ビジネスシーンで欠かせないツール「PowerPoint(パワーポイント)」。
効果的なスライド作成やプレゼンテーションのスキルは、どの職種にも必須です。
しかし、「資料作成に時間がかかる」「伝わりにくいスライドになってしまう」など、課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、研修を受講することで得られるメリットや注意点、具体的な実施内容について解説します。
目次
パワーポイント研修とは
パワーポイント研修とは、会議やプレゼンテーションの説明資料でよく用いられるMicrosoft社の資料作成ツール「PowerPoint(パワーポイント)」の操作方法を学び、表現力を高めるための研修です。
ビジネスの現場では、限られた時間で自分のアイデアや提案を的確に伝えるスキルが求められます。
特に企画職や営業・マーケティング職など、ビジネス系の職種に就く人にとって、プレゼンテーションは必須のスキルです。
パワーポイント研修を通じてデザインの基本を学び、視覚的に伝わりやすいスライドの作成方法を身につけることができれば、プレゼンの魅力や説得力の向上にもつながります。
パワーポイント研修を受講するメリット
ここでは従業員がパワーポイント研修を受講するメリットを解説します。
提案力の向上
パワーポイント研修を受講すると、単に資料を作る技術だけでなく、「提案相手に響きやすい資料」を作成できるようになります。
魅力的な資料作りを行うには、プレゼン対象者の視点や課題を理解することが欠かせません。
パワーポイント研修を通じて情報を適切に整理し、強調すべきポイントを効果的に伝えるスライドの作り方を習得すれば、提案に対する「納得感」が増します。
ビジネスの現場では、見づらい資料や曖昧な表現が原因で、顧客からの信頼を失うケースも少なくありません。
パワーポイント研修を実施することは、従業員個人の成長だけでなく、会社全体の競争力向上にも効果があります。
資料作成時間の短縮
パワーポイント研修では、パワーポイントの基本的な機能や操作方法、よく使うショートカットなども学ぶことができます。
研修を通じてこれらを習得することで、資料作成の時間が短縮し、資料の説得力を高めるためのリサーチなど、プレゼンを成功させるために必要な業務に時間を割けるようになります。
提案資料作成クラウド「SmartSlide(スマートスライド)」を提供する株式会社スマートスライドの調査では、営業パーソンが最も時間をかけている業務第一位は「資料作成」で、半数以上の営業パーソンが「業務時間全体の半分以上を資料作成にかけている」と回答しました。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000052185.html
営業職や企画職など、資料作成に携わる従業員の数が多い会社ほど、パワーポイント研修を実施することでチーム全体の生産性が向上します。
受注率の向上
データやビジュアルを盛り込んだスライドを使い、説得力のあるプレゼンテーションが実現できれば、見込み顧客の理解度や興味・関心が高まり、意思決定がスムーズになります。
プレゼン資料のメリットは、言葉だけではなく、図や写真・アニメーションなどを活用した視覚的な訴求ができることです。
クオリティの高いスライドはただ単に情報を伝えるだけでなく、受注後のワクワク感や信頼感などを演出することも可能になります。
魅力的なプレゼン資料を作成できれば、顧客の関心や信頼を獲得でき、結果的に受注率向上にもつながるでしょう。
パワーポイント研修の実施内容
パワーポイント研修ではどんなことを学べるのでしょうか。
ここではパワーポイント研修の具体的な実施内容を紹介します。
基本操作
パワーポイントの基本的な操作・設定方法を学ぶとともに、プレゼンテーション作成の基本を体系的に理解します。
「パワーポイントを触ったことがない」という人でも、一人で資料作成ができるようになるよう、受講者の理解度に合わせて操作方法を解説します。
・概要(起動、保存と終了)
・画面構成(タブの切替、ダイアログボックス)
・スライド作成(スライドの追加、複製、削除)
・テキストの書式設定(箇条書き、段組み)
・ページ番号、フッター、デザインの設定
図形、画像、表、グラフの作成・挿入
図形や画像、グラフの作成方法とともに、スマートアートの使い方やアニメーションの演出など視覚的に情報を強調する方法を学びます。
・図形を描く
・線を引く
・図形の編集、コピー
・文字を入れる(テキストの編集、テキストボックスを用いる)
・整列、グループ化
・画像・グラフの挿入
・表の作成
プレゼンテーションの実行
スライドショー機能を使い、実際にプレゼンテーションを行うための操作方法を学びます。
・プレゼンテーションの実行(スライドの再生方法)
・ノート機能(発表者にのみ表示される原稿の作成)
・プレゼンテーション実行画面
わかりやすいスライドのデザイン
聞き手に伝わりやすいスライドを作るためのポイントを学びます。
・適切な文章量
・リスト構造の意識・効果的なグラフの使い方
・色選び、バランスのとり方
・文字の装飾をしない
・背景、図(色付き、画像)の選択方法
・余白の使い方
実践的な資料作成
操作方法やスライド作成のポイントを一通り学んだあとは、実践を想定したスライドを作成します。
学んだことを元にプレゼンテーション資料を作成し、知識の定着を行います。
【実践1】会社説明会資料の作成
【実践2】作成資料を使ったプレゼンテーションの実施
パワーポイント研修の注意点
ここでは、パワーポイント研修を実施する際に注意すべきポイントを解説します。
紹介した注意点を押さえ、効果的な研修を行いましょう。
社員の現状のスキルを把握する
研修を始める前に、従業員それぞれのスキルレベルを把握しましょう。
受講者の現状を理解せずに一律で研修を進めると、内容が簡単すぎたり、反対に難しすぎたりと、学習効果が低下してしまいます。
共通の事前テストやアンケート・ヒアリングなどを実施し、従業員のスキルレベルや得意分野・苦手分野を事前に把握しましょう。
社員の能力に応じた研修の実施
「基礎コース」「応用コース」などと複数コースを準備し、各従業員が自身のスキルに合わせて学べるようにしましょう。
また業務内容によっては、必要最低限のスライド制作スキルで問題ない場合もあるでしょう。
各々のスキルや仕事内容を加味した上で、研修対象者を適切に振り分けることで、従業員の不満や研修への否定的な印象を避けられます。
実践を交えた研修内容を組む
研修で学んだ知識を実務に活かすには、実践的な内容を組み込むことが重要です。
例えば、研修中にグループワーク形式で実際のプレゼン資料を作成し、発表する機会を設けると、より実践的なスキルが身につきます。
また発表後に良かった点や課題をフィードバックすることで、さらに従業員の成長を促進できます。
パワーポイント研修を提供する企業
パワーポイント研修を内製するのが難しい場合は、研修サービスを利用するのも一つの手です。
ここではおすすめのパワーポイント研修を提供している会社をご紹介します。
バヅクリ株式会社
バヅクリは黙々と1人で行うワークではなく、その他の受講者とコミュニケーションを取りながら行うワークを盛り込んでおり、学びながら関係構築ができる研修を提供しているのが特徴です。
本研修では、PowerPointの操作テクニックに留まらず、読み手を意識した「伝わる資料」づくりを学べます。MBAホルダーでもあるデザイナー講師が、情報整理術や訴求法をわかりやすく解説。
グループワークを中心とした対話型のカリキュラムを通じて、相手に伝わるポイントの見極めや、見ただけで理解できるレイアウトのコツを実践的に身につけられます。
交流や会話を楽しみながらも、若手社員からPowerPointの苦手意識がある方まで組織全体の資料作成スキルを底上げします。
Schoo
Schooはオンライン上で6,200本以上の動画視聴や、生放送授業への参加可能な定額制研修サービスで、100種類以上の研修パッケージから簡単に研修選択を行えることが特徴です。
パワーポイント研修では全3回(各60分)の授業展開でパワーポイントの基礎を学べるパッケージとなっており、時間を選ばずに学習することができます。
参考:https://schoo.jp/course/5230
株式会社インソース
株式会社インソースのパワーポイントプレゼンテーション研修は、現場で役立つスキルやノウハウの習得を重視した内容で、ほぼすべての研修でカスタマイズが可能です。
基本から応用まで幅広いコースを展開しており、研修形式も集合研修、オンライン研修から選ぶことができます。
パワーポイント研修ではパワーポイントのスキルを身に付けられるだけでなく、効果的な
プレゼンテーションスキルを身に付けられます。
参考:https://www.insource.co.jp/bup/bup_powerpoint_present.html
社員研修ならバヅクリ
バヅクリは200種類以上のプログラムを用意しており、グループワークや対話をメインに構成されているのが特徴です。
スキル習得と組織のチームビルディングを同時に行うことで、学習効果と組織力を同時に向上できます。
参加者同士の交流により新たな気付きを得ることができたり、学習内容を共に振り返る仲間ができたりなど、受講者のチームワーク向上と行動変容を促すプログラムが揃っています。
まとめ
パワーポイント研修は効果的なスライド作成方法を学習することで、完成度の高いプレゼンテーションを行えたり、業務の効率化を実現できたりなど、研修を実施するメリットが非常に大きいです。
一度社員のパワーポイントの利用状況やスキルを把握し、研修の実施を検討されてみてはいかがでしょうか。