点は、外部コンサルならではの強みです。

工数の大幅削減

制度設計には、現状分析・競合・市場調査・制度設計・規程整備・説明資料の作成など、膨大な工数が発生します。これらをコンサル側が主導して進めることで、社内の人事担当者はコア業務への集中が可能になります。特に人事部門の人員が限られている中小・中堅企業にとって、この工数削減効果は大きなメリットです。

最新トレンドへの対応

ジョブ型雇用・人的資本経営・同一労働同一賃金など、人事領域を取り巻く法規制や市場動向は年々変化しています。常に最前線の情報に触れているコンサルタントに依頼することで、現在の制度が時代遅れにならないよう、最新の枠組みを踏まえた設計が可能になります。

人事制度コンサルに依頼するデメリット・注意点

一方で、以下の点にも注意が必要です。

コストがかかる

従業員規模や支援範囲によっては、数百万円〜数千万円の費用が発生します。「制度を整えたはよいが、費用対効果が見えない」という状況を避けるためにも、依頼前に「何のために制度を変えるのか」「どんな状態になれば成功といえるか」を社内で整理しておくことが重要です。

社内にノウハウが蓄積されにくい

設計をすべて外部に任せてしまうと、「なぜこの制度になったのか」という背景が社内に残らず、制度改定のたびにコンサルへの依頼が必要になるリスクがあります。これを防ぐためには、コンサルタントに任せきりにせず、社内の人事担当者をプロジェクトに深く関与させることが重要です。伴走しながら知見を蓄積することで、将来的な自走力につながります。

自社への理解に時間がかかる

コンサルタントが自社の事業内容・組織文化・人間関係を深く理解するまでには、一定の時間がかかります。特にプロジェクト序盤は、ヒアリングや情報共有に多くの時間を割く必要があります。スムーズに進めるためには、社内での課題整理や現状データの準備を事前に進めておくことが有効です。

これらを踏まえて、「設計フェーズのみ外部委託して運用は内製」「設計〜定着まで一貫して伴走してもらう」など、自社の状況に合わせた依頼範囲を設定することが成功の鍵です。

人事制度コンサルティング会社を選ぶ5つのポイント

世の中にある多くのコンサルティング会社の中から自社に最適なものを選ぶには、以下の5点を確認しましょう。

自社の業種・規模での支援実績があるか

業種や企業規模によって、人事課題の性質は大きく異なるもの。

自社と近い属性の企業での支援実績が豊富なコンサル会社を選ぶことで、業界特有の慣習や課題を踏まえた提案を期待できます。

支援範囲(設計のみか、運用定着まで含むか)

コンサルティング会社は「制度設計のみ」に特化している企業と、運用・定着フォローまで含めて支援が可能な企業に分かれます。

社内に人事のプロが在籍しており、制度設計の方針さえ固まれば自走できる企業には設計特化型が向いています。

一方で人事担当者が少なく、導入後の運用に不安がある中小企業は、運用・定着のサポートが得られる会社を選ぶのがおすすめです。

コンサルタントの経験・専門性

実際に担当するコンサルタントの経験・専門性も重要な要素の一つ。

事前にどんな人がコンサルタントを担当するのか、その人の専門領域や経験を確認し、プロフィールや実績を共有してもらうと安心です。

費用体系の透明性

見積もりをもらう際に、費用体系をあらためて確認しておきましょう。

「総額でいくらになるか」だけではなく、フェーズごとの費用内訳や追加費用などもしっかりチェックします。

「最初は低価格を提示されていたが、その後追加オプションが重なり、最終的に想定の倍以上の金額になった」というケースは少なくありません。

後から誤解が生じないよう、見積に含まれるスコープがどこまでなのか、契約前に書面で確認しましょう。

導入後のサポート体制

制度設計が完了した後、実際の評価運用や制度変更のタイミングなど、導入後に相談できる体制があるかも重要なポイントです。

年1回の振り返りミーティングを含むプランや、追加費用なしで一定期間の相談に対応するプランなど、会社によってアフターサポートの内容は様々。

はじめて人事制度を整備する企業や、人事担当者が少ない企業は、導入後のサポート体制まで視野に入れてパートナーを選ぶとよいでしょう。

【比較表】人事制度コンサルティング会社15選

以下はおすすめの人事制度コンサルティング会社の比較表です。

自社のニーズや費用感と照らし合わせながら、最適な会社を選びましょう。

会社名特徴・強み
マーサージャパン・グローバル人事制度統合に強み
デロイト トーマツ コンサルティング・M&A後の人事統合やPMI・組織再編対応に強み
コーン・フェリー・役員報酬設計・後継者育成で豊富な実績あり
WTW(ウイリス・タワーズワトソン)・報酬・福利厚生制度・年金制度の設計に特化
バヅクリ(人事制度X)・大手の1/3の価格・3ヶ月で支援
・制度設計から運用定着まで一貫して伴走
リンクアンドモチベーション・自社の組織診断ツール「モチベーションクラウド」と連動した制度設計
セレクションアンドバリエーション・人材開発と連動した評価制度設計に強み
リクルートマネジメントソリューションズ・アセスメントツール「SPI」と連動・人材データの蓄積と分析に基づく制度設計
パーソル総合研究所・調査・研究データに基づく制度設計・グループ内の人材サービスと連携した人事支援
トランストラクチャ・要員計画・人件費シミュレーションに強み
あしたのチーム・クラウドシステム「あしたのクラウド」と連動・最短1ヶ月で制度構築可
新経営サービス・1,000社以上の中堅・中小支援実績
日本能率協会コンサルティング・1942年設立の老舗コンサルティング会社・製造業の現場改善連動と連動した制度設計に強み
タナベコンサルティング・中期経営計画・経営戦略と連動した制度設計
リブ・コンサルティング・ベンチャー・中堅の成長支援特化・戦略立案から実行支援まで伴走

大手コンサルティング会社(4社)

大手コンサルティング会社では、グローバルなネットワークと豊富なリソースを活かし、大企業から中堅企業まで幅広く対応します。

経営戦略と連動した総合的な組織・人事コンサルティングを得意としており、M&Aや組織再編など、複雑な案件にも対応できる体制が整っています。

マーサージャパン

マーサージャパンは、アメリカに本社を置く世界最大級の組織・人事コンサルティングファームの日本法人です。

日本での支援実績は45年以上を誇り、グローバル130カ国以上のネットワークを活かした支援が最大の強みです。

職務評価手法「IPE(International Position Evaluation)」や、グローバル報酬サーベイなど独自の方法論を持っており、特に複数国にまたがる人事制度の統一・統合プロジェクトで高い評価を受けています。

ホームページ:https://www.mercer.co.jp/

デロイト トーマツ コンサルティング

Big4の一角を担う総合コンサルティングファームであるデロイト トーマツ コンサルティングは、ソリューションとして人事制度コンサルティングを提供しています。

経営戦略から人事制度まで一貫して支援できる総合力が強みで、特にM&A後の人事統合(PMI)や、組織再編に伴う制度再設計の領域で豊富な実績があります。

グループ内の税務・法務専門家との連携が可能で、制度設計と規程整備をワンストップで進められる点も魅力です。

ホームページ:https://www2.deloitte.com/jp/

コーン・フェリー

コーン・フェリーは、アメリカに本社を置く組織・人材コンサルティングファームで、リーダーシップ開発と人材アセスメントの分野で高く評価されている会社です。

役員報酬の設計やサクセッションプランニング(後継者育成計画)において豊富な実績があります。

同社が持つエグゼクティブサーチ(経営幹部のヘッドハンティング)部門と連携し、経営人材の「採用・評価・育成・登用」まで一貫した支援が可能です。

ホームページ:https://www.kornferry.com/ja

WTW(ウイリス・タワーズワトソン)

WTW(ウイリス・タワーズワトソン)は、イギリスに本社を置く組織・人事コンサルティングファームです。

人事領域だけではなく企業リスクマネジメントにも強みがあり、報酬・福利厚生制度の設計に特化した専門性が最大の強みです。

また、年金・退職金制度の設計においても業界内で高い評価を受けており、グローバルで優秀な人材を集められる人事制度を整備したい企業におすすめの会社です。

ホームページ:https://www.wtwco.com/ja-jp

HR専門コンサルティング会社(6社)

ここでは人事・組織領域に特化し、独自のメソッドやツールを保有する会社を紹介します。

大手コンサルティングファームに比べてコストを抑えつつ、HR領域の深い専門知識とノウハウを活用した支援を受けられるのが特徴です。

バヅクリ(人事制度X)

バヅクリが提供する「人事制度X」は、「大手コンサルの1/3の価格で、3倍速い」がコンセプトの人事制度コンサルティングサービスです。

一般的に6〜12ヶ月かかる制度設計を、最短3ヶ月で完了させる仕組みを持っています。

最大の強みは「設計で終わらない」点で、制度の骨格となる「人事ポリシー」の策定から等級・評価・報酬制度の設計、人事担当者へのトレーニング、運用課題の継続管理まで、現場に定着するまでの伴走支援が手厚いのが特徴です。

スピーディーな導入を求める中堅・中小企業や、はじめて人事制度を整備する企業におすすめです。

ホームページ:https://download.buzzkuri.com/document-system_lp

リンクアンドモチベーション

「モチベーションエンジニアリング」という独自メソッドを持つリンクアンドモチベーションは、従業員のエンゲージメント向上と人事制度設計を一体で考えるアプローチが特徴です。

組織診断ツール「モチベーションクラウド」と連動した制度設計により、現状の組織課題を定量データで把握したうえで制度を構築できます。

上場企業を含む2,000社以上の支援実績を持ち、「制度設計と組織活性化を同時に進めたい」と考える中堅・大手企業におすすめです。

ホームページ:https://www.lmi.ne.jp/

セレクションアンドバリエーション

セレクションアンドバリエーションは、「育成型人事制度」というコンセプトのもと、評価が人材の成長につながる仕組みを重視した人事制度設計に力を入れています。

導入後1年間の運用サポートが標準で付帯しており、制度を定着させるまで安心して伴走してもらえる点も魅力です。

ホームページ:https://www.sele-vari.co.jp/

リクルートマネジメントソリューションズ

リクルートマネジメントソリューションズでは、リクルートグループが保有する人材データを活かし、採用から育成・評価まで一貫した人材マネジメント支援を提供します。

特にアセスメントツール「SPI」や研修プログラムとの連動が強みで、採用時のデータと評価・育成のデータを統合した分析が可能です。

ホームページ:https://www.recruit-ms.co.jp/

パーソル総合研究所

パーソル総合研究所は、シンクタンクと人事コンサルティングの機能を併せ持つパーソルグループの専門機関です。

労働市場や働き方に関する独自のリサーチを豊富に保有しており、日本の人材市場の実情に合った制度設計ができます。

また、パーソルグループの人材サービスと連携し、人材確保と人事制度整備を含めた総合的な人事支援を得ることができます。

ホームページ:https://rc.persol-group.co.jp/

トランストラクチャ

トランストラクチャは、要員計画・人件費シミュレーションに強みを持つ、組織・人事コンサルティング会社です。

事業戦略から必要な人員数・人件費を逆算し、持続可能な人事制度を設計するアプローチでコンサルティングを行います。

事業構造改革や組織のスリム化に伴う人員適正化の支援実績も豊富で、コスト面での整合性を重視した制度設計を求める企業に特におすすめです。

ホームページ:https://www.transtructure.com/

中小企業に強いコンサルティング会社(5社)

ここでは大企業向けの複雑な仕組みではなく、少ない人員でも運用できる「シンプルで実践的な制度設計」と、手厚い伴走サポートを提供することに強みを持つ会社を紹介します。

あしたのチーム

「中小企業の人事評価制度を変える」をミッションに掲げるあしたのチームは、導入実績4,000社以上を誇る中小企業向け人事評価のリーディングカンパニーです。

クラウドシステム「あしたのクラウド」と一体化した制度設計が最大の特徴で、制度の設計と同時に評価ツールの運用基盤が整う仕組みになっています。

初期費用80万円〜・月額3万円〜という明確な料金体系と、最短1ヶ月での制度構築が可能な点も魅力の一つです。

ホームページ:https://www.ashita-team.com/

新経営サービス

中堅・中小企業向けに1,000社以上の支援実績を持つ新経営サービスは、各社の成長ステージや経営課題に合わせたカスタマイズ設計を行います。

評価者研修など、現場への浸透を支援するプログラムも充実しており、「制度設計だけでなく、運用まで一緒に考えてほしい」という企業におすすめです。

ホームページ:https://www.skg.co.jp/

日本能率協会コンサルティング

日本能率協会コンサルティングは1942年設立の老舗コンサルティング会社で、製造業を中心に幅広い業種での実績を誇ります。

現場の業務改善活動と連動した人事制度設計が強みで、「改善成果を評価に反映させたい」「現場のモチベーションにつながる制度にしたい」という製造業・サービス業の企業に向いています。

ホームページ:https://www.jmac.co.jp/

タナベコンサルティング

タナベコンサルティングは1957年創業の経営コンサルティング会社で、中期経営計画の策定と人事制度設計を一体で進められる点が最大の特徴です。

「経営戦略と人事制度がバラバラになっている」「5年後の成長に合わせた制度に変えたい」という中堅企業に向いています。

ホームページ:https://www.tanabeconsulting.co.jp/

リブ・コンサルティング

リブ・コンサルティングはベンチャー・中堅企業の急成長フェーズを支える伴走型コンサルティングを強みとしており、事業の成長スピードに合わせた柔軟な人事制度設計が特徴です。

戦略立案から実行支援まで一貫して関わるスタンスで、「組織が急拡大しているが、制度が追いついていない」と感じているベンチャー・中堅企業に特におすすめです。

ホームページ:https://www.libcon.co.jp/

人事制度コンサルティングの費用相場

人事制度コンサルティングの費用は、企業規模や支援期間、カスタマイズの程度によって大きく異なります。

以下の目安を参考にしてください。

企業規模従業員数の目安費用目安
小規模100名未満50万円〜200万円
中規模100〜500名200万円〜500万円
中堅500〜1,000名500万円〜1,000万円
大企業1,000名以上1,000万円〜3,000万円以上

予算感を早期に把握したい場合は、お問合せの際に見積もりの概算を併せて確認しましょう。

人事制度コンサルティングを依頼する流れ

はじめてコンサルを利用する場合、「どのような手順で進むのかイメージがわかない」という方も多いでしょう。以下に、問い合わせから運用定着までの7ステップを整理しました。

ステップフェーズ主な内容
STEP 1問い合わせ・ヒアリング自社の課題・規模・予算を整理し、コンサル会社に初回相談。複数社に問い合わせて比較することを推奨
STEP 2提案・見積もり取得コンサル会社から支援方針・スコープ・費用の提案を受ける。費用の内訳・追加費用の有無を必ず確認
STEP 3契約・プロジェクト開始契約書でスコープ・期間・成果物を明文化。社内プロジェクトチームを組成し、キックオフ
STEP 4現状分析・課題抽出(1〜2ヶ月)ヒアリング・社員アンケート・既存制度レビューを通じて人事課題を整理
STEP 5制度設計(3〜6ヶ月)等級・評価・報酬の三制度を設計。経営層・現場責任者とフィードバックを重ねながら精度を上げる
STEP 6規程・マニュアル作成(1〜2ヶ月)現場担当者が迷わず運用できる社内規程・評価シート・マニュアルを整備
STEP 7導入・運用開始(1〜2ヶ月)全社説明会・評価者研修を実施。最初の評価サイクルを通じて微修正を行い、制度を定着させる

STEP 1 問い合わせ・ヒアリング

まず自社の人事課題・従業員規模・予算感・希望スケジュールを社内で整理した上で、コンサル会社に初回相談を行います。この段階では「まだ依頼するか決めていない」という状態でも問題ありません。多くのコンサル会社は無料で初回相談に対応しています。

1社だけに問い合わせるのではなく、複数社に声をかけて比較検討することを強くおすすめします。会社によってアプローチや得意領域が異なるため、複数社の話を聞くことで自社に合ったパートナーを見極めやすくなります。


STEP 2 提案・見積もり取得

初回ヒアリングをもとに、コンサル会社から支援方針・スコープ・費用の提案を受けます。このとき、総額だけでなく「フェーズごとの費用内訳」「追加費用が発生するケース」「契約に含まれる成果物の範囲」を必ず確認しましょう。

「最初は安く見えたが、後から追加オプションが重なり想定の倍近い金額になった」というケースは珍しくありません。曖昧な点はこの段階で書面に残しておくことがトラブル防止につながります。


STEP 3 契約・プロジェクト開始

支援内容に合意したら契約を締結します。契約書にはスコープ・期間・成果物・担当者・追加費用の発生条件を明文化しておくことが重要です。

契約後はキックオフミーティングを実施し、プロジェクトを正式にスタートさせます。このタイミングで社内プロジェクトチームも組成しておきましょう。人事担当者だけでなく、現場の管理職や中堅社員も巻き込むことで、後の制度設計の精度と現場への受け入れがスムーズになります。


STEP 4 現状分析・課題抽出(1〜2ヶ月)

コンサルタントが経営層・管理職・現場社員へのヒアリングや社員アンケートを実施し、現行制度の問題点と組織課題を整理します。既存の評価制度・等級制度・賃金規程のレビューもこのフェーズで行われます。

「制度はあるが形骸化している」「評価基準が曖昧で社員の納得感が低い」といった課題が、この段階で初めて可視化されることも多くあります。現状分析の精度がその後の設計品質を左右するため、社内側も積極的に情報を提供することが重要です。


STEP 5 制度設計(3〜6ヶ月)

プロジェクト全体の中で最も工数がかかる、コアとなるフェーズです。現状分析の結果をもとに、等級制度・評価制度・報酬制度の三制度を設計します。

三制度はそれぞれ独立したものではなく、「等級に応じた評価基準」「評価結果を反映した報酬テーブル」というように連動させて設計することが重要です。経営層・現場責任者との認識合わせを繰り返しながらブラッシュアップするため、社内メンバーが主体的にフィードバックを行う姿勢が制度の完成度を高めます。


STEP 6 規程・マニュアル作成(1〜2ヶ月)

制度設計が固まったら、現場で実際に運用するための社内規程・評価シート・運用マニュアルを整備します。どれだけ優れた制度でも、運用ドキュメントが不十分だと現場が迷い、制度が機能しなくなります。

管理職が評価面談で迷わず使えるか、人事担当者が評価サイクルを回しやすいかという視点で、わかりやすさを重視した資料づくりが求められます。


STEP 7 導入・運用開始(1〜2ヶ月)

全社員向けの制度説明会と、評価を行う管理職向けの評価者研修を実施し、制度を正式にスタートさせます。「なぜこの制度になったのか」という背景と意図を丁寧に伝えることが、社員の納得感と制度への信頼につながります。

最初の評価サイクルを一通り回した後、「使いにくい部分はないか」「評価のばらつきが出ていないか」を確認し、必要に応じて微修正を行います。制度の定着はこのフェーズで終わりではなく、運用を重ねながら継続的に改善していく姿勢が重要です。

なお、バヅクリの「人事制度X」のように最短3ヶ月で設計を完了させるスピード対応型サービスも登場しています。「急いで制度を整備したい」「まず最低限の仕組みを作りたい」という場合は、スピード重視のサービスも選択肢に入れましょう。

人事制度コンサルティング導入時の注意点

どれほど優れたコンサルティングサービスでも、受け入れる側の準備が整っていないと、思うような成果は得られません。

ここでは人事制度コンサルティング導入を検討する会社向けに、導入時の注意点を4つ紹介します。

経営層のコミットメントを得る

人事制度の見直しは、評価や報酬に直結するため、従業員の関心と不安が高まるプロジェクトです。

「なぜ今、制度を変えるのか」「どのような意図があるのか」を経営層が自らの言葉で発信し、社員の納得感を高めましょう。

外部のコンサルタント任せにせず、社長・経営幹部が当事者として関わる姿勢を示すことで、従業員の不安を軽減できます。

社内プロジェクトチームを組成する

自社の文化・歴史・人間関係を最もよく知っているのは社内のメンバーです。

人事担当者に加え、現場の管理職や中堅社員をプロジェクトメンバーに巻き込むことで、実態に即した制度設計ができ、導入後の受け入れもスムーズになります。

現場の声を反映する仕組みを作る

設計フェーズでは、一部のメンバーだけで議論が進んでしまいがちです。

アンケートや座談会を活用して広く現場の声を収集し、設計に反映させましょう。

「自分たちの意見が制度に盛り込まれた」という実感が、制度への納得感と運用へのモチベーションにつながります。

運用定着までを見据えたパートナー選びをする

制度設計の完成はゴールではなく、あくまでもスタートです。

制度刷新後、最初に人事評価を行うタイミングで「納得感がない」「評価の基準がわからない」という不満の声が出ることは珍しくありません。

設計完了後も継続して相談できる体制があるか、運用定着までフォローしてもらえるかを、コンサル会社を選ぶ段階で確認しておきましょう。

もっと詳しく知りたい方はこちら

まとめ

大手・総合コンサルティング会社は経営戦略と連動した制度設計に、HR専門会社は独自メソッドを活用した設計に、中小企業向け会社は実践的で運用しやすい制度設計に強みを持っています。

人事制度コンサルティング会社を選ぶ際は、自社の規模・課題・予算に合わせて選定することが重要です。

自社の要件を整理したうえで、複数社に問い合わせて比較し、自社にとってよりよいコンサルティング会社を選びましょう。

大手の研修会社ではできない今の育成課題を解決「令和の研修」

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職場に“行動の変化”と“関係性の変化”を起こす研修をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。

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