新しい職場に足を踏み入れる前に行われる入社前研修は、単なる業務知識の習得にとどまらず、チームとの関係を築く重要なイベントです。

近年では、企業が創意工夫を凝らし、オンラインゲームを用いたイベントや、アクティブラーニングを取り入れたワークショップなど、ユニークなプログラムを導入する例も増えています。

この記事では、面白い入社前研修を実施する方法や具体的な事例、実施する際の注意点などをご紹介します。

入社前研修に「面白さ」は必要?

入社前研修と言えば、座学中心で行われることが多く、その中にグループディスカッションを取り入れる形式が一般的です。

受動的な研修がメインとなり、話を聞く時間が長くなってしまうため、退屈に感じやすくなります。退屈は集中力を低下させるだけでなく、内定者が主体的になれず学習効率の悪化を招きます。

また、入社前研修が楽しくないという理由で、会社への期待度が下がってしまう社員もいます。

このような事態を防ぎ、入社前研修を効果的なものにするためには、「面白さ」「楽しさ」は必要不可欠な要素であると言えるでしょう。

入社前研修を面白くするポイント

入社前研修は、内定者に企業文化や基本的な業務スキルを伝える重要なステップですが、形式的な内容になりがちです。ここでは、内定者がより楽しみながら学べるようにするためのポイントを紹介します。

座学中心ではなく、参加型の研修を行う

一般的な入社前研修としてよく見られるのは、講義形式で行われる「座学中心の研修」です。この形式は、企業の情報や基本的なルールを効率よく伝えられる一方で、内定者が受け身の姿勢になりがちで、退屈さを感じてしまうこともあります。

これを防ぐためには、参加型の研修を取り入れることが有効です。内定者が主体的に考え行動できる機会を増やすことで、研修の意義を深め、学びが定着しやすくなります。

参加型研修の例として、ロールプレイングやグループワークが挙げられます。

ロールプレイングを使って実際の業務シーンを模擬体験させることで、内定者はリアルな感覚で課題に取り組むことができます。

また、グループワークを通じて、内定者が協力して問題解決に取り組む機会をつくることで、チームワークやコミュニケーションスキルの向上も期待できます。

ゲーム要素を入れて、内定者が楽しめる内容にする

研修にゲーム要素を取り入れることは、内定者の興味を引き出す効果的な方法です。

例として、チーム対抗で競い合い勝敗を決める形式にすると、研修の内容に自然と熱意がこもります。期限内に課題をクリアする、またはスコア制で進行するなどの工夫を加えると、内定者は目標に向けて積極的に参加しやすくなります。

ゲームのルールや内容は、業務に関連するものにすると、楽しみながら実践的なスキルを習得できるという大きなメリットとなります。

バヅクリでは、参加型研修やゲーム形式でのワークショップなど200種類以上のサービスをご用意しています。

スムーズな進行を心がける

入社前研修では、スムーズな進行が重要となります。進行が滞ると参加者の集中力が低下し、学びの質が大幅に低下してしまいます。

参加者が迷わずに研修に集中できるよう、事前にプログラムの流れを明確にし、必要な資料や準備を整えておくことが不可欠です。

また、タイムスケジュールを守り、事前に告知した時間内で収めることも非常に重要です。

研修の目標を参加者に共有する

入社前研修では、まず研修の目標を明確に設定し、それを参加者にしっかりと共有する必要があります。

研修の目標が不明確なままだと、参加者は学ぶべき内容や期待される成果が分からず、モチベーションが低下する可能性があります。

また、目標が共有されることで、学習の効果が高まり、成果を測定しやすくなるのも利点です。参加者は目標を意識しながら研修に臨めるので、振り返りの際に自身の目標達成度を評価しやすくなります。

【注意点】入社前研修の目的を忘れない

入社前研修を面白く、魅力的なものにすることは重要ですが、本来の目的を見失わないようにすることも肝心です。

「面白い研修を作ろう」とエンターテイメント性ばかりに目を向けると、内定者の興味を引き出すことには成功するものの、研修そのものが単に「楽しいだけ」で終わってしまう危険性があります。

入社前研修の主たる目的は、内定者に企業の基本理念や業務の流れを理解してもらい、社会人としての心構えを身につけてもらうことです。

これらの要素が十分に含まれていない研修は、いくら楽しくても内定者にとって実質的な学びが少なく、入社後の業務に備えることができず、企業にとっても価値ある研修となりません。

研修の企画段階で「内定者に何を学んでほしいのか」を明確に設定し、設定された目標が達成されるように工夫することが求められます。

また、内定者が研修の意図を理解できるようにするために、研修の前後で学習の目的や期待される成果を伝えることも効果的です。

これにより内定者は、ただ楽しむだけでなく自ら主体的に研修に取り組む姿勢を持つことができます。

面白い入社前研修の事例

多くの企業が入社前研修に工夫を凝らし、内定者が楽しく学びつつチームビルディングや企業理解を深められるようなユニークなプログラムを導入しています。

ここでは、4つの事例をご紹介します。

漫才研修

「株式会社クルーバーホールディングス」で2018年に実施されたのが、漫才研修です。この研修では、内定者がその場でコンビを作り、与えられた時間内にネタを考えて漫才を披露します。

短時間で台本を作成しタイミングよく話すという過程で、発想力や即興での対応力が鍛えられるだけでなく、内定者同士のコミュニケーションが深まり、チームワークを育む機会にもなります。

オンライン謎解きゲーム研修

この研修では、複数人でチームを組み、オンラインで様々な問題をクリアしていく形式をとります。

謎解きというゲーム性を取り入れることで、楽しみながらもチーム内での協力が必要となり、問題解決能力やコミュニケーションスキルが自然と培われます。

在宅勤務を推進している企業にとっては、参加者がパソコンと通信環境さえあれば自宅からでも簡単に参加できるという利点があり、コロナ禍以降も広く取り入れられている人気の研修スタイルです。

謎解きゲーム研修は、すでに多くの企業で取り入れられています。

株式会社クレスコ・デジタルテクノロジーズでは、内々定者の辞退に課題を抱えていましたが、バヅクリの「オンライン謎解き脱出ゲーム」を利用し、辞退率が大幅に改善されただけでなく、導入後の内定式の雰囲気にも大きく貢献しました。

詳しい事例はこちら

アウトドア研修

自然の中で行われるアウトドア研修も、内定者研修として盛り上がる研修の一つです。

キャンプや登山、アスレチック施設でのアクティビティを通じて、身体を動かしながらチームビルディングを行います。

外で身体を動かすことでリフレッシュ効果が期待できるだけでなく、普段とは異なる環境に身を置くことで、内定者の本音が出やすく、より深いコミュニケーションを取る機会が増えるのも利点です。

演劇研修

この研修では、内定者がグループに分かれ、台本を基に短い劇を披露する形式です。

演劇を通じて、自分とは異なるキャラクターや役割を演じることで、柔軟な思考力や表現力が鍛えられます。

普段あまり話さないような内定者同士でも、演劇を通じて打ち解けることができ、チームワークの醸成に大きく貢献します。さらに、入社後の話題作りにも役立つでしょう。

バヅクリでは、オンライン謎解きワークショップや演劇研修など、内定者が楽しめつつ効果的な研修を多数取り揃えております。

まとめ

本記事では、内定者が楽しみながら学べるような面白い入社前研修を実施するポイントについて解説しました。

座学型の研修に加えて、参加型アクティビティやゲーム要素を取り入れることで、内定者の主体性を引き出し、チームビルディングや企業文化の理解を深める研修が可能です。

バヅクリでは、内定者が楽しみながら企業の一員としての意識を高められるユニークで効果的なプログラムを多数ご用意しています。

本記事をきっかけに、バヅクリの入社前研修の導入をご検討してみてはいかがでしょうか。