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若者の早期離職率はここ数十年、30%付近を推移しています。貴重な人材の有効活用ができていないことを意味し、労働人口が減少していく日本において大きな課題となっています。また時間と費用を費やして採用した若手社員が早期離職してしまうことは、企業にとっても大きな損失です。
この記事では、若者の早期離職の現状や主な理由を探り、企業に与える影響について解説していきます。さらに、若手社員の定着率を高めるための効果的な対策について紹介します。
目次
若者の早期離職の現状
早期離職とは、従業員がある企業に就職してから3年以内に離職することです。
厚生労働省では、新規学卒就職者の離職状況を「新規学卒就職者の離職状況」として毎年発表しています。
2023年(令和5年)に厚生労働省が発表したデータによると1995年(平成7年)から25年以上、大学卒の早期離職率は30%付近を推移しています。
学歴別就職後3年以内離職率の推移(大学卒)
また短大卒の早期離職率は1995年(平成7年)から25年以上、40%付近を推移しており、大学卒の若手社員よりも早期離職率が約10%も高くなっているのが現状です。
学歴別就職後3年以内離職率の推移(短大等卒)
さらに事業所規模で見ていくと、事業所規模が小さくなるに従って新規学卒就職者の早期離職率が高くなることが分かっています。
新規学卒就職者の就職後3年以内離職率
事業所規模 | 高校 | 大学 |
---|---|---|
5人未満 | 60.7% | 54.1% |
5~29人 | 51.3% | 49.6% |
30~99人 | 43.6% | 40.6% |
100~499人 | 36.7% | 32.9% |
500~999人 | 31.8% | 30.7% |
1,000人以上 | 26.6% | 26.1% |
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若者が早期離職する主な理由
入社前の期待と現実のギャップ
入社前にイメージしていた仕事内容や人間関係、職場環境などの理想と現実にあまりにも大きな差があり、ショックを感じてしまうと、仕事に対するモチベーションが失われてしまうことがあります。いわゆる「リアリティショック」と呼ばれている現象です。
あまりにもそのショックが大き過ぎると、早期離職に至ってしまうことがあります。
リアリティショックについて詳しく知りたい方は併せてこちらもご覧ください。
人間関係が上手くいっていない
同期との関係構築が上手くいっていなかったり、上司や先輩社員とのコミュニケーションが不足していると、孤立や不安を感じ、仕事に対するモチベーションが失われてしまうことがあります。
また、もともとの職場環境があまり良くない場合や攻撃的な上司や同僚がいる場合、強いストレスを感じることでメンタルに不調を及ぼし、休職や早期退職につながる恐れがあります。
仕事内容のミスマッチ
入社前に思い描いていた業務と実際の仕事内容が大きく異なっていたり、希望していた部署とは別の部署に配属されてしまうことで、若手社員の仕事に対するモチベーションが下がることが考えられます。
また、若手社員の能力に対してレベルが高すぎる成果を要求される場合は、不安を感じ仕事を楽しむことができません。それとは逆に若手社員の能力に対して求める成果のレベルが低すぎる場合もやりがいを感じることができません。
その結果、自身の能力に合った希望する仕事が全うできる新しい職場への転職を考えるようになります。
成長やキャリアビジョンを描けない
現代は「VUCA時代」と呼ばれ、過去の常識が通用しない不確実な社会です。大手企業も数年後にはどんな状態になっているのか、誰にも予想できません。
そのため、会社に頼らずに自分自身のキャリアを形成しようとする若手社員が増えてきました。株式会社ビズリーチが実施した調査によると、7割以上の若手社員が「企業に依存しないキャリア形成を意識している」と回答したそうです。
自分自身のキャリアアップを望む若手社員が増えたことから、自分自身の成長が感じられずキャリア形成が見込めない場合は、より自分を高められる職場へと転職を検討し始めます。
(参考:株式会社ビズリーチ【23卒 大学生調査】半数以上が「転職を意識」7割以上、将来のキャリア「企業に依存せず」)
労働環境への不満を感じている
近年、働き改革等により日本企業においてもワークライフバランスが重視されつつありますが、特に若手社員はプライベートを大切にしたいと考える人が多い傾向にあります。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが実施したアンケート調査からも、若手社員はプライベートへの優先順位が高いという特徴が見えてきました。ただしワークライフバランスを重視したい=仕事のやる気がないわけではなく、仕事に前向きに取り組むことができ、仕事がプライベートを圧迫しないよう配慮やフォローが必要です。
プライベートの充実は仕事が一人前にできるようになってから、といったスタイルのマネジメントでは若手社員の大切にしている価値観との乖離が大きく、価値観が近い企業への転職を考えるようになるでしょう。
(参考:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ:なぜ早期離職は起こるのか?離職理由や留まる理由を紹介)
若者の早期離職がもたらす企業への影響
採用・人材育成コストの増加
一般的に新卒一人あたりの採用コストは求人広告費、イベント出展料、人件費等を含めて100万円前後と言われていますが、そこに入社後の給与、社会保険料、研修費用やOJTに関わる人件費、配属後に一人で仕事ができるレベルまでに育てるための人件費が加わり、一人前に仕事ができるようになるまでに数百万から数千万円規模のコストが積み上がります。
コストを費やして育てた若手社員が早期離職をしてしまうことは、企業にとって大きな損失となります。また、辞めてしまった若手社員の穴を埋めるために採用活動をしなくてはならないこともあるでしょう。そうなると採用・人材育成のコストはさらに増加します。
残された社員のモチベーション低下
退職者が出ると、退職した人が担当していた業務を残されたメンバーで割り振るか、新しいメンバーに引き継がなくてはなりません。その分、残されたメンバーには業務の負荷がのしかかります。業務負荷が大きすぎると過度なストレス状態となり、結果的にメンバーのモチベーションの低下につながってしまいます。
若手社員の連鎖退職
モチベーションの低下とも関連していますが、退職者が出ると連鎖的に退職が増えることがあり、連鎖退職とも呼ばれています。
早期退職者が、同期の中でリーダー的な存在であったり、一目置いていた同僚であったりすると、「この会社は大丈夫なのだろうか」と不安や疑問を抱くきっかけとなり得ます。そして「もっといい職場があるかもしれない」と現実的に転職を考え始める恐れがあります。
企業イメージの悪化
若手社員の早期退職が続いてしまうと、「働きにくい会社」として企業のイメージダウンにつながります。
また今の時代は、口コミサイトやSNSなどで会社の評判はすぐに広がってしまいます。就職活動や転職において口コミサイトで企業の評価を確認するのは当たり前の時代、悪い評判が広まれば、優秀な人材の確保も難しくなるでしょう。
若者の早期離職を防ぐ対策8つ
1.入社前の内定者インターンや業務内容の説明
若手社員が早期退職をする理由のひとつとして、入社前の期待と現実のギャップがあります。これは就職活動中や内定期間中に企業側が会社の良い部分だけを説明してしまうことで起きる場合も多いようです。
早期離職を防ぐためには入社前の期待と現実のギャップをできるだけ小さくすることが必要です。
その対策としては主に2点
・しっかりと業務内容の説明をすること
・内定者インターンを実施して実際の現場で働いてもらうこと
理想だけではなく、仕事は小さい業務の積み重ねであることを理解してもらうと共に、現場のメンバーや業務内容をより理解してもらうことで、入社してからのギャップは小さくなるでしょう。
内定者インターンについてもっと詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
2.入社後のオンボーディングプログラムの充実
オンボーディングとは、入社後の人材育成プロセスの一環です。似た言葉にOJTがありますが、似ているようで非なるプログラムです。
・オンボーディング
研修や実務による教育にプラスして企業文化や人間関係なども含め、早期に組織に馴染めるようにプログラムを実施します。若手社員の定着化を図り早期離職を防止することを目的としています。
・OJT
実務による研修を行い、業務への理解を深めることで早期に戦力化することを目的としています。
オンボーディングにより早期離職を防ぎ定着率を向上させることは、採用コストの削減に加え、若手社員の早期戦力化、既存社員のエンゲージメント向上にもつながります。
若手社員が早く職場に馴染めるようオンボーディングの施策として、先輩社員や上司と相互理解ができるワークショップを実施するのもおすすめです。
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3.メンター制度の導入
オンボーディングの一環でもありますが、若手社員が職場に早く馴染めるように先輩社員が主に精神面をサポートする制度です。気軽に相談できる先輩社員がいることで、悩みや不安を解消し、モチベーション維持や早期離職の防止につなげることができます。
メンターには直接仕事に関わりのない先輩社員をアサインすることで、仕事の悩みも気軽に打ち明けることができたり、他部署とのコミュニケーションの促進が期待できます。
4.フォローアップ面談の実施
フォローアップ面談とは、若手社員が入社後に一人で悩みや不安、課題を抱えていないか把握をし、組織に早く馴染めるようフォローやカウンセリングをすることを目的とした定期的に行う面談のことです。通常の面談とは異なり、評価や目標の話ではなく、主に若手社員の現状や課題をヒアリングしフォローをしていきます。
期間や実施時期については組織によって異なりますが、入社1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後を基本的なタイミングとして実施してみましょう。
5.社内コミュニケーションの活性化
若手社員の定着率を上げるためには、社内コミュニケーションの活性化も欠かせません。社内コミュニケーションが円滑に行われている環境では心理的安全性が高まります。入社したばかりの若手社員も、心理的安全性が高ければ、臆することなく先輩社員に質問でき、成長速度も速まります。それだけでなく、新しいアイデアを提案したりすることもできるかもしれません。
社内コミュニケーションを円滑にするためには、何気ない雑談やランチなど業務に関係のないコミュニケーションが大切になってきます。
しかし、業務に追われているとなかなかコミュニケーションのために時間が割けないのも事実です。
そんなときは、ワークショップなどを実施して会社として相互理解を促進してみるのもおすすめです。
バヅクリでは相互理解を図れるワークショップを200種類以上ご用意していますのでぜひ貴社の社内コミュニケーション活性化施策の参考にしてみてください。
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6.ワークライフバランスの推進と柔軟な働き方の提供
前述の通り、若手社員はプライベートの充実を重視する傾向があるため、早期離職を防止する観点からもワークライフバランスの推進は重要になってきます。
長時間労働や休日出勤を強いるのではなく、テレワークやフレックス制度を取り入れ、柔軟に働ける環境を整えることで効率よく成果を出せる仕組みへと企業側が変化していくことで若手社員の定着率向上が期待できます。
7.キャリアプランの支援
企業に依存しないキャリア形成を考えている若手社員が増えている中、「とりあえず目の前の仕事をこなせば良い」というような仕事の与え方では若手社員の定着率は向上しません。
今取り組んでいる業務はどのようなスキルを得ることができ、将来どのような仕事を担ってほしいのか、本人の希望も加味しながら面談や1on1ですり合わせすることで、この会社に所属していることの意義や将来像が具体的に描けるようになります。
キャリアプランを支援する方法は面談以外にも、研修を実施して若手社員自身で考える時間を設けるのもおすすめです。
キャリアデザイン研修
変化に柔軟に対応できるキャリアの考え方を、内省・可視化・整理・相互理解を通しグループワーク形式で学び、仕事に対するモチベーション向上を目指す研修です。
同プログラムは4時間で完結する未来創造編と、6時間かけて行う現在&未来創造編に分かれています。
キャリアデザイン研修(未来創造編)>>
キャリアデザイン研修(現在&未来創造編)>>
8.成長を支援する研修の実施
入社後すぐは集合研修、部署に配属されるとOJTの実施など入社から約1年は若手社員へのフォロー体制は充実していますが、基本的に2年目以降は独り立ちしなければならないことが多いのが現状です。
急に責任の範囲が大きくなり、大きな成果を求められたりと、若手社員のスキルに対して目標が乖離している場合があります。
その場合、目標設定を見直すことも大切ですが、今後のキャリアを見据え、必要なスキルを得られるよう研修の実施を検討しましょう。キャリア形成の後押しをすることで、定着率を高めることが期待できます。
バヅクリでは若手社員のスキルアップを後押しする研修を多数用意しています。座学中心の研修とは違い、フィードバック中心のアクティブラーニングを取り入れた研修で、学習内容の定着率は91%と高い水準を誇っています。
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若者の早期離職防止への取り組み事例
取り組み企業事例:株式会社サニーサイドアップグループ
東京都渋谷区に本社を置く、企業広報やマーケティング支援などを行っているPR会社です。
若者の早期離職防止対策への取り組み背景
長引くコロナ禍とテレワークを併用した働き方改革により、同期や先輩社員、上司とのメンの関係作りが難しくなっていた。
若者の早期離職防止取り組み内容
同期がどういう人か分からないのは不安ということもあり、まずは新人同士お互いがしっかり理解し合って、良好な関係を築いて欲しい。また、会ったことのない先輩/新人と会話しにくい)を踏まえ、現場へ配属してすぐにでも良好な関係ができるよう、少しでも多くのメンバーに会わせ、顔と名前、できれば人柄も理解してほしかったという2つの目的のもと、バヅクリを利用して相互理解を促進するワークショップを実施しました。
若者の早期離職防止への取り組み効果
新入社員同士の関係構築とともに、社員の一員になれたという安心感(不安感の払拭)を与えることができました。またプログラムに参加した先輩社員同士も意外な一面を知ることができ、既存メンバーの相互理解が深まり、社内コミュニケーションの活性化につながりました。
株式会社サニーサイドアップグループの事例を詳しく読みたい方はこちらからご覧ください。
新入社員同士だけでなく役員・先輩社員ともプログラムを一緒に行うことで生まれる安心感>>
若者の早期離職を防止する研修/ワークショップサービス「バヅクリ」
バヅクリのプログラムは、参加者同士でコミュニケーションを取りながら行う物が多く、講座を通して学ぶだけではありません。相互理解を深めることで社内コミュニケーションを活性化し、早期離職を防止します。また、若手社員のスキルアップを後押しする研修を含め200種類以上のプログラムをご用意しています。
ぜひ貴社の若手社員の早期離職防止施策にお役立てください。
まとめ
本記事では若手社員の早期離職が企業に与える影響と早期離職の主な理由、そして効果的な対策について解説しました。
早期離職は企業に様々な負の影響をもたらしますが、入社前後のサポート、メンター制度、柔軟な働き方の提供、社内コミュニケーションの活性化など、企業が積極的に取り組むべき施策が数多くあります。
若手社員の声に耳を傾け、彼らが活躍できる職場環境を整えることが、企業の持続的な成長と発展につながるでしょう。
バヅクリでは若手社員の定着率を高める研修やワークショップを200種類以上ご用意しています。ぜひ貴社の離職防止施策の参考にしてみてください。
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