近年注目を集めているリーダーシップ研修。
今回は、リーダーシップ研修におすすめのゲームをご紹介します。
ゲーム要素を取り入れ面白い研修を行うことで、参加者に前向きにリーダーシップ研修を受講してもらいましょう。

リーダーシップ研修の必要性

リーダーシップを取る社員

リーダーシップ研修はどうして必要とされるのでしょうか?
まずは、その背景などをご紹介していきます。
リーダーシップ研修の必要性や重要性を知ることで、参加者にとってより効果的な研修の企画に繋がるはずです。

リーダーシップ研修が重要視される背景

近年、リモートワークの普及や働き改革などにより、働き方や組織のあり方は大きく変化しました。
そのため、社会の変化に柔軟に対応できる事業展開や、組織づくりが求められています。
変化に柔軟に対応できる組織を作るためには、その舵を取れるリーダーが必要です。

また、日本は年功序列の文化が根強く残っている国ですが、ビジネスの国際化により成果主義への移行も少しずつ進んできています。
成果主義であることで、若手社員が頑張っても評価されないため離職を選ぶというリスクが低下するでしょう。
しかし、経験が少ない中でチームをまとめることは大変なことですから、リーダーシップを取るための研修が必要となります。

それに加え近年は人材不足であり、リーダーの育成に力を入れることでより多くのリーダーを排出することも可能になり、人材不足の改善にも繋がるでしょう。

研修の効果を最大化するために必要な準備とは

「研修をしてもその場限りになってしまい、あまり意味がない」そう感じている人事担当者も多くいらっしゃるのではないでしょうか。でも実は研修に意味がないのではなく、「意味がある研修」にするためには明確な戦略と計画が必要です。

HR研究所では、従業員研修のプログラム設計と実施において、研修前・研修中・研修後の3段階に分け研修の効果を最大限に高める手法をまとめました。

資料は下記からダウンロードできますので、ぜひ従業員研修の計画にお役立てください。

研修効果を最大化する要素とは

リーダーに必要な能力

それではリーダーにはどんな能力が必要なのかをご紹介していきます。

マネジメント能力

その他のメンバーの進捗管理や、モチベーションの維持などマネジメント能力はリーダーに必要不可欠な能力です。
リーダーのマネジメント能力の有無が、チームそして企業の成果に大きな影響を及ぼすことになります。

コミュニケーション能力

組織内には様々な価値観、バックボーンの人がいます。
そのため様々な人とコミュニケーションを円滑に行える力が必要になります。

組織を牽引する能力

多様性が認められる社会になり、働き方が大きく変わりました。
メリットも多く感じる一方で、結束を感じられなくなったり、働いていく中でチームとしてどの方向に向かえばいいかわからなくなったりする時もあるでしょう。
そんな時に、リーダーはチームをまとめ引っ張って行くことも必要になります。

部下を育成する能力

リーダーは自分だけが業務をこなすことができればいいのではなく、部下を育成することも求められます。
長い目で見ると部下の育成は、チームや組織の発展にも大きく関わってきます。
また、相談や質問をしやすい環境をつくるなど、部下との関係性作りもリーダーに求められる能力の1つです。

リーダーシップ研修の内容

上記のようなリーダーに必要な能力を身につけるためには、どのような内容を学べばいいのかをご紹介していきます。

1. リーダーに必要な役割を学ぶ

まずは、リーダーにはどのような役割があるかを知る必要があります。
どんな役割があるかわからないと、どのようなリーダー像を目指して行けばいいのかわからないからです。
リーダーの役割とは主に、

  • 成果を出すためのビジョンを明確に描くこと
  • 部下の育成をすること
  • チームを牽引すること
  • チーム内のコミュニケーションを円滑にすること

などが挙げられます。
しかし、チームによって求められるリーダーの働きは様々です。
自分が属する組織やチームに求められるリーダー像や働きを理解する必要があります。

2. リーダーに必要なコミュニケーションスキル

リーダーとして必要なコミュニケーションスキルを身につけるコンテンツを実施しましょう。
多様な人々と円滑にコミュニケーションが取れることが望ましく、しかし、ただ仲良くなればいいわけではありません。
しっかりと意見を言わないといけない場面や、チームを牽引していかなくてはいけない場面も出てくるからです。

3. 部下の指導方法

リーダーは部下を育てるための方法も学ばなくてはいけません。
部下を育成は、チームの発展に繋がります。
部下との関係性の作り方を学ぶ必要もあります。

4. リーダーとしての仕事の進め方

リーダーとしてどのように仕事を進めれば、チームが1番力を発揮できるのかを知ることも重要です。
そのためには、目標管理力や、調整・交渉する力も必要になってきます。

リーダーの能力習得に適した研修

リーダー研修
リーダー研修

リーダーという立場になったばかりの方、これからリーダーになる方におすすめの研修です。
現代のリーダーやマネジャーに求められている行動を知り、混同されがちなリーダーシップとマネジメントの違いを学ぶことで、リーダーとしての役割を理解することができます。
リーダーとしての自覚と自信がもてるとともに、部下育成のスキルを習得しチームで成果を創出できるリーダーを目指す研修です。

実際に組織内で起こりがちな部下のミスを想定したロールプレイングを経験することで、座学での学びをより現場で活かせる知識とスキルとして定着させることができます。

リーダーシップ研修はゲーム形式がおすすめ

リーダーシップ研修のためのゲーム

リーダーシップ研修はゲーム形式で行うことをおすすめします。
その理由は、座学形式のインプット方法だと身につけたい力が本当に身についているのかがわからないためです。

ゲームを通すことで楽しみながら主体的に学ぶことができ、その上、アウトプットする機会も創出できます。
その他の参加者とも自然とコミュニケーション機会が生まれ、協調性も養われます。
いつもの研修と異なる多角的な視点からの新しい発見や、成功体験を得られることもゲーム形式の研修を行うメリットです。

自社にはどのようなリーダーが必要か、そのリーダーはどのような能力を兼ね備えているのが望ましいかを考え、ゲーム内容を選択するようにしてください。

おすすめの研修ゲーム10選

リーダーシップ研修のためゲームを行う組織

それでは、リーダーシップ研修におすすめのゲームをご紹介していきます。
参加者に得て欲しい能力や、スキル、所要時間などを参考にゲームを選択してみてください。

1. The商社

3〜5人で1チームになり、他のチームと交渉をしたり様々な選択をしたりしながら、自社(自分たちのチーム)の発展を目指すゲームです。
業務に近い形でゲームを行うことができ、実務に活かせる発見も見つけやすいでしょう。

特徴・実務に近い形で学ぶことができる
所要時間・1時間程度
(ゲームのみの場合。30分〜2時間程度振り返りを行うのが望ましい)

2.チャンバラ合戦 戦ーIKUSAー

チャンバラ合戦 戦ーIKUSAーは株式会社IKUSAが提供する、ビジネスのための研修の1つです。
その名前の通りチャンバラを通して、チームビルディングやリーダーに必要な能力を学びます。
武器は当たっても痛くない物を用い、チーム戦で戦うことでチームワークが試されます。
助け合いの心が養われるでしょう。
また、どのような戦略にするのかを話し合い決定することも重要です。

特徴・チャンバラという非日常体験を楽しみながら研修を行える
・チームワークが試される
所要時間・3時間程度

参考:チャンバラ合戦-戦IKUSA-の強み

チャンバラ合戦-戦IKUSA-

3. ビズストーム

ビズストームは、経営センスを鍛えられるビジネスゲームです。
1人1人が社長という設定で、自社を拡大させていきます。
ボードゲーム型で楽しみながら夢中で研修に取り組めます。

特徴・実務に近い形で学ぶことができる
所要時間・4時間程度(振り返りなどを含む)

参考:経営センスを鍛えるビジネスゲーム、ビズストーム

株式会社 ビズストーム

4. ベストチーム

ベストチームはカードを用いて行います。
「行動カード」と呼ばれるカードを必要枚数集めることによりチームに点数が加算される「得点カード」を得ることができます。
はじめに配られるカードはチームによって様々なので、どのチームがどのカードを持っているか情報収集をし、交渉をする必要があります。

特徴・チームワークが試される
・交渉力が求められる
所要時間・2〜3時間程度

5. コンセンサスゲーム

コンセンサスゲームは、チームの意見を話し合いにより1つにまとめる必要があります。
例えば、NASAゲームなどがコンセンサスゲームに当たります。
NASAゲームは不時着した宇宙飛行士という設定で行い、母船に戻るために必要な15アイテムの優先順位を決めるゲームです。
多数決ではなく、話し合いで意見をまとめるようにしましょう。

特徴・話し合いをまとめる力が試される
・ロジカルシンキングが鍛えられる
所要時間・1〜2時間程度
(ゲームにより異なる)

6. 部課長ゲーム

部長1名、課長2名、社員2〜2名で行うゲームです。
社員間でのコミュニケーションは禁止で、部長は課長にのみ、課長は部長と社員に、社員は課長にのみメモとカードを渡せます。
報告・連絡・相談のホウレンソウや、上司のあり方について学ぶことができるゲームです。

特徴・報告、連絡、相談の研修ができる
・上司のあり方について学ぶことができる
所要時間・1時間程度

7. トナリノココロ

参加者はその他の参加者と協力しながら、支社に巻き起こる課題を解決し、全社の課題解決を目指します。
ゲームを通して承認することの重要性や、承認するため・されるためのポイントが学べるように設計されています。

特徴・「承認」することの重要性について学べる
所要時間・3時間程度
(振り返りなどを含む)

参考:「承認」のコミュニケーションゲーム「トナリノココロ」

カレイドソリューションズ株式会社

8. ペーパータワー

20〜30枚程度の紙を用い、タワーを作ります。
1番高いタワーの作れたチームの勝利です。
ただ高さだけを競ってもいいですし、タワーをつくるために使用した紙の枚数を評価の対象に入れてもいいでしょう。

特徴・チームワークが試される
所要時間・30分程度

9. 質問ゲーム

2人1組のペアになり1〜3分の間にどれだけ質問を投げかけられたかと、それに答えられたかを競うゲームです。
質問する側がどんな質問なら答えやすいかを考えることがポイントになります。
また、相手のことを知ることにも繋がります。
アイスブレイクにも適したゲームです。

特徴・質問力が鍛えられる
・相手のことを知ることができる
所要時間・1〜3分程度

10. リアル宝探し

リアル宝探しとは、その名の通りオフラインで行う宝探しゲームです。
チームで行う場合は話し合い戦略を立て、役割分担をすることが求められます。
チームビルディングや、ビジネス研修のためのリアル宝探しを運営する企業やサービスもあります。

特徴・協調性が高められる
・チームワークが求められる
所要時間・2時間程度

まとめ

ゲーム型の研修は座学と組み合わせて実施することをおすすめします。
ゲーム的な要素をリーダーシップ研修に取り入れることで、楽しんで主体的に研修に参加してもらうことができるでしょう。
しかし、ただ楽しいだけの時間になっては意味がありません。
参加者に身につけて欲しい能力や、研修のテーマを明確にし、それに合ったゲームを選択するようにしてください。