エンゲージメントサーベイツール導入のすすめ｜従業員の声を活用して組織改善に活かすには

ビジネスの成長において、従業員のエンゲージメントは不可欠な要素です。従業員が仕事に情熱を持ち、意欲的に取り組むことは、生産性や効率性の向上に直結します。しかし、従業員エンゲージメントを実現するためには、その状況や課題を正確に把握し、適切な対策を講じる必要があります。

ここで重要な役割を果たすのが、エンゲージメントサーベイツールです。エンゲージメントサーベイツールは、従業員の声や意見を収集し、組織の強みや課題を明確にするための有力な手段です。リアルタイムのフィードバックやデータ分析を通じて、組織の課題や改善の方向性を把握し、戦略的な意思決定をサポートします。

本記事では、エンゲージメントサーベイツールの導入がなぜ重要なのか、具体的な利点や活用事例を紹介することで、その有用性をご説明します。これからエンゲージメントサーベイツールを導入する検討をしている企業の皆様にとって、この記事が有益な情報源となり、エンゲージメントを向上させるための貴重な手段として活用していただければ幸いです。

従業員エンゲージメントとは

従業員エンゲージメントとは、従業員が組織に対して強い関与と情熱を持ち、自発的に仕事に取り組む状態を指します。これは単なる従業員の満足度ややる気とは異なり、従業員が組織の目標や価値観に共感し、主体的に貢献しようとする心理的な状態を表しています。

従業員エンゲージメントの定義と意味

従業員エンゲージメントの定義は、従業員が組織において積極的かつ意欲的に関与し、仕事に対する情熱や責任感を持つ状態であると言えます。従業員エンゲージメントは、従業員が自身の役割や責任に対して意欲的に取り組み、組織の目標や価値観に共感し、成果を上げようとする姿勢を示す重要な要素です。

従業員エンゲージメントがチームおよび企業に与える影響

従業員エンゲージメントが高まると、チームや企業にさまざまなポジティブな影響がもたらされます。まず、従業員は業務に対して高い関心を持ち、仕事に対する意欲が高まります。彼らは自身の役割に情熱を注ぎ、クオリティの高い成果を追求する傾向があります。

さらに、従業員エンゲージメントが高い組織では、チームワークや協力が促進されます。従業員は互いをサポートし、情報共有や意見交換を積極的に行います。これにより、意思決定のスピードが向上し、創造性やイノベーションの機会が増えると言われています。

また、従業員エンゲージメントが高まると、離職率が低下し、従業員の定着率が向上する傾向があります。

従業員エンゲージメントが重要な理由

従業員エンゲージメントは、企業にとって重要な要素です。以下に、その重要性を説明します。

従業員満足度の向上とパフォーマンス向上の関連性

従業員エンゲージメントの向上は、従業員の満足度と密接に関連しています。従業員が仕事に対して満足していると、モチベーションが高まり、より高いパフォーマンスを発揮します。満足度の向上は生産性の向上につながり、結果として企業全体の成果を向上させる効果があります。

エンゲージメントの欠如が引き起こす問題点とリスク

従業員エンゲージメントの欠如は、組織にさまざまな問題点やリスクをもたらします。従業員が仕事に対して関心を持たず、情熱ややる気が低下すると、生産性や品質が低下する可能性があります。また、従業員の不満や不幸が蓄積し、離職率の上昇や従業員の定着率の低下につながる場合もあります。さらに、コミュニケーションの欠如や協力の不足も発生し、チームワークや組織全体の効率性に悪影響を及ぼす可能性があります。

エンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは、従業員のエンゲージメント（従業員のやる気や熱意、会社への愛着心など）を測定するための調査方法です。

エンゲージメントサーベイは、従業員に対して質問やアンケートを行い、意見や感情を集めます。

例えば、従業員が仕事に対してどの程度やりがいを感じているか、上司や同僚との関係はどうか、会社のビジョンやミッションに共感できているか、などの質問が含まれます。

エンゲージメントサーベイの結果は、企業が従業員のニーズや不満を把握し、改善に取り組むための貴重な情報源となります。

また、従業員が自分たちの意見や感情を正当に評価されていると感じることで、モチベーションの向上にもつながります。

エンゲージメントサーベイとは？サーベイのメリットや注意点などをご紹介

エンゲージメントサーベイツールの利点

エンゲージメントサーベイツールを組織が利用することによる主な利点についてご紹介します。

リアルタイムフィードバックによる問題の把握

エンゲージメントサーベイツールを導入することにより、リアルタイムで従業員のフィードバックを収集することができます。従来のアンケート調査と比べて効率的で迅速な結果が得られるため、問題や課題を素早く把握することが可能です。従業員の意見や感想をリアルタイムに把握することで、改善のための具体的なアクションを早期に実施することができます。

データ分析に基づく意思決定のサポート

エンゲージメントサーベイツールは、収集されたデータを分析することで、組織の意思決定をサポートします。大量のデータから傾向やパターンを抽出し、従業員エンゲージメントの要因や影響を理解することができます。これにより、組織は客観的なデータに基づいた意思決定を行い、効果的な改善策を実施することができます。

従業員モチベーションの向上とパフォーマンス向上

エンゲージメントサーベイツールは、従業員のモチベーション向上とパフォーマンス向上にも貢献します。従業員は自身の声が反映されることを実感し、組織が彼らの意見を重視していると感じることができます。フィードバックや改善策の実施により、従業員の満足度やエンゲージメントが向上し、モチベーションが高まります。これにより、従業員はより高いパフォーマンスを発揮し、組織全体の成果に貢献することが期待されます。

エンゲージメントサーベイの活用事例

オムロン株式会社

オムロン株式会社では経営陣が従業員の生の声を聴く機会として2016年からエンゲージメントサーベイを実施しています。調査によって従業員から寄せられた生の声を活かし、アクションを推進しています。

従業員との対話 | ステークホルダーエンゲージメント | サステナビリティ | オムロン

ソニー株式会社

社員一人ひとりのエンゲージメントを高め組織の活性化を図る起点として、グローバル共通で社員エンゲージメント調査を実施しています。社員のエンゲージメントを持続的に高めるための重要な要素である、会社への信頼、価値創造、仕事の効率・効果、働きやすさ・働きがい、キャリア・成長に加え、2021年からは社員の心身が満たされた状態を指すウェルビーイングについても社員の声を収集・分析し、さらなる向上を目指した重点領域の特定とアクションにつなげています。

サステナビリティレポート 2022 人材