新入社員に対して行われることが多い社会人マナー研修で、ビジネスマナーを教えることに苦労している研修担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では社会人マナー研修をおこなう際のポイントを、陥りがちな失敗とともに解説します。
目次
社会人マナー研修をおこなう目的
1. ビジネスマナーを身に付ける
新入社員が独学でビジネスマナーを身につけることは難しいものです。
また誤ったビジネスマナーを学んだまま業務に携わると、顧客からの信頼を喪失したり社内のコミュニケーションでトラブルが起こったりする可能性もあります。
新入社員の段階で社会人研修を行い、講師から直接フィードバックをもらうことで、正しいマナーを実践できるようになります。
2. 社会人としての意識に切り替える
ビジネスマナー研修はビジネスマナーを身につけるとともに、社会人の自覚を持たせる目的もあります。
研修ではビジネスマナーを単なるルールとしてではなく、なぜ必要なのかも含めて教えます。
ビジネスマナーの本質を理解してもらうことで、社会人としての自覚を促すことができます。
社会人マナー研修が求められている背景
1. 時代の変化
社会人マナー研修が求められる背景として、生活習慣や育ってきた環境の違いがあります。
現在の新入社員は「デジタルネイティブ世代」と呼ばれ、インターネットを利用した交流がより身近な世代です。
インターネットを介したフランクな会話がベースとなることも多く、目上の人に対する振る舞い方を学ぶ機会が少ない世代とも言えます。
そのため改めて社会人マナー研修を行い、自分の立場やその場の状況に合わせた適切なマナーを教えることが求められています。
2. 学生と社会人でビジネスマナーへの認識がズレる
社会人マナー研修が求められる背景の一つに、本人と他者との間でビジネスマナーに対する評価がずれることがあります。
「自分はビジネスマナーが身についている」と考える新入社員が、先輩社員から見ると「全くなっていない」という評価になるといったことは珍しくありません。
このように、学生と社会人との間ではビジネスマナーの認識がずれることが多いです。
自分ができていると思っているものを自分一人の力で改善することは難しいからこそ、社会人マナー研修で客観的な立ち位置からビジネスマナーを指導することが求められています。
社会人マナー研修を実施するメリット
1. 会社のイメージアップにつながる
社会人マナー研修を通して新入社員にもきちんとしたビジネスマナーを身につけさせることで、顧客や関係者から「この会社はきちんとした会社なんだな」という印象を持ってもらうことができるため、会社のイメージアップにつながります。
2. 相手からの信頼を失わない
どんなに良い商品・サービスを提供していても、顧客対応担当者のマナーがなっていないと信頼の喪失につながり、満足度は下がります。
無駄な失点を避けるためにも、社会人マナー研修を行いビジネスマナーを身につけさせましょう。
社会人マナー研修で陥りがちな失敗
1. ビジネスマナーをおこなう目的や意図が伝わらない
社会人マナー研修で陥りがちな失敗の一つに、ビジネスマナーを行う目的や意図が新入社員に伝わらないことがあります。
それぞれのビジネスマナーには目的や意図があります。
そのためビジネスマナーの型だけを身に付けさせても、TPOに応じて使い分けることができないため、応用の効かないマナーとなってしまいます。
そのためビジネスマナーを教える際には「なぜこのマナーが大切なのか」、その本質を理解させることが重要です。
2. 研修で学んでも、実践で活かせない
社会人マナー研修で陥りがちな失敗の一つに、研修で学んでも、実践で活かせないことがあります。
ビジネスマナーは実践できることではじめて「身についた」と言えます。
ビジネスマナー研修を行う際には座学だけではなく、繰り返しの練習をおこない、正しい振る舞いができるところまでを目的としましょう。
また、研修後も職場で実践する場を定期的に設けましょう。
社会人マナー研修の内容
1. 表情
表情は人の第一印象を決める重要な要素です。
顧客対応をする上では相手に信頼してもらえるよう自然な笑顔を作る、謝罪の際には真剣な表情をするなど、その場の状況に合わせた適切な表情をするスキルが必要になります。
表情の違和感は自分では気づきにくいため、講師の人に見てもらいながらフィードバックをもらうようにしましょう。
2. 挨拶
挨拶も第一印象を決める重要な要素の一つです。
声が小さかったりボソボソと覇気のなかったりすると「元気がないけれど大丈夫かな」「本当にきちんと対応できる人なのか」など、不安を抱かせてしまう原因になります。
社会人マナー研修では、その場その場に合わせた挨拶のコツを学びます。
3. 身だしなみ
身だしなみにおいて大切なのは清潔感です。
髪の毛の長さや服の着こなし、臭いなど、自分で気づかないところで「だらしない人だ」と見なされてしまう可能性があります。
それぞれのチェックポイントを把握し、配慮するようにしましょう。
4. 名刺交換
社外で初対面の人と会ったときによく行われる名刺交換は、ルールやマナーがきちんと決まっています。
多くの人は学生時代に名刺交換を行ったことがないため、社会人になってはじめて名刺交換のやり方を学ぶことになります。
特に新入社員時代は目上の人と名刺交換をする機会が多くなるため、印象を悪くしないためにも正しい名刺交換のやり方を学ぶようにしましょう。
5. メールの送り方
ビジネスメールの送り方も、身につけるべきビジネスマナーの一つです。
文面の言い回しやタイトル、CCやBCCの使い方など、覚えることが多いです。
特に敬語が使い慣れていない新入社員も多いため、相手に不快な印象を与えない文面かどうかは常に確認するようにしましょう。
社会人マナー研修ならバヅクリ
もしも社内で社会人マナー研修を実施する場合におすすめなのが、研修サービスのバヅクリが提供する「オンラインビジネスマナー研修」です。
コロナ禍において増えてきているオンライン下での会議や商談時に身につけておくべきマナーを習得することができます。
ロープレを通してマナーを学ぶとともに、受講生同士の絆を深めることができるので、新入社員におすすめの研修です。
まとめ
本記事では社会人マナー研修をおこなう際の目的、ポイントを解説しました。
正しいビジネスマナーを身に付けるためには「型」を覚えるだけではなく、「マナーの本質」を理解することが大切です。
社会人マナー研修をおこなう際は「なぜこのマナーが大切なのか」を考えさせることを目指して研修を設計しましょう。