1on1ミーティングの質を高めるために有効な1on1ツールですが、どのような点に注意して導入サービスを選定すればよいのか迷っている経営者や人事担当者の方も多いかと思います。
本記事では、1on1ツール導入に関して、意識するポイントや具体的なツールについてご紹介します。

1on1ツールの役割

1on1を実施する企業

まずは1on1ツールの役割からお話します。

1. 1on1ミーティングの質を高める

まず第一に、1on1ミーティングの質を高めるという点があります。

1on1ツールの機能を利用し、1on1シートの作成・共有を事前に行うことで、本質的なミーティングを実施することができます。

また、会話の記録・メモの共有機能を利用することで、ミーティング後の振り返りが可能となります。内容を可視化し、人事等と情報を共有しやすくなる点も利点です。

アンケート機能を利用すれば、部下のコンディションや課題の実態を事前に把握することもでき、より効果的な1on1の実施に繋げることができます。

2. 管理業務の効率化

続いて、管理業務の効率化の役割があります。

1on1の制度を導入する際に起こりがちな事象として、人によって実施頻度やミーティングの内容、またその記録や整理方法がバラついてしまうという課題があります。
1on1ツールを導入することで、ミーティングを行う際の事前準備・事後整理などの負担を軽減し、均質化した1on1の管理体制を築くことができます。

3. 人事評価の最適化

さらには、人事評価の質を高めるという役割があります。

1on1ミーティングの結果を記録し、管理する機能により、蓄積されたログから自社にあった最適な評価制度を検討する際に役立ちます。
継続的な1on1の実施とそのデータにより、特定の人材の成長や変化を観測できるため、人員配置の最適化にもつながります。

1on1ツールを選ぶポイント

1on1のツール

それでは、どのように1on1ツールを選んでいけばよいのでしょうか。選択する際のポイントについてご紹介します。

1. 機能の充実度

まずは、どの程度機能が充実しているかがポイントです。

1on1ツールには、事前にミーティングテーマが共有できる機能や、チャットツール、カレンダーツールとの連携などの機能があり、またテンプレートやトピックの豊富さも見るべきポイントです。
1on1の実施に当たる事前準備をより円滑に行えるツールを検討すると共に、自社にとって必要な機能が備わっているツールを選定しましょう。

2. 操作性の良さ

続いては操作性です。せっかくツールを導入しても、利用する現場の人材が使いづらければストレスになり、業務効率も下がってしまいます。

ツールを利用する際の操作のしやすさや管理画面の見やすさ、わかりやすさなどを無料トライアル等の機能を活用し、従業員からフィードバックをもらって選定の参考にするのもよいでしょう。

3. カスタマイズ性

カスタマイズがどの程度可能かも見ておくと良いでしょう。

メンバーの組み合わせ変更・利用人数の増減など、柔軟に設定変更が行えるツールを選定することで、組織改変や自社の今後の発展状況といった変化に対応することができます。

4. ランニングコスト

もちろん、コストの観点も欠かせません。
導入費用や、月々の利用料金が妥当な料金であるか、予算に沿っているかを確認することが重要です。
事業の成長を見越したツールのアップグレードの実施など、組織のニーズを考慮した予算設計を行いましょう。

おすすめの1on1ツール10選

それでは1on1ツールは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。オススメのツールをご紹介します。

1. MotifyHR

上司と部下の面談ログを時系列で記録したり、あらかじめ1on1ミーティング時の部下への質問を設定したりすることが可能です。
上司の変更があった場合も、面談ログは引き継がれます。また、質問のテンプレートも用意されているため、すぐに1on1ミーティングを始めることができます。

https://motifyhr.jp/

2. Co:TEAM

目標管理やフィードバック機能と連携し、アジェンダを自動レコメンドしてくれる機能があります。1on1の実施率を可視化し、後回しにされやすい「ミッション」「育成/キャリア開発」に関する話題が含まれているかも分析し、マネジメントに関する課題を特定することができます。

https://coteam.jp/

3. HRBrain

人事担当者が部下に聞いてほしいことやテーマを事前にシートに記入・共有することが可能となっています。
話した内容やフィードバックを蓄積し、細かな権限設定も可能で、人事担当者や経営層が内容を確認でき、マネジメントの可視化を実現できます。

https://www.hrbrain.jp/

4. あしたのクラウド

あしたのクラウドは中小企業やベンチャー企業を中心に圧倒的な支持を得る人事評価システムです。大手企業での導入事例も多く、4,000社を超える企業に活用されています。

https://cloud.ashita-team.com/

5. emochan

emochanは、1on1を進行してくれるファシリテーションボット機能等、面談の内容や進行をサポートし、経験の浅いマネージャーでも質の高い1on1を実施できるツールです。

https://emochan.jp/

6. WAKUAS

OKRと1on1をセットで実施、管理できることが特徴のツールです。

https://wakuas.com/

7. Team Up

部下の考えを共有するトピック事前提出機能・日程調整、ファイル作成のテンプレート・
外部ツール(slack、Googleカレンダー、Outlook)との連携などが特徴の1on1ツールです。

https://www.teamup.jp/

8. シナジーHR

1on1や定期面談などの面談内容を記録し、関係者で共有できます。面談記録をまとめてみることで、社員の想いやコンディションの変化への気付きを促し、育成やフォローに活用することができます。

https://synergyhr.jp/

9. CYDAS PEOPLE

上司と部下との対話が促進される、さまざまな機能や、目標達成と成長を加速させる「ゴール機能」、多くの部下を持つ上司をサポートする「マネジメント機能」等が特徴です。

https://www.cydas.com/

10. ミライク

MIRAICには、人事評価・1on1ミーティング・マルチレビュー等を効率的に運用するための機能が実装されています。

https://miraic.pro/service/1on1/

【注意点】1on1はツール導入だけでは不十分!

出典:バヅクリ

1on1は属人化しやすいため、マネージャーのスキルがそのまま1on1の質に繋がります。ツールの導入によってある程度均質化を実現することはできますが、ツールに頼るだけでは限界もあります。
より1on1の全社的な質を高めるためには、1on1をおこなうマネージャーのスキルアップも必須です。

そこでオススメなのが、効率的な1on1ミーティングを実現するための、1on1研修です。

研修サービス「バヅクリ」の1on1ミーティング研修は、1on1の目的・効果・実施方法などが学べます。通常業務で行われている面談やミーティングとの違いをワークショップを交えながら理解できる研修です。
1on1の概念や効果・方法をリラックスした雰囲気で楽しく学べるようにワークを開発しています。

まとめ

本記事では、1on1ツールについて詳しくご紹介しました。
自社のニーズに合った1on1ツールを導入することで、1on1ミーティングの効果を最大化することができます。
ツールに加え、1on1ミーティングの研修も活用し、組織内の結びつきをさらに強化していきましょう。6.