近頃、注目を集め、その重要性が呼びかけられているレジリエンス。
レジリエンスを高めるトレーニングなどを行う前に、今、どれくらいレジリエンスが高いのかをチェックしましょう。
チェックリストを活用することで、簡単に自身のレジリエンスの高さを確認することができます。
今回は、レジリエンスをチェックするための確認項目や、無料でレジリエンスチェックができるサイトなどをご紹介します。
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目次
レジリエンスとは
レジリエンス(Resilience)とは回復力・弾力性を指す英単語で、心理学では「心の回復力」を意味します。
時代の変化が激しく、それによりストレスを感じることも多い現代のビジネスシーンで活躍するためには、レジリエンスが重要であると呼びかけられています。
ストレス耐性を高めるだけでなく、ストレスを感じた後に、どれだけ心を良い状態に回復させることができるかが大切です。
レジリエンスの有無や、高低によって、ストレスを感じる出来事や、プレッシャーを感じる出来事に直面した時の行動や対処が変わります。
レジリエンスが重要視される背景について詳しくはこちら
レジリエンスが高い人の特徴
レジリエンスが低い人との違いは一体何でしょうか?
レジリエンスが高い人の特徴は以下のようなものがあります。
あなたの職場にも特徴に当てはまる人がいるかもしれませんね。
1. 思考に柔軟性がある
思考に柔軟性があり、変化が起こった時もしなやかに対応ができます。
1つのものの見方だけに影響を受けるのではなく、様々な尺度で物事を見ることができます。
2. 感情をコントロールできる
人間関係に悩んだり困難にぶつかったりした時も、感情をコントロールできると、ネガティブな感情に囚われることがないので、心の状態がすぐに回復します。
感情をコントロールできる人は、冷静かつ客観的に出来事や自分自身を見ることができます。
自分のことを俯瞰で考えられるということは、自己理解も高くなります。
3. 自尊感情が養われている
自尊感情とは自己有用感・自己調整感・自己安全感の3つの軸から成る、「自分をどれだけ愛せているか」の指標です。
自尊感情が養われることで、ネガティブになりすぎずメンタルヘルスを良い状態に保つことができます。
自尊感情を養うためには、自身の強みを知ることや、他者からの評価に囚われすぎないことなどが大切と考えられます。
参考:最近よく聞く「自尊感情」って何? 専門家がわかりやすく解説!
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4. 挑戦を諦めない
レジリエンスの高い人は失敗をしたり、挫折をしても、積極的に挑戦をします。
意欲的に物事に取り組み、目標を見失ったりしません。
問題解決志向で、目の前の課題に対処しながら、目標の達成を目指すことができます。
また、それらを通して成長したり、成功体験を得たりすることにより、さらに積極的に物事に取り組めるようになります。
5. 楽観的である
レジリエンスの高い人は楽観的である傾向にあります。
逆境や困難に直面しても臆することなく、ポジティブに今置かれている環境や、物事を捉えます。
しかし、楽観性があることは、「物事を軽く見ている」「お気楽である」こととは異なります。
レジリエンスを高める「6つの要素」とは?詳しくはこちら
レジリエンスを高めることによるメリット
レジリエンスを高めることによって、従業員側にも、企業側にもメリットがもたらされます。
従業員側のメリットとしては、レジリエンスが高まることで精神的健康度も高まり、メンタルヘルス対策になります。
環境の変化やストレスにも柔軟に対応でき、今の職場が働きやすい環境であると理解できるでしょう。
そして、業務やキャリア形成などに対しても前向きに取り組めるようになります。
これは企業側にとってもメリットであると言え、従業員の心が良い状態に保たれ業務に前向きに取り組むことで、組織の生産性やエンゲージメントが向上します。
従業員が業務に対して積極的になるということは、コミュニケーションの量が増えることも考えられます。
また、従業員のレジリエンスの向上に取り組むことは、企業価値を高めることにもなり、優秀な人材の獲得にも繋がります。
レジリエンスの低下によるデメリットも
逆にレジリエンスが低い人は、ストレスを強く感じ不満や不安が蓄積され、身心に病気が出てくるリスクが高まります。
休職や離職を招く危険もあります。
レジリエンスの低下を解決し従業員の心の健康を守るために、組織はレジリエンスを高める取り組みや運動を行いましょう。
問題を解決するためには、闇雲に取り組みを行うのではなく、今組織にある問題を明確にし、しっかり把握することが大事です。
組織・個人の視点で見たレジリエンスを高めるメリットはこちら
レジリエンスを高める方法
レジリエンスは元々高い人だけが持っているもので、低い人は改善できないものではありません。
トレーニングをすることなどにより、レジリエンスを高めていくことができます。
レジリエンスを高める方法には、個人で行う方法と、企業がサポートをし取り組むものがあります。
それぞれの立場・視点から行えることを簡単にご紹介します。
個人で行うこと
レジリエンスを高めるには、問題解決志向を高めることが大切です。
問題解決志向とは、「現状」と「理想」のギャップを埋めていく行為を指します。
「理想に近づいている」と思える成功体験を積み重ねることにより、自己効力感も向上します。
自己効力感とは、問題を解決するための力が自分にあると思うことを指します。
上司が行うこと
仕事の裁量範囲は徐々に増やしていきましょう。
レジリエンスを高めるためには、成功体験を積み重ねていくことが大切だからです。
また、上司は部下の持っているスキルや資質を見極め、人材育成を行う必要があります。
チームの編成や、担当業務を決める際には、人事部の協力が必要になることもあるでしょう。
その他、万が一、部下の不調が起こった際、上司は部下の業務内容に配慮したり、部下が人目を気にせず相談ができる機会を作ったりしてください。
部下の心の状態が回復するための環境やきっかけを作りましょう。
組織が行うこと
まず、レジリエンスを高めるため従業員のどの力を強化していくのか、企業としての方向性を明確にします。
従業員同士のつながりを作ることも重要です。
つながりを作ることで、「1人で頑張っているのではない」と思うことができるほか、困った時や不安な時の相談相手を見つけることもできます。
このような助け合いのカルチャーの醸成はすぐにできるものではありません。
長期的な取り組みが必要です。
レジリエンスを高めるためのトレーニングはこちら
また、レジリエンスを高めるための研修や、つながりを作るためのワークショップを行うのもおすすめです。
従業員に対しストレスチェックやレジリエンスチェックを行い、その結果を参考にどのようなトレーニング、プログラムを実施するべきか検討しましょう。
レジリエンス研修について詳しく
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バヅクリのレジリエンス研修で学べるのは、「レジリエンス」を高める10の方法について。
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レジリエンスのチェック方法
質問に答えることで、レジリエンスが高いかどうかを簡単にチェックできます。
チェックリストの例は以下です。
「テストだ」と思い気負いながら答えるのではなく、自分の心に正直に答えてください。
- 自分なりの個性を大切にしている
- 自分の夢を叶えようと、努力している
- 困難な状況があっても、何とか目標達成しようと思う
- 自分の感情は、自分でコントロールができる
- 哀しいことがあった場合でも、やるべきことはやり続ける
- 怒りの感情を抑えて、他者とコミュニケーションすることが得意だ
- 私は絶えず完全であるとは限らない
- 私の意見は、絶えず他者に受け入れられるとは限らない
- 私は一つの考え方に固執するというわけではない
- 困難な状況も、時間が経てば変わる可能性がある
- 世の中、何とかなるさと思う
- 失敗しても、次に成功すればよい
- 今までのやり方ではなく、新しい方法を試してみることが多い
- 一度成功しても、その方法に固執せず新しいやり方を試してみる
- 絶えず新しいことを学習することによって、自分は成長できると思う
レジリエンスチェックを通して、自分自身の状態を理解しましょう。
自身の状態を認識することで、行動を変容させていくことができます。
企業側はレジリエンスを高めるための支援一貫として、レジリエンスチェックを行ってもいいでしょう。
参考:https://www.kk2.ne.jp/data/kk2/pdf/20201028_checklist.pdf
レジリエンスチェックを提供するサイト
最後にレジリエンスチェックを提供するサイトやサービスを紹介します。
サイトにより、質問内容や質問数は異なります。
1. ストレス・レジリエンス診断テスト
ペルラボ(ペルソナ・ラボラトリー)というサイトにあるレジリエンスチェックです。
30問の質問に答えることで、チェックができます。
このサイトは「人生の物語を応援するサイト」がコンセプトであり、心理テストや性格診断などを提供しています。
同サイトの管理人は、
- 一般社団法人コーチング心理学協会 理事・ 専任講師,研究開発
- 一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会 理事・専任講師
である、徳吉陽河氏です。
http://www.sinritest.com/positive/resilience.html
2. レジリエンス診断
8問のみの質問なので短時間で、簡単にチェックを行えます。
- コミュニケーション教室の運営
- コミュニケーションに関するコンサルティング業務
- 心理カウンセリング
などを行う株式会社ダイレクトコミュニケーションが提供するレジリエンス診断です。
https://direct-commu.com/simple-test/mental/resi/
3. レジリエンスチェック
様々な診断を提供するサイトにて、公開されているレジリエンスのチェックリストです。
15問の質問に答えます。
まとめ
レジリエンスを高めることで、従業員側にも企業側にも様々なメリットがあります。
レジリエンスを高めるための取り組みを行う前に、レジリエンスチェックを行い、従業員の状態を確認しましょう。
現状を明確にしてから、研修やワークショップなどの内容を決定した方が、有意義で効果のある取り組みになるはずです。
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