接遇(せつぐう)とは、サービスを行う相手に対する、適切な態度・言葉遣い・もてなしなどといった幅広い応対を指す言葉のこと。
従業員一人ひとりの接遇力を高めることは、サービスの質向上や販売促進、リピーターの獲得、クレームの削減などさまざまなメリットがあります。
本記事では、接遇研修を実施する重要性や接遇研修の流れ、接遇研修を選ぶ際のポイントを解説します。

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接遇とは

接遇とは

接遇とは、相手(お客様)を理解し、適切に迎える応対のことを指します。
単なる接客や対応とは異なり、「相手をおもてなしする」「思いやりの気持ちをもって応対する」という意味合いがあります。
接遇では、接客マナーを守るのはもちろんのこと、顧客のニーズに応えて臨機応変に応対することが非常に重要になります。

ここでは接遇研修の概要と接遇の考え方について解説します。

接遇研修とは

接遇研修とは、接遇力の向上を目的としたビジネス研修です。
接遇研修では、顧客のニーズに応える応対ができるようになるために、コミュニケーション能力を向上させる方法やクレームの対応、マネジメントなどを学びます。

接客スキルにおいては、飲食店・金融機関・不動産会社・宿泊施設・病院など、業種によって必要となる具体的な接客スキルは異なります。
一方で、接遇力はお客様の満足度を高めるための立ち振る舞いを含むため、業種を超えて通用する点も多いという特徴があります。

バヅクリの接遇研修の内容や実施方法についてはこちらの資料をダウンロードしていただくことでご覧いただけます。

研修の効果を最大化するために必要な準備とは

「研修をしてもその場限りになってしまい、あまり意味がない」そう感じている人事担当者も多くいらっしゃるのではないでしょうか。でも実は研修に意味がないのではなく、「意味がある研修」にするためには明確な戦略と計画が必要です。

HR研究所では、従業員研修のプログラム設計と実施において、研修前・研修中・研修後の3段階に分け研修の効果を最大限に高める手法をまとめました。

資料は下記からダウンロードできますので、ぜひ従業員研修の計画にお役立てください。

 研修効果を最大化する要素とは

接遇マナー

接遇マナーには、基本となる5原則と呼ばれるものがあります。

  1. 信頼感を与える「表情」や「笑顔」
  2. 清潔感のある「身だしなみ」
  3. 明るく、好感を持てる「あいさつ」
  4. お客様の年齢や地位、関係性にふさわしい「言葉遣い」
  5. 品のある「立ち振る舞い」

また、これらの5原則の他に、電話応対、お辞儀の仕方、お茶の出し方、クレームやトラブル時の対応などがあります。

お客様と対面で接客するサービスでは、予想できない事態が起こることもしばしばあります。
そんなときにも落ち着いて柔軟に対応できる力を身につけることが、接遇では重要です。

接客マナーとの違い

「接客マナー」と「接遇マナー」にはどんな違いがあるでしょうか。

接客とは、「相手と接する、対応する」という意味合いが強い言葉です。
そのため相手に不快感を与えないようにしながら、必要なサービスを提供することが求められています。
一方で接遇という言葉には「お客様をもてなす」というよりプラスのイメージが含まれています。

接遇マナーは、単なる必要最低限のサービスという枠を超え、相手の状況や気もちを汲み取った特別な対応を行い、お客様満足度を向上させることが求められます。

接遇研修の必要性

接遇研修の必要性

ここでは企業が接遇研修を実施する必要性について解説します。

競合他社との差別化を図る

研修により接遇スキルが向上すると、従業員たちがお客様への対応方法を工夫して行動するようになります。
それによって提供するサービスの質が向上するため、競合他社との差別化につながります。

「メラビアンの法則」によると、初めて会った人の印象を決める要素は、視覚的な要素が55%、聴覚的な要素が38%、話の内容が7%と言われています。
お客様は、従業員の最初の見た目や話し方といった一瞬のやりとりから、提案する商品やサービスを信頼してもいいのかどうかを判断しているのです。
接遇研修ではその一瞬のやりとりを大切にし、好印象を与えるためのノウハウを身につけることができます。

例えば、まったく同じ内容の商品やサービスを販売・提供していた場合、どこで商品を買ったりサービスを受けたりするかは、担当者の良し悪しによって決めるという人も多いのではないでしょうか。

接遇研修を受け、担当者一人ひとりの対応の仕方や雰囲気を工夫することで、競合他社との差別化を図れるようになります。

社内外での円滑なコミュニケーションのため

従業員が仕事で関わる相手はお客様だけではありません。
一緒に働くスタッフや上司・部下、採用面接に来た求職者など、さまざまな人と関わる可能性があります。
接遇スキルを高めることで、従業員がお互いを思いやって行動ができるようになるため、コミュニケーションが円滑になり、生産性やモチベーションが向上します。

接遇研修の目的で注意すべき点は、接遇スキルを活用する対象をお客様だけと認識しないことです。
接遇力をお客様だけではなく、仕事で関わるさまざまな人にも発揮することで、仕事の効率化やモチベーションアップ、信頼感の醸成につながります。

接遇研修をおこなうメリット

接遇研修のメリット

従業員の接遇スキルを向上する接遇研修を行うことで、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは接遇研修をおこなうメリットを解説します。

顧客満足度の向上

従業員の接遇力は顧客満足度と大きく比例します。
高い接遇力を発揮できれば、お客様の満足度も上がり、良好な関係を継続できるようになります。

高い顧客満足度を維持すると、リピート客が増える、SNSで良い口コミや評判が広がるといったメリットがあります。
反対に、お客様のクレームに対して不誠実な対応をしていると、悪い評判も広がってしまい、経営を圧迫するようになります。

企業のブランドイメージ向上

顧客からの評価が高く、その評価の高さが世間に知られることで、企業としてのブランドイメージや信頼度も上がる可能性があります。
ブランドイメージが向上することで、売上や業界内のシェア、人材の採用、離職防止など、さまざまな利益をもたらします。

従業員のモチベーション向上

顧客からのサービス満足度が高いことは、従業員にとっても大きな自信に繋がります。

サービスを提供する側にとって、顧客からの「ありがとう」ほど大きな報酬はありません。
また、高い接遇力を持つと、十分なコミュニケーションをとりながら仕事をおこなうため、自分の仕事がスムーズに進むとともに、周りの人からの評価も高まります。

このように接遇力を高めると、顧客からの感謝と社内での適切な評価を得られるため、従業員はモチベーション高く仕事に打ち込めるようになります。

接遇研修でおこなわれる内容

接遇研修の内容

企業の業種などによって接遇研修の内容は異なることもあります。
ここでは接遇研修でよく行われる主な内容を解説します。

基本的なスキル

まずは基本的な接遇スキルとして、接遇用語の使い方や電話応対のマナー、来客応対といったお客様対応時のマインドセットを学びます。

また、第一印象を大きく左右する接遇5原則(表情、身だしなみ、あいさつ、言葉遣い、立ち振る舞い)を基本に、接客時に求められる見た目・声のあり方、TPOに合わせた振る舞いについて学びます。

接遇研修では接客の基本マナーに加え、より高度な専門的知識や技術を学ぶことで、お客様からの多様なニーズに対して期待以上の提案ができるようになることを目指します。

ケーススタディ、ロールプレイング

接遇研修にケーススタディやロールプレイングを盛り込むことで、接遇マナーを単なる知識でなく、実践的なものとして定着させることができます。
ケーススタディやロールプレイングをおこなう際には、時間や場所、役柄、状況などのシチュエーションを細かく設定し、役割分担をして実践します。
実施する際は必ずお互いに良い点、改善点をフィードバックし合い、従業員同士で接遇力に磨きをかけさせるようにしましょう。

接遇研修を選ぶ上で重視するべき点

接遇研修を選ぶ上で重視するべき点

ここでは接遇研修を選ぶ上で重視するべき点を解説します。

その1:実績

接遇研修を選ぶ際には、過去1年間の研修開催数や研修を受けた会社の事例を確認しましょう。
あまりにも開催実績が少ない場合、研修会社や講師に接遇マナーを教えるノウハウが蓄積されていない可能性があります。
ある程度実績のある会社を選ぶと安心です。

接遇研修の利用実績の中に同業他社の名前がある場合には、自社のニーズに合う接遇研修を提供してくれる可能性があります。
このように利用企業や評判などは、事前に調査するのがおすすめです。

その2:講師

実績と同様に、実際に研修のファシリテートを行う講師についても調べることをお勧めします。

講師によって強みや得意分野が異なるため、自社の業界に精通した講師なのかを確認しましょう。
また、講師が自社の業界に精通していることはもちろん、接遇研修を提供している企業自体もその業界が得意分野であることが望ましいです。

また、年齢を重ねて経験豊富だからといって、必ずしもその講師が自社に合っているとは限りません。
「接遇」と一言で言っても、適切な接遇のあり方は時代とともに変化するからです。

特に新型コロナウイルスの流行、ダイバーシティの広がりなどにより、求められる接遇のあり方は大きく変わりつつあります。
時代の流れに合っていない接遇は返って顧客の満足度を下げることもあります。
そのような事態を防ぐためにも、直近講師が行った研修プログラムの内容を確認するようにしましょう。

その3:実施形式

接遇研修の多くは、同一の会場に研修の受講者が集まり、講師の講話を聞いた後にロールプレイングなどを行う集合研修型の実施スタイルです。
集合研修型は、異業種の同じ役職や階級の人とチームを組んで行うケースも少なくないため、色々な会社の人の振る舞いから学ぶことができるメリットもあります。
そのほかに、通学型やオンライン型による実施も増えてきています。

受講人数や受講者のレベル、忙しさに合わせて、自社にあったスタイルを選びましょう。

接遇研修選びに迷ったらバヅクリ!

接遇研修

バヅクリの接遇研修では、接遇の基礎や相手のニーズをキャッチするカウンセリングテクニック、お客様に納得いただく提案方法を学べます。
ホテルやブライダルなどのホスピタリティ系企業をはじめ、多業種での指導経験を有する講師が、厳しさよりもサービスの楽しさを伝えることを重視して指導します。
相手に応じた臨機応変な応対を行い、自社や自社社員のファンを創る接遇を身につけることを目指したプログラムは、新入社員から幹部社員の方まで全ての方におすすめです。

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まとめ

本記事では、接遇研修の定義や必要性、選ぶ際に重視するポイントなどについて解説しました。
本記事をきっかけに、バヅクリの接遇研修をご検討してみてはいかがでしょうか?

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