昨今、仕事のスピードアップのために必須の思考法とされている「仮説思考」。本記事をご覧になっている皆様の中には、自社社員に仮説思考を身に着けさせたいと考えている経営者や人事担当の方もいらっしゃるかと思います。
仮説思考は、不確実性が高まっているこれからの時代に、より必要とされる考え方です。

本記事では、そんな仮説思考を学ぶための研修についてや、メリットやデメリットについて解説していきます。

仮説思考とは

まずは仮説思考について簡単にご紹介します。

仮説思考の定義

仮説思考とは、限られた情報から最も可能性の高い結論を「仮の結論=仮説」として設定し、その仮説に基づいて根拠探しを行い、正しいことを確認していく思考法のことです。

根拠(=情報やデータ)から問いに対する答えを探しにいくのではなく、最も確からしい「仮の答え」を先に想定した上で、「逆算」するような形で、その答えに必要な根拠を探しに行きます。

仮説思考が注目されている背景

昨今の社会は、インターネットの普及やグローバル化の促進などにより社会の変化スピードが従来と比較して非常に早くなっており、こうした予測不可能な社会は、VUCA時代とも呼ばれています。
VUCAとは、変化し(Volatility)不確実で(Uncertain)複雑(Complexity)、さらに曖昧=両義性がある(Ambiguity)現代の特徴を言い表す言葉です。

仮説思考では、最適な答えよりも、最適ではなかったとしても早く行動し、解決することを重視します。そのため、必要なすべての情報を集めてから解決策を導き出すロジカルシンキングと異なり、問題をスピーディーに解決することに向いています。

VUCA時代では、時間をかけて最適解を探すよりも、目まぐるしく変わる環境に対応しやすい仮説思考が注目されています。

仮説思考のメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

仮説思考のフロー

仮説思考は、基本下記の流れで行います。

  • 状況分析
  • 仮説設定
  • 仮説検証
  • 仮説修正

仮説思考のフローについても、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、よろしければご覧ください。

仮説思考を研修で学ぶ

それでは本記事の趣旨である、「仮説思考を研修で学ぶ」ことについて触れていきます。
まずは仮説思考を身に付けるために、外部の研修サービスを導入する場合のメリット・デメリットについてご紹介します。

研修のメリット

外部研修を導入する最大のメリットは、すでに体系的に確立されたプログラムで、効率よく仮説思考について学ぶことができる点です。
実績が豊富なサービスであればあるほど、多くのノウハウが蓄積されており、受講者にとって最適な研修内容になっています。

また、導入する際に社内リソースが比較的かからないという点もメリットとして挙げられます。
自前で研修を準備しようとすると、場所や人手、資料などの準備に多くの時間とコストがかかってしまいます。外部サービスであれば、研修の選定コストはかかるものの、準備や実施に関してはそこまで多くのコストはかかりません。

さらに、社内に仮説思考について他人に教えることが出来る人材が不要であるという点も挙げられます。

研修のデメリット

一方、外部研修サービスを利用する際のデメリットも存在します。
まず挙げられるのは、研修の内容や期間、タイミングなどが自社にマッチしない場合があるということです。

研修内容や日程のカスタマイズが可能なサービスやプランも存在しますが、基本的にはパッケージ化された内容を決まった日程・期間で実施するタイプが基本です。
そのため、自社ニーズに完全にマッチしないという可能性は考慮しておくべきです。

また、料金体系にもよりますが、受講する人数が多くなればなるほどコストも大きくなる可能性があるという点にも留意が必要です。

仮説思考の研修内容事例

では、仮説思考の研修はどういった内容になっているのでしょうか。一般的な内容についてご紹介します。

仮説思考の基本ついて学ぶ

まずは、「仮説思考とはなにか」「なぜ仮説思考が求められるのか」「仮説思考のメリット」などの、基本的な概念や必要性について学びます。

本記事でもご紹介したように、昨今のビジネスにおいてスピードが求められる事や、仮説思考はスピーディーな問題解決に向いている思考法であることなどについて、講義やワークを通じて学んでいきます。

仮説思考のやり方について学ぶ

続いて、仮説構築や検証など、仮説思考の実施方法について学んでいきます。

仮説を立てるためのデータ分析やヒアリングを実施する方法など、仮説をどのように立てるのかについて学習します。
また、現場検証やフェルミ推定を使った検証、定性的・定量的な分析を用いた検証など、仮説検証のための手法を理解します。

さらには、仮説思考力を高めるために、普段からできること、トレーニングの方法についても学ぶことができます。

仮説構築のケーススタディを行う

基本的な概念ややり方について理解した後は、ケーススタディによる仮説構築のトレーニングを実施します。
知識として知っているだけでなく、実際に仮説思考を利用してみることで、より深い理解へと昇華していきます。

仮説思考の研修にオススメのバヅクリ

研修サービス「バヅクリ」の仮説思考研修は、経験や情報が不足している状況で思考停止に陥らずに、日常業務を効率的に進めるために仮説思考の必要性や手法を学習することができます。

業務での思考停止をなくし生産性を高める仮説思考研修

ワークを通じて様々な状況での仮説思考を実践し、グループでの議論を通じて気づきを得ながら学習を進めます。

  • 経験や知識のないことについて、思考停止しがちである
  • 検討する際、調べることに時間を使い過ぎて、情報収集の効率が悪い
  • 自分なりに仮説を立てても、その仮説の検証ができていない

などの課題を解決することができます。

情報が足りない状況を設定し、いきなり調べずに、まずは仮説を考えてみる、そのあと仮説を検証してみる、という流れでのワークを通じて学習効果を高めています。

新入社員、2〜5年目の若手社員、30代若手社員など、日常業務における仮説思考を身に付けたい方におすすめの研修です。

まとめ

今回は仮説思考の研修をおこなうメリットや研修事例について紹介しました。
仮説思考は一度身に着けると、仕事における手法として末永く利用することができるという点でもメリットが大きいため、是非自社で仮説思考の研修導入を検討されてみてはいかがでしょうか。