組織の成長のため向上させたいエンゲージメント。
エンゲージメントを向上させる方法はいくつかありますが、中でも効果的なのが研修です。
そこで、エンゲージメント向上を目的とした研修を行うための手順や、おすすめのサービスなどをご紹介します。

エンゲージメントの低さは日本の課題

エンゲージメントの高い組織

エンゲージメント(Engagement)という言葉は、「約束・誓約・従事・没頭」という意味を持ちます。

生産性の高い組織になるためや、離職率を低下させるためには、このエンゲージメントを高めていくことが重要です。

2種類あるエンゲージメント

エンゲージメントには、「ワークエンゲージメント」と「従業員エンゲージメント」の2種類があります。
それぞれの意味は以下です。

ワークエンゲージメント: 学術的に発展してきた概念です。
エンゲージメントの高い従業員は「活力・熱意・没頭」を持った従業員であると定義されています。

従業員エンゲージメント:産業界で発展してきたものであり、従業員が企業に対して抱く貢献意識のことを表します。

エンゲージメントを向上させる施策を実行する前に、どちらのエンゲージメントを高めるべきかを見極める必要があります。
それによって、行うべき施策がことなるためです。

従業員エンゲージメントについて詳しくはこちら

世界最低水準の日本

ちなみに、2017年に米ギャラップ社が全世界1300万人のビジネスパーソンに対し行った調査によると、日本にはエンゲージメントの高い=熱量のある社員が極めて少ないという結果が出ています。

日本における「熱意溢れる社員」の割合は6%。
米国の32%と比べると大幅に低く、調査した139 か国中132位と最低水準となっています。

この調査ではギャラップ社が導き出した12の質問に答えるだけでエンゲージメントが測れるとされ、その質問は「Q12(キュー・トゥエルブ)」と言われています。
エンゲージメントの高さを測るための12の質問は以下です。

Q1:職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2:仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3:職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4:この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5:上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6:職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7:職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8:会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9:職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10:職場に親友がいる
Q11:この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12:この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった

日本人の感覚や文化とは合わないと感じる質問もあるかもしれませんね。
そのためエンゲージメントは世界最低水準となっている可能性もありますが、12の質問に全て当てはまるような職場環境になった際、日本人でも多くの人が、働きがいや働きやすさを感じることは簡単に想像できます。

エンゲージメントの低下を引き起こす要因

どうして日本の社員のエンゲージメントは低いのでしょうか?
エンゲージメントを低下させる原因は以下になります。

1. 評価制度

近年は変わりつつありますが、業務をしっかりこなしていても年齢が上がらないと昇進できないなどという、年功序列の評価制度が社員のエンゲージメントを低下させている可能性があります。

その他の要因でも、自分の働きが正当に評価されていないと感じることで組織に対する貢献欲は低下してしまいます。

2. 報酬が少ない

報酬が少ないことや、労働に報酬が見合っていないと感じることもエンゲージメント低下に繋がります。

3. 上司、同僚、部下との人間関係

人間関係が円滑でないことで仕事がしづらいと感じ、エンゲージメントが低下します。
また、会話がしやすい、相談がしやすいなどの人間関係に関わる要素だけでなく、上司の自分に対するマネジメントの方法に不満を抱く社員もいるでしょう。

4. 労働環境

長時間労働や、休暇が取得しづらいなど労働環境が悪い点もエンゲージメントを低下させかねません。

5. 社員と組織のビジョンの方向性の違い

社員が抱くビジョンと、組織が抱くビジョンの乖離から組織への貢献意欲や、業務への没頭具合が低下することがあります。
また、組織のビジョンが頻繁に変更されたり、ビジョンと行動・業務の矛盾を感じたりした時も組織への信用や貢献意欲が低下します。

6. 業務内容

自分のしたい業務でないことや、自分の能力を活かせる業務でない他に、成長を感じられない場合もエンゲージメントが低下することが考えられます。

ここまでエンゲージメントが低下する原因をご紹介しましたが、「良く分かる」「昔に似たことがあった」と思い当たる節がある方もいるかもしれませんね。
海外に比べ日本の企業は、社内の環境や社員の気持ちに目を向けていない企業が多いのかもしれません。

エンゲージメントを向上させるメリット

続いて、エンゲージメントが向上することで得られるメリットをご紹介します。

1. 生産性が高まる

従業員に主体性が生まれ生産性が高まります。
発言や自発的な行動が多くなり、イノベーションも起こりやすくなります。

2. 離職率が低下

従業員の仕事や職場環境に対する満足感が高まり、離職率が低下します。
働きやすい環境はそこで働きたいと思う人も多くなるので、定着率が上がるだけでなく採用率の向上も期待できます。

3. 顧客満足度が高まる

エンゲージメントが高い組織はコミュニケーションが活発であり、社員同士で連携しながら業務を進められます。
よって、円滑に業務を進められ顧客満足度も高くなります。

4. メンタルヘルスに関するコストとリスクの低下

エンゲージメントの高い組織では、メンバーのメンタルヘルスが良い状態に保たれるので、メンタルヘルスの異常から起こる病気や、離職などのリスクを低下させます。
また、メンタルヘルスを維持するためのコストも少なく済むでしょう。

エンゲージメントの向上には研修がおすすめ

エンゲージメント研修を実施する組織

エンゲージメントを高めるためには

エンゲージメントを向上させるために、まずは従業員エンゲージメントの現状を把握する必要があります。
アンケートなどを実施して、社員の声を聞くようにしましょう。

社員の声に基づき

  • 働きやすい環境づくり
  • 評価制度の改訂
  • 社内コミュニケーションの活性化
  • 良い人間関係の構築
  • 成長機会の提供
  • 社員のキャリア構築のサポート

などに努めましょう。
また、エンゲージメントを高めるためには、企業の理念や今後のビジョンをしっかりと社員に伝え、知ってもらうことも重要です。
エンゲージメントを向上させるために行うと良いことはたくさんあります。

これらのことを実行するために、おすすめしたい方法が研修の実施です。
研修を実施することで、企業の理念や今後のビジョンの浸透や、コミュニケーションの活性化などを集中して行うことができます。

エンゲージメントを高めるための研修は、大きく

  • コミュニケーション活性や人間関係構築のための研修
  • 企業の理念や今後のビジョンを浸透させるための研修
  • 成長機会や学習機会を提供する研修

の3つに分けられます。

内製と外注どちらを選ぶ

研修を実施する場合は自社で内製するか、他社のサービスを活用するかを決めましょう。

内製の場合は、自社にぴったりの研修を作り上げることができるのがメリットである一方で、社内負担が大きくなってしまうというデメリットもあります。

外注をする場合は、社内負担を軽減できることや、プロを講師として招くことができるのがメリットです。
研修内容をカスタマイズできるサービスを選べば、無駄なく自社に合った研修プログラムを作り上げることができます。

また、企業理念浸透の研修は内製で行い、コミュニケーション活性のための研修は外注で行うなど、1部だけ外注する方法も考えられます。

他社の場合にオススメのエンゲージメント研修サービス

エンゲージメント向上を目的とした研修を行う際に、おすすめのサービスをご紹介します。

1. バヅクリ

バヅクリ
出典:バヅクリ

バヅクリは研修やワークショップの企画・運営を行うサービスで、その他の参加者とコミュニケーションを取りながら行うプログラムが多いのが特徴です。

用意されているプログラムは120以上で、エンゲージメント向上に効果的なプログラムも複数、用意されています。
「おえかき」や「寿司握り体験」「オンライン焚き火」などユニークな物も多く、楽しみながらエンゲージメントを高めたり、相互理解を深めたりすることが可能です。

参加者満足度は97%を誇り、企画から運営までをお任せできるので、社内負担を85%も削減できるのも魅力です。

いくつかエンゲージメント研修におすすめなバヅクリのプログラムをご紹介します。

① キャリアデザインチームビルディング
キャリアデザインチームビルディング
出典:バヅクリ

これからのキャリアを考えて仕事に対するモチベーションを向上させるプログラムで、同プログラムは

  • 過去の出来事から自分を知る「過去編」
  • 今の自分を見つめ直す「現在編」
  • 将来を思い描く「未来編」
  • 理想を形にするため自身のPDCAサイクルを構築する「実行編」

に分けて提供されています。

② マインドフルネス
マインドフルネス
出典:バヅクリ

バヅクリのマインドフルネスワークショップの講師を務めるのはお坊さん。
瞑想から宗教的な要素を抜いたストレス軽減法のマインドフルネスを通して、自分自身を見つめ直すことができます。
また、感じたことなどをその他の参加者とシェアすることで相互理解も深まります。
マインドフルネスのワークショップは

  • 不安解消
  • キャリアデザイン
  • 目標設定

の3つの種類が用意されています。

③ 思い出ポロポロチームビルディング
思い出ポロポロチームビルディング
出典:バヅクリ

お題にあったコトやモノにまつわる思い出を語り合うワークショップで、その他の参加者の価値観に触れることができます。
相互理解が深まり、良い関係性の構築に繋がります。

2. NEWONE

NEWONE
出典:NEWONE

エンゲージメント向上を目的に、組織開発・人材育成コンサルティング支援を行うNEWONE。

  • 新入社員育成
  • 主体性強化
  • キャリア開発
  • リーダーシップ
  • マネジメント
  • 組織開発
  • チームビルディング
  • 育成力強化/オンボーディング
  • スキルアップ
  • 働き方改革/ダイバーシティ推進
  • コミュニケーション/関係性改善

などのジャンルに分けて、数多くの研修プログラムを提供しています。
研修は1〜3日程度で行われます。

https://new-one.co.jp/

3. インソース

インソース
出典:インソース

様々な研修を、オンラインとオフラインの両方で提供するインソース。
また、公開講座か講師派遣型講座から、研修の開催スタイルを選択することもできます。
研修は1〜2日程度かけて実施されるものが多いです。

https://www.insource.co.jp/kyoiku/koshihaken_needs/engagement-top.html

4. リクルートマネジメントスクール

リクルートマネジメントスクール
出典:リクルートマネジメントスクール

社員研修や、人材育成セミナーなどを提供しているリクルートマネジメントソリューションズでは、公開型講座を提供するリクルートマネジメントスクールを運営しています。
同サービスでは、コミュニケーション能力の向上を目的とした研修や、様々なビジネススキルを向上させるための研修を提供しています。

社員のエンゲージメントを向上させるため、学習の場を提供する際に活用できるサービスです。

https://www.recruit-ms.co.jp/open-course/

5. アチーブメント

アチーブメント
出典:アチーブメント

セミナーや研修などを運営しているアチーブメントでは、

  • 人間関係構築
  • 理念浸透
  • マネジメント

などのジャンルに分けて、複数のセミナーや研修、トレーニングプログラムを提供しています。

https://achievement.co.jp/

エンゲージメント向上の施策や他社事例について詳しくはこちら

エンゲージメント研修の実践方法

エンゲージメント研修の企画をする社員

最後に、エンゲージメント研修を実施する際の手順を簡単にご紹介します。

1. 現在の組織・個人の課題を洗い出す

まず初めに、現状を知ることが重要です。
組織や社員が抱える課題を洗い出しましょう。
課題によって研修で実施するべきコンテンツが変わってきます。

なるべく社員の本音を知りたいので、アンケートは匿名で実施する方がいいでしょう。

2. 目標設定をおこなう

現状を知ることができたら、次に目標設定を行います。
目標の数があまりにも多すぎると、何から手をつけて良いのか分からなくなるので注意してください。

3. 研修のプログラム内容を決める

目標に基づき、プログラム内容を決めましょう。
エンゲージメントを向上させる研修には、主に

  • コミュニケーション活性や人間関係構築のための研修
  • 企業の理念や今後のビジョンを浸透させるための研修
  • 成長機会や学習機会を提供する研修

の3つがあると先ほどもお伝えしました。
1つの研修の中で全ての要素を実行することもできますが、1つ1つの学びが薄くなってしまうことも考えられます。
できるだけ要点を絞り研修を実施することや、テーマを分けて研修を実施することをおすすめします。

4. 自社でおこなうのか他社に依頼するのか決める

自社で内製するのか、他社のサービスを活用するのかを決めます。
あまりにも社内負担が大きい場合や、社内に講師にふさわしい人材がいない場合は、社外サービスを活用することをおすすめします。

5. 研修後の効果測定

研修を実施してそれで終わりではなく、研修後は、アンケートやレポートなどを実施し、効果を測定しましょう。

6. 費用対効果を考える

アンケート結果やレポートなどから、エンゲージメント研修にかかった費用や準備時間と効果の費用対効果を確認しましょう。
次回開催する時の改善点も洗い出してください。

まとめ

エンゲージメントが低い組織では、優秀な人材が定着しない、社員の主体性が低下するなど、企業の成長が妨げられてしまう可能性が高くなります。

それを防ぎ、社員に気持ちよく仕事をしてもらうためにも、効果的な研修をおこない、エンゲージメント向上に注力しましょう。